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通信研修

導入準備(全体の検討(詳細))

組織の課題別 活用形態

貴組織の課題や育成テーマに合わせて、通信研修のさまざまなしくみを活用、連動することにより、より効果的な能力開発を実施することが可能です。

活用形態の導入メリットと留意点

図を拡大表示のうえ、内容をご確認ください。

昇進・昇格連動型

キャリアの節目にあわせた学習機会が設定できる
特定の通信研修コースの修了を昇進・昇格の必要条件とする活用形態です。

導入のメリット

  • 階層の役割・能力など、組織からの役割期待を踏まえた上での学習の推進ができる
  • 昇進・昇格というキャリアの節目における学習機会の付与ができる
  • 複数階層における導入により、組織全体のマネジメントの底上げを図ることができる

活用ケース

【昇進・昇格前】コース指定 昇進・昇格要件受講パターン
昇進・昇格の要件として事前に指定コース受講が設定されているスタイル
<特徴>
  • 昇進・昇格という目的があるため、学習へのモチベーションが高まる
  • 各階層における役割や知識を事前に身につけることができる
  • 事前に学習し準備をすることで、昇進・昇格に伴う不安を取り除き余裕を持って職務に臨める
  • 学習準備期間を長く設けて、要件として複数コースを設定することもできる
実施の一例
【昇進・昇格後】コース指定 昇進・昇格後受講パターン
昇進・昇格が決定してから指定されたコースを受講するスタイル
<特徴>
  • 昇進・昇格直後は職務遂行能力を獲得しようとする意識や学習意欲が高い
  • 学習した内容がすぐ実務に役立つため、学習満足度が高い
実施の一例

導入企業の声

食品メーカーB社(従業員約300人)
~係長・課長 2階層への昇進要件として通信研修コースを設定~

当社は、以前より管理、監督層におけるマネジメントカの不足が全社的な課題としてあげられてきましたが、社員が約300人と小規模ながら全国各地に生産・営業の拠点があるため、集合形式での研修実施への障壁が高く、集合研修としては、新入社員研修、課長昇進時研修のみを開催していました。
そのような背景から、数年前に新人事制度を導入するのと同じタイミングで、昇進連動型の通信研修を導入しました。係長クラスになるまでは計4コース(マネジメント関連2コース、職種関連2コース)、係長クラスから課長クラスになるまでは更に4コース(マネジメント、財務、法務、目標による管理制度)の受講が必須となっています。年1回開講で、修了時に受講料を100%補助しています。

導入当初こそ多少の抵抗感はあったようですが、別途時期をずらして開講している自己啓発通信研修の受講率はそれほど低下しませんでした。また、昇進要件としての通信研修を設けたことで、それまでは機会が少なかった上司との「昇進をめざした今後のキャリアの相談」が増加したという状況も生まれています。

ポイント制連動型

昇進・昇格要件を、通信研修の学習を通じて積み上げる機会を提供できる
職位や等級、職能毎にあらかじめ選択可能なコース群と修了ポイントを設定し、既定のポイント相当分の通信研修受講を昇進・昇格要件とする形態です。

導入のメリット

  • 職位、職能等における能力要件を、学習項目(メニュー)という形で明示できる
  • 集合研修でのフォローが難しい広範囲の学習項目について、計画的な学習を進めやすく、組織も支援しやすい

活用ケース

階層、職能、自己啓発に対応するコース群と各群の受講ポイントを提示し、メンバーが各自コースを選んで受講していく
ポイント制連動型 活用ケース
階層別・マネジメントスキルコース群(受講補助100%) 階層別の役割認識コースが主
職能別コース群(受講補助70%) 部門別に専門性を高めるコースもしくは必要とされるビジネススキルを設定
自己啓発コース群(受講補助50%) 業務遂行上、必要と思われるコース群(パソコン、英語、ビジネス教養含む)

職能資格要件・コンピテンシー連動型

職能要件、コンピテンシーと学習メニューの連動をはかる
求められる能力要件を満たす知識・スキルの習得や、該当する資格や役割・職責に必要なコンピテンシーを高めるためにラインアップされた通信研修を受講する形態です。職能資格制度やコンピテンシーとのリンクをはかった講座を紹介することにより、組織において必要な人材像を明示し、要件を満たすための体系的・継続的な学びを促します。

