人事部が選んだ人的資本経営会社ランキング2024
調査概要
産業能率大学総合研究所では、企業の人事・教育担当者を対象に、人的資本経営が進んでいると感じる企業名とその理由について調査しました。
- 調査期間 2024年5月29日~6月19日
- 調査方法 オンラインによるアンケ-ト(自由記述)
- 調査対象 日本企業・組織における人事/人材教育部門の担当者・責任者
- 有効回答 197件
人事部が選んだ 人的資本経営 会社ランキングTOP10
調査では、「人的資本経営が進んでいると感じる日本企業」を尋ねたところ、自由記述により197人から回答を得られ、日本企業として60社の会社名があがりました。
1位から10位までの企業名と主な選出理由は下記のとおりです。
- 積極的な人的資本施策の情報公開
- ある一定の戦略に基づいて情報開示や戦略の推進を行い、その結果をきちんと対外的に発信しているため
- 社員数が多いにも関わらず若手へ積極的な投資をしているため
- 新入社員研修など、レクリエーションが充実しているため
- 社員一人に充てるコストが高い
- 時代の変化に合わせて社員の待遇を柔軟に変えている(新卒のみならず)
- 時代や環境の変化にマッチしている経営層の思考
- 人的資本への投資額
- 極東の島国である日本の企業であるにも関わらず、世界有数のグローバル企業として人的資本を重視していると感じるため
- メディアで活動内容を聞いたことがある
- センセーショナルな賃上げ(初任給のup)や週休3日制の先んじた導入
- 先進的な取り組み
- 人材が活き活きと働いていると感じる
- 人材活用がうまい
- 業績とも結びついているのではないかと考える
- ビジネス書などの事例としてよく取り上げられているので
- CHOをおき、人事に力を入れていると感じたため
- 経営陣が人事戦略の重要性を理解している
- 企業事例として話を伺うことが多いので
- 人材育成、人材投資、戦略に関して一貫した施策を取っているから
- パーパス経営による従業員エンゲージメントの向上や福利厚生が従業員の働きやすさに繋がっている
- 若手の抜擢、ユニークな人事制度・取組を長年実施している印象がある
- 多種多様な人事制度を取り入れていて、若手社員の抜擢登用にも積極的
- 新卒採用では最前線だから
- 積極的な人的資本施策の情報公開
- ユニークな経営方針を立て社外に公表しており学ぶものが多い
- 企業理念に重きを置き、人材戦略として会社と企業の関係構築をテーマにしている
- 逆ROICツリーで、個人目標と、会社目標を統一できているから
- 多様な働き方に対応した人事諸制度を導入しているため
- 経営資源における人的資本の割合が高く、問題意識や取り組みが優れている
- セミナーで話を聞く機会があり、先進的だと思った
- Webセミナーなどで同テーマについて語られているものを見た
- 働き方の多様性、FA制度の導入など先進的な取り組みをされている
- 人の成長に投資をしているイメージがある
- 人材育成に関する独自施策を行っている
- 外部も絡めて、手上げ制での健康経営推進など自学自習するのが当たり前というレベルまで社内文化が醸成されている
※ ★は今回初めてトップ10入り
人材戦略に関する積極的な情報開示と従業員の待遇改善が主な選出理由
同率1位の3社について、選出理由を見てみましょう。
サントリーホールディングス株式会社は、「人」こそが、経営の重要な基盤であるという「人本主義」を掲げ、社員一人ひとりの成長を支援するために、個別対応のキャリア開発や、多様な人材育成プログラムを提供しています。人的資本を企業戦略と連携させ、具体的なプログラムと取り組みを詳細に説明している点が人事担当者から評価されています。
トヨタ自動車株式会社は、物価高が続く中、2024年の春闘で若手社員の処遇改善を目的に4年連続で満額回答を実施するなど、時代の変化に応じた待遇改善が高く評価されています。さらに、日本を代表するグローバル企業として、人的資本への意識の高さや投資額の大きさも選出の理由として挙げられました。
株式会社ファーストリテイリングは、2023年に国内従業員の年収を最大約40%引き上げたことで大きな反響を呼び、今回の調査でも「賃上げ」に関する取り組みが選出理由として挙げられました。その他にも「人材が活き活きと働いていると感じる」、「業績とも結びついているのではないかと考える」といった意見も挙げられ、同社の取り組みが社員の働きがいや業績向上に好影響を与えていると人事担当者に認識されています。
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