2025年度 新入社員の会社生活調査 PICKUP DATA vol.2(第36回)

調査概要
2025年度の新入社員を対象に、就職活動の実態や仕事観、働く意欲や新社会人としての意識、将来のキャリアなどに関するアンケートを実施しました。
本学では同調査を1990年度から実施しており、本年度で36回目となります。
この記事では、急速に普及が進む生成AIをテーマに、本年度の新入社員の利用経験や利用意向をまとめた調査結果のポイントをご紹介します。
- 調査方法:本年度入社の新入社員
- 調査期間:2025年3月26日~4月10日
- 調査方法:オンラインによる回答肢選択方式
- 有効回答:369人(男性273人、女性94人、性別無回答2人)
注目データ
生成AIを活用した経験があるか?・・・活用経験者 合計78.3%
本年度の新入社員を対象に、生成AIを活用した経験があるかを尋ねた結果、最も多かったのは「検索や情報収集に活用」が59.3%(昨年度比28.0ポイント増)、次いで「学習や研究に活用」39.8%(同16.7ポイント増)、「文章作成に活用」が30.6%(同14.8ポイント増)となりました。
また、選択肢に設定した8項目のうち、「特に活用した経験はない」を除く全ての選択肢で、昨年度から割合が増加しています。
昨年度は「特に活用した経験はない」との回答が49.7%でしたが、本年度は21.7%に減少し、入社時点で何らかのかたちで生成AIを活用した経験のある新入社員の割合は1年で50.3%から78.3%へと大きく増加しました。入社時点で生成AIの活用経験を持つ人が、1年間で大幅に増えたことが分かります。
就職活動において生成AIを活用したか?・・・活用経験者 合計36.9%
就職活動において生成AIを活用したかを尋ねたところ、「エントリーシートや履歴書の作成支援に活用」と回答した割合は22.0%で、昨年度の8.9%から13.1ポイント増加しました。
続いて「面接準備や模擬面接に活用」が12.7%(昨年度比8.4ポイント増)、さらに「企業情報の収集や研究に活用」が12.5%(同6.6ポイント増)となっており、いずれの項目も昨年度を大きく上回っています。
一方、「特に活用しなかった」との回答は63.1%で、昨年度の85.6%から22.5ポイント減少しているものの、約6割は就職活動には生成AIを利用していないという結果でした。
これらの結果から、就職活動における生成AIの活用は広まりつつありますが、就職活動での活用に対してはなお一定のハードルが残っていることもうかがえます。
仕事において、生成AIをどのように活用したいか?・・・「業務のサポートとして活用」42.0%
今後の仕事において、生成AIをどのように活用したいかを尋ねたところ、「業務のサポートとして活用したい」と回答した実務派が42.0%で最も多く、昨年度の30.6%から11.4ポイント増加しました。一方、昨年度最も多かった「必要に応じて活用を検討する」という臨機応変派は40.5%から29.5%へと11.0ポイント減少しています。
また、「積極的に活用して効率化や新しい価値を生み出したい」とする積極派も20.9%となり、昨年度から5.3ポイント増加しました。これら実務派と積極派を合わせると、62.9%(昨年度比16.7ポイント増)となり、生成AIを積極的かつ実務的に業務で活用したいと考える新入社員が増えていることが分かります。
さらに、3つの選択肢(実務派・臨機応変派・積極派)を合わせると、9割以上の新入社員が生成AIを業務で活用する意向を示しています。
2025年度 新入社員の会社生活調査
2025年7月に発表した「2025年度 新入社員の会社生活調査 PICKUP DATA vol.1」と今回の「2025年度 新入社員の会社生活調査 PICKUP DATA vol.2」を1つの資料としてまとめました。
新入社員のキャリア志向や希望する職場環境からAI活用の実態まで、幅広い内容となっております。ぜひ、皆様の企業活動にお役立てください。
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