導入のメリット

  • 教育・学習目的が明確で、実質的な成果が得やすい
  • 人事制度のコンセプトに沿った人材育成が出来る
  • 受講者を、自らの強み・弱みに応じた目的・目標のある主体的な学習へと促すことができる

活用ケース

通常の自己啓発のコース一覧と共に能力要件書とリンクしたコースマトリクスを案内

目標による管理制度連動型

上司とメンバーの二人三脚での能力開発を促進する
目標による管理制度における個人の能力開発目標を、通信研修の受講によって達成していく活用形態です。

導入のメリット

  • 目標設定と同タイミングで能力開発目標を設定し受講コースを検討することにより、キャリアや能力開発に関する上司とメンバーのコミュニケーション機会をつくることができる
  • メンバーを、場当たり的な学習でなく、明確な目的・目標のある学習へと促すことができる
  • 目標による管理のマネジメントサイクルと連動することにより、つい軽視されがちな学習の振り返りや、学習した内容の実務への応用についてもしっかりとフォローできる

活用ケース

目標設定シートに、能力開発目標記入欄を設定
通信研修の開講時期を目標設定スケジュールと連動する
目標による管理制度連動型 活用ケース

特定課題連動型(会社・部門・資格取得)

教育手段としての通信研修の長所を活かした学習機会の提供ができる
特定テーマにおける問題解決のために、通信研修を活用する形態です。

導入のメリット

  • 組織が直面する課題を早急に解決するための基礎力向上のきっかけづくりとなる
  • 場所、時間にとらわれない通信研修のメリットを活かした研修が可能となるため、短い準備時間ですぐに開始できる

活用ケース

全社特定課題:コンプライアンス研修
課題&状況 【課題】組織内にコンプライアンス・マインドを浸透させ、メンバー一人ひとりの自律的な行動と態度を促進したい
【状況】支店・拠点が全国にあるため、各地で集合研修を実施するには時間とコストがかかりすぎる
学習機会創出 全社員にて「ずばりコンプライアンスがわかる」コースを受講
効果 ●通信研修コースの受講ということで、人材育成部門や各部門担当者の労力が最小限のうちに、全社同一の教育を行き届かせることができた。
●コンプライアンスとは何か、またリスクの種類やリスクマネジメントとコンプライアンスとの違いなどについて、全社でほぼ同一の知識・共通言語を持つようになった。その結果、異なる支店間や部門間であっても、同じ認識のもと話が進められるようになった。
部門特定課題:営業担当向けの法務知識研修
課題&状況 【課題】営業部全員が集合する研修を実施するのは難しい
【状況】営業活動における契約・債権・債務について基礎知識が欲しい
学習機会創出 営業部全員で「仕事に活かす民法・商法」コースを受講+各課にて勉強会を実施
効果 ●基本的な知識や用語を学習したことで、客先で確認すべきことや契約のポイントを全員が理解して仕事を進めるようになった。その結果、法務担当者への問い合わせや確認作業で手間取ることの多かった契約関連業務がスムーズに進むようになり、業務全体が改善された。
●リスクが発生しそうな案件について、あらかじめ未然防止策をとったり、トラブルが発生しても部全体での素早い対応が可能となった。
特定課題(資格取得):販売士資格取得研修
課題&状況 【課題】顧客満足を第一とする職場風土、メンバーの行動を醸成したい
【状況】メンバーの勤務シフトが同一でなく、現場を一日空けるのは難しい、また自発的な学びを促したい
学習機会創出 「販売士検定」コースを自己啓発受講にラインアップ
効果 ●販売士を取得することで、メンバーが仕事に直結する幅広い知識を得ることができた。
●現場で日々覚えることとは別に、体系的な知識を身につけたことで、経験からの学びの質が高くなった。
●資格が自己研鑽へのマイルストーンとなり、自らより上級を目指す人が増加した。

ブレンディング型

通信研修と集合研修の相乗効果を最大限に活かす
「集合研修」と「通信研修」を連動し、それぞれの持つ特長を最大限に引き出して、全体的な研修効果をより高めることを目的とした活用形態です。

導入のメリット

  • 集合研修の事前研修として通信研修を実施すれば、受講者のレベルのバラつきが小さくなり、集合研修への橋渡しが可能。教育の継続的な効果が期待できる
  • 事後研修として通信研修を実施すれば、知識の定着化や集合研修でカバーできない範囲の学習の推進を図ることができる

活用ケース

通信研修は知識学習を、集合研修は討議や演習等を通じて知識の使い方の学習をねらうなど、それぞれの特長を活かして総合的に研修目標の達成を図ることがポイントです。
ブレンディング型 活用ケース

