生産士シリーズ

生産士とは

 生産士プログラムは、数多くのコンサルティング経験を基に管理技術を体系化したものです。ものづくりのプロセスの中で、現場の担当者から工場長、部門長クラスの方まで、各領域をいかに効果的に管理するかという視点で、自己管理、職場管理、製造管理、工場管理のスキルを磨いていただくためのカリキュラムをご用意しました。

 「生産士」はそのそれぞれの階層で、“やり方の差”を生み出し、管理技術のスペシャリストとして実力があることを客観的に証明する資格で、1976年認定制度開始以来、毎年約1,000名の方々が生産士として認定されています。
 この「生産士制度」は、長期人材育成の立場から人事制度と結びつけたり、昇進昇格要件にしたり、また、現場で働く方々の能力開発を目的に導入するなど、さまざまな形で多くの企業にご活用いただいています。
生産士コースの基本コンセプト = 仕事のステップごとにQCDの同時解決を目指す
 生産管理の一般的なカリキュラムでは、下図のように管理の基本要素を単元毎に学習していきますが、階層が上がるとマネジメント領域が広くなるため全体を俯瞰する視点に欠けてややもすると問題解決につながりにくいことがあります。
 現場の活動では、原価(C)、品質(Q)、納期(D)の問題は全て同時に発生しています。すなわち、Q(品質)とD(納期)は同時に達成しなければならない目的であり、それを果たす手段としてのC(原価)をどれだけ少なくできるかが現場の大きな課題です。

 生産士は、管理の要素を縦割りに学習するのではなく、品質、納期を同時に達成できる計画のつくり方、実行段階で発生する問題に対しての処置の仕方、目的が達成されなかった原因の分析、これらをベースにした問題解決と次の計画への反映等について学習します。いわゆる原価管理や品質管理は問題原因の分析手段として位置づけており、あくまでも主体は少ないコストで品質、納期を同時に達成するというバリューの考え方に基づいています。

 カリキュラムも、「計画と統制、評価、問題解決」という仕事の進め方に沿っているため、問題解決意識を高め、現場のバリュー向上を促す編成となっています。そのため、現場教育でのOJTツールとしても最適な講座と言えます。