「第3の案」に達するための4つのステップ (1)【第5回 Win-Winを超えた「第3の案(R)」~シナジーでチャンスをつかめ!】
「第3の案」に達するための4つのステップ (1)
4つのステップ
(1)質問:第3の案を探す問いかけ
(2)定義:成功基準の定義
(3)創造:第3の案をつくる
(4)到達:第3の案に達する
それぞれについて、少し詳しくご紹介しましょう。
(1)質問:第3の案を探す問いかけ
相手に対して、あなたのアイデアをあきらめろと言っているのではありません。
私のアイデアよりも、あなたのアイデアよりも良い「第3の案」を探そうと誘っているのです。あくまで思考実験として始まるのであって、それ以上の意味はありません。
このように相手に問いかけるためには、自分自身の考え方を見直す必要があります。
自分は物事を客観的に正しく考え、あらゆる知恵を生み出せるという思い込みは捨てなければなりません。お互いを尊重し、違いを大切にするパラダイムで考えるようにします。
「両者の意見は違っていると同時に、どちらも正しい」のです。
また、自分を単に何らかの「側」の一員とみなすこともやめます。
自分という人間は、自分の不満、立場、イデオロギー、チーム、会社、あるいはグループを超えた存在です。
私は社会や環境、状況によってつくられた自分ではありません。私は、自分の運命を自分で創っていくことができます。私は違う未来を選択できるのです。
さらに、特定の解決策に対する先入観を進んで捨てなければなければなりません(「進んで捨てる」という部分が重要)。
心を開き、これまで考えたこともない可能性を受け入れるというマインドが必要です。
シナジーはその性質上、予測不可能なプロセスですから、シナジーによって導かれるところへ行く覚悟がなければなりません。
このようなパラダイムを身につけていなければ、自分の心の限界を越えることはできませんし、「第3の案」を探そうと促す問いかけをすることも難しいでしょう。
(2)定義:成功基準の定義
対立を解決する鍵は、お互いが持つ力を深く理解し合い、その力を新しいレベルまで高めることに両者が協力して取り組むことです。 こうすれば、お互いの強さを引き出すことができます。
そのためには、まず理解することが重要です。お互いの意見、それぞれが持つ「真実」を深く理解できたら、お互いの最も深いところにあるニーズと欲求を満たして、Win-Winとなる全く新しいビジョンを創ることができるでしょう。
このようなシナジーのマインドを働かせるには、成功の基準(criterion)を定める必要があります。対立においては誰もが最高の結果を求めるものですが、大切なことは、どのようになれば最高の結果と言えるのかということです。
シナジーのプロセスは、私たちを予測のつかないところへ導いていきます。
だからといって、行き先を全く考えないまま歩き出せばよいというものではありません。
シナジーは、全員が行きたい場所まで、どうやってたどり着くかを考えるプロセスです。
成功基準を定めれば、その到達地点がどのような場所か思い描けます。基準によって自分たちの現在地もわかるのですから、正しい方向に進んでいけます。成功基準がなければ、全員ではしごを登った挙句、はしごが違う壁にかかっていたということになってもおかしくないのです。
だからといって、行き先を全く考えないまま歩き出せばよいというものではありません。
シナジーは、全員が行きたい場所まで、どうやってたどり着くかを考えるプロセスです。
成功基準を定めれば、その到達地点がどのような場所か思い描けます。基準によって自分たちの現在地もわかるのですから、正しい方向に進んでいけます。成功基準がなければ、全員ではしごを登った挙句、はしごが違う壁にかかっていたということになってもおかしくないのです。