事前型

【次世代リーダー育成研修として】
通信研修 「ストラテジー・エッセンス」(経営戦略)
「マーケティング・エッセンス」(マーケティング)
「アカウンティング・エッセンス」(会計)
経営知識について学ぶと共に、ケーススタディで理解を深める
集合研修 ケース演習、ディスカッションを重点化した経営知識研修
【考課者研修として】
通信研修 「ケースで学ぶ人事考課実践」(診断ツール付)
人事考課の基礎知識とスキルを身につけると共に、自身の評価傾向と特性について診断で把握する
集合研修 自社評価項目での演習を重点化した考課者研修

事後型

集合研修 キャリア研修(Pro-Entry)
成果を創り出す「プロ人材」として自分自身のキャリアを考える
通信研修 【選択コースの一例】
「聴く技術・質問の技術」
「人を動かす技術」・「人脈を広げる技術」ほか
集合研修内の演習にて判明した自分の弱み・強みに合わせてコース選択

導入企業の声

製造メーカーC社(従業員約2,000人)
~関係会社に労務関係の指導が入ったことをきっかけに、「労務」をテーマにしたブレンディング研修を実施~

大事には至らなかったものの、関係子会社に労働基準監督署の指導が入ったことをきっかけとして、通信研修「実務に役立つ職場の労務」+集合研修「労務研修」のブレンディング研修を実施しました。
これまでは、マネジャー昇進時に労務部による2時間程の説明会レベルの研修を実施するのみで、特にマネジャーになって年数の経っている者は古い記憶のまま、昨今多様化した雇用形態や改正の著しい法律に追いついていないという状況が起きていました。

事前の通信研修において、押さえてほしい法律知識、用語を学習。集合研修では知識テストや質疑応答、ケース研究やディスカッション等、双方向でのやりとりを通じた学びに重点を置くことができたため、1日のみの集合研修でありながらも「実践的かつ中身の濃い研修であった」と受講者の評価の高い研修となりました。

ポイント付与・カフェテリアプラン型

多様な学びの手段・メニューを整備する
社員が年間に活用できるポイントを付与し、学習カリキュラム(通信研修や選択型集合研修、公開セミナーなど)の選択を各社員に委ねる形態です。

導入のメリット

  • テーマ、環境等、各自にあった形での学習を選択することができる
  • 「付与されたポイントは使わないともったいない」との気持ちが、学習への取り組みを後押しする

活用ケース

(1)自己啓発ポイントを付与するパターン

年間一律に自己啓発支援としてポイントを付与。
通信研修の受講を就業時間外で行う場合、換算率を高くするなどの工夫をする。
自己啓発ポイントを付与するパターン

(2)業績に連動したインセンティブとしてポイントを付与するパターン

年間一律に自己啓発支援としてポイントを付与。
さらに、業績評価に応じてインセンティブポイントを付与する。

インセンティブポイントとは…
給与以外にも研修による自己研鑽への支援、という形でインセンティブを与えるためのポイント。例として、5段階評価(S,A,B,C,D)で、S,A対象者のみポイント取得できる、など。
業績に連動したインセンティブとしてポイントを付与するパターン

導入企業の声

システム関連会社A社(従業員約1,000人)
~業績に連動したインセンティブ付与ありのカフェテリアプランを導入~

数年前よりカフェテリアプランを導入しています。カフェテリアプラン対象メニューとしては、社内研修、社外セミナー、ビジネススクール、通信研修などです。前年度業績評価の高かった社員には、インセンティブとしてのポイントも更に付与する形式で実施しています。
毎月開講としているため、導入当初は、年間ポイントの期限が切れるギリギリの時期になってから駆け込みで受講申し込みが殺到するという状況が発生していましたが、2年目、3年目の実施においては、人気ランキングや受講者の声を社内DB上に掲載したり、また、各部門ごとに部門長からの奨励コースを紹介してもらったりという定期的な社内プロモーションが功を奏し、ポイント失効となる社員が減少すると共に、自身の仕事の繁忙時期を考えて調整し計画的に受講をする社員が増えています。

今後は、受講アンケートなどを更に活用して、対象コースのラインアップの拡充をしたり、受講後のフォローにも力を入れたいと考えています。

自己啓発型

主体的な学びの風土を醸成する
企業における自己啓発援助制度の一環として、多様な通信研修コースを紹介し、受講を勧めるとともに、受講修了者に一定の受講料を補助することの多い形態です。

