【第4回】コストの目利き⼒を向上する技術者のための「コスト推定技術」

開発・設計や調達・購買でのコスト削減をどのようにしていますか?

顧客ニーズの多様化、製品ライフサイクルの短命化が進む昨今、開発・設計や調達・購買におけるコスト削減が企業の競争⼒に⼤きな影響を与えています。
開発・設計段階でコストの80%が決定するといわれるように、この段階でのコスト削減の検討が⼤変重要になります。

しかしながら、多くの企業を⾒渡すと、開発・設計、調達・購買でのコスト削減は、サプライヤーからの⾒積もり情報に頼った検討が中⼼になっているように感じます。
その理由として以下の3点があげられます。
  1. コスト情報がない
  2. コスト査定の⽅法がわからない
  3. どのようなコスト情報が必要かわからない
コスト査定をどのようにしたらよいかが分からないため、どのようなコスト情報が必要なのかが不明確になっている企業が多く存在します。そのため、相⾒積もりによって、より安い価格情報を⼊⼿することに頼る状況になってしまっています。

コスト推定技術による価格やコストの査定が必要

⾃社にコスト情報がなく、サプライヤーの⾒積もり情報しかない場合、価格決定の主導権は相⼿側に握られてしまいます。設計の際にも、⾒積もり取得を⾏うと設計のリードタイムが⻑くなります。
それを避けるためには、⾃社でコスト情報を⼊⼿・蓄積し、コスト削減の検討や、⾒積価格の妥当性を評価できるようにしていかないとなりません。
そのために、必要な技術が「コスト推定技術」です。

対象品の特性に応じたさまざまな「コスト推定技術」を活⽤する

「コスト推定技術」にはさまざまな⼿法があります。
対象品の特性、情報⼊⼿の困難度より、最適な⼿法を活⽤することで価格やコストの推定ができ、コスト削減につながる検討が可能になります。

学校法⼈産業能率⼤学 総合研究所 主任研究員 神⼾正志

今回の内容に関連する資料はこちらからダウンロードできます

本リポートでは、主に開発・設計と購買業務を担当する⽅々向けの、コスト推定の技術を紹介させていただきます。
<本稿で紹介する“コスト推定技術”>

※こちらの表はPDFからダウンロードできます。