ビジネスに活かす「7つの習慣®」とは 【第1回】原則

第1回 「原則」

「7つの習慣」の基本的な考え方についてご紹介する第1回目は、「原則」についてお話します。

社会生活にも人間関係にも、普遍的な「原則」がある

引力の法則という「原則」が自然界に存在するのと同じように、私たちを取りまく社会や人間関係にも普遍的な「原則」が存在します

たとえば、「正直」「信頼」「努力」。

正直さを欠いたままで、良好な人間関係が長く続くことはありません。同じように、「信頼」なしに良好な関係が続くことはありませんし、「努力」なしに継続的に成果が上がることもありません。

このような「原則」は、どのような時代でも、世界中のどの地域でも、変わることはありません。「今は信頼関係が必要だが、江戸時代は違った」なんてことはありませんね。鎌倉時代だろうが、明治時代だろうが、日本だろうが中国だろうが、信頼関係なくして良好な人間関係が長く続くことはないのです。

原則は誰もが知っていて、心の中に持っているものです。それにもかかわらず、常に原則に忠実に行動している人が少ないのも事実です。

そこで、このような原則を中心とした行動を習慣化する必要があります。

「7つの習慣®」は、原則に基づいて生活や人間性を向上させる連続性のあるアプローチをまとめたものです。

習慣は自ら育てるもの。自分の意志しだいで「7つの習慣」を実践し、自分自身で人生を成功に導くことができるのです。

原則があって初めてスキルやテクニックが生きてくる

コヴィー博士が過去200年分の成功に関する文献・論文を調べたところ、最初の150年間は「誠意」「謙虚」「誠実」「勇気」「正義」「勤勉」「節約」といった原則をどのように自分の中に取り入れるかが中心の話であったのに対して、後半の50年は、「テクニックや応急処置的な内容に関するもの」が多かったそうです。

コヴィー博士は、『7つの習慣』の書籍の中で、次のように述べています。

「私たちは、前の世代がつくり上げてきた土台の上に自分たちの成功を築くことを繰り返してきた結果、土台そのものを築く大切さを忘れてしまったのだろう。あるいは種を蒔かずに長年刈り入れを続けてきたせいで、種を蒔く必要性を忘れてしまっているのかもしれない。

自分の人格に基本的な欠陥、二面性、あるいは不誠実さを持ちながら、テクニックや手法だけで人を動かしたり、仕事をさせたり、士気を高めようとしたりすれ ば、長期において成功することはできない。いずれは、その二面性によって相手に不信感が生まれるからである。いくら人間関係を改善させるためのテクニック を使ったとしても、それはすべて相手を操ろうとしている行動にしか見えない。信頼と言う土台がなければ、永続的に成功することはあり得ない。基礎となる人 格の良さがあってはじめて、テクニックが生きてくるのだ。」

(『7つの習慣~成功には原則があった』キングベア出版)

「7つの習慣」は、テクニックなど二次的なことを追い求める前に、一次的な人格を高めるためにどう考え、何を行えばよいのかを学習していくものです。

※「7つの習慣®」は、フランクリン・コヴィー・ジャパン株式会社の登録商標です。

通信研修 ~ ビジネスに活かす~「7つの習慣®」チームリーディングに関連した「7つの習慣」のベースとなる考え方について、5回に分けてご紹介しています。