導入のメリット

  • メンバーの様々なニーズに個別に対応でき、キャリア開発に役立つ
  • 組織全体に展開することにより、自ら学ぶ風土の醸成に繋がる
  • コースの設定を工夫することで、組織が求める知識・技能・スキルの習得にゆるやかにつながる

運用の概要と活用例

受講料補助

修了者に対し、企業(組織)が受講料を補助するケースが高い割合を占めます。受講料補助額は、一律「受講料の○%」という場合が多いですが、コースや対象層、受講の意図などにより受講料補助のウエイトを変えるケースもあります。
実施例1
通常コース 修了時50%
年度重点テーマ直結コース 修了時80
実施例2
入社3年目までの社員 修了時70
職務上必要である旨の上司サイン、かつ指導計画コメントあり 修了時70
上記以外 修了時50%

開講時期

年1~2回
事業年度や定期異動、キャリア開発面談等のスケジュールにあわせた開講が多く見られます。

告知・募集方法

  1. オリジナル募集パンフレット作成
  2. オリジナルweb募集システム作成
  3. 募集ポスターの掲示 など

検証作業

自己啓発通信研修を効果のあがるしくみとして運用していくには、組織における人材育成ニーズの変遷に応じて随時見直しを図ることが必要です。具体的には、開講ごとに一定の検証作業を実施し、課題を抽出した上でコースやしくみの見直しを図るとよいでしょう。また、検証結果を蓄積し、経年比較すると中長期での人材マネジメントの参考としても活用可能です。
【検証項目例】
テーマ 項目
全体動向 ●受講率(=受講者数/全対象者数)
●修了率(=修了者数/受講者数)
参考情報:2011年度 産業能率大学通信研修 平均修了率 68%
コース別人気分析 下記区分別受講者数/割合
●ジャンル別  ●重点コース別  ●対象層、難易度別
社員属性別分析 下記属性別受講者数/割合
●所属別  ●地域別  ●男女別  ●職位別  ●部門別  ●年齢別  ●雇用形態別
アンケートによる情報収集 ●社員全員アンケート(受講者、未受講者ともに)
●受講者アンケート(修了者、未修了者ともに)
ex.通信研修への評価、募集のしくみへの要望、学習状況の確認、学習した内容についての実務への活用度合い
●現場マネジャーアンケート
ex.通信研修募集のしくみへの評価、コースラインアップへの評価、部下指導実施度合い、自身の学習状況

自己啓発通信研修を活用した学習する風土づくりのために踏まえること

  • 学習する風土を醸成しようとする企業(組織)の姿勢を伝える努力をする
  • 受講者が学習における成功経験を持てるよう工夫する
  • 上司からの受講者への支援を促進する
上記の3点を踏まえた、具体的な運用のポイントに関しては、下記の6つのポイントをご覧ください。

自己啓発型をより効果性の高いしくみとして運用していくための6つのポイント

  • コンセプト・位置づけの明確化 自己啓発の位置づけを、組織全体の人材育成構想や他の人材育成制度との関連から紹介することは、受講者・サポートする上司が共に「学びの重要性」を認識するきっかけとなります。
  • 社員に求める知識・スキルの明示 組織として求める人材像、また、求める知識・スキルを具体的に提示することにより、対象者が現在の自分とのギャップを認識した上で、能力開発目標、テーマの設定を図る事を促進します。
  • 人材開発ニーズに沿ったコースラインアップ 人材開発ニーズの状況をコースラインアップに反映することによって、組織として「学んで欲しい学習テーマ」のメッセージを伝えることに繋がります。
  • 重点テーマアプローチ 年間目標などで取り上げられているテーマや、直近の課題に対応したテーマを特集などの形で取り上げることにより、職場全体の課題解決につながる学習を促進することが出来ます。
  • 現場マネジャーへの部下指導の進め方サポート 自己啓発において最も重要な鍵を握るのは「現場マネジャー」です。現場マネジャーが受講前・中・後におけるメンバーへ動機づけをはかることへのサポートは、受講者の実務での応用や職場の学習風土の醸成などに大きく影響を与えます。
  • 受講者への学習サポート 受講前・中・後の各タイミングで受講者はいくつもの壁に遭遇します。各段階におけるサポートは、受講修了のみでなく、受講者の実務での応用やキャリア開発への意欲も促進します。