eラーニング施策がイマイチ定着しない!と頭を抱える前に 思い出したい、⼈事担当者の視点と処⽅箋
コロナ禍におけるテレワークの普及等により、多くの企業で導入されている「eラーニング」。いつ・どこでも学べる⼿軽さ、学習テーマの豊富さが特徴で、今後もさらに利用者が増えると予測されています。
ところが、せっかくeラーニングを導⼊したのにイマイチ効果を実感できていない、という声を最近よく耳にします。⾃社の人材育成に合ったeラーニングを検討したはずなのに、なぜでしょう?
この問題を解決するためには、「研修の⽬的が本当にeラーニング学習のメリット=強みと合致しているか?」が重要なカギとなります。
実際のケースからeラーニングの「強み」を再確認しよう
ここからは、実際にあったお客様からのご相談事例を通して、eラーニングを最⼤限活⽤できる⽅法を本学職員がお伝えしていきます。
eラーニング学習の強みは、大きく3つあります。
・いつでもどこでも学べる
・様々な学習テーマを手軽に学べる
・受講者の学習状況を管理しやすい
これらの強みを活かして、それぞれの目的に合ったeラーニングの使い方を一緒に考えていきましょう。
ケース ❶昇格要件で講師派遣研修を実施中!ところが受講者によって知識にバラつきが…
昇格要件の一つとして、講師派遣研修を実施しています。ところが、同じ研修を受講している対象者のあいだでも理解にバラつきがあり、その差を埋めるためにどうすればいいのか悩んでいます…。
講師派遣研修は、講義やグループワークの活用によって必要な知識への理解を深めるのに高い効果が期待できます。その一方で、受講者の事前知識や理解力に応じたきめ細かい指導は難しいので、理解にバラつきが生じやすいという一面もあります。この懸念点を解決するなら、eラーニングはとても有効な手段です。
ケース①の処方箋
eラーニングを補助的に活用!事前事後学習に活用することで理解のバラつきを改善!
eラーニングは学習コースを自分で選び、自分のペースで学習が可能なので、知識や理解の不足を補うのに適切なツールといえます。
【講師派遣研修】や【公開セミナー】など、自らアウトプットを多く⾏う研修を主軸におき、eラーニングをその事前・事後学習など補助的役割として活用することで学びを深め、理解度のバラつきを改善することができます。
これまで講師派遣研修のみを実施していましたが、さらにeラーニングも取り入れたところ、研修で理解しきれなかった部分をeラーニングで学習できたと受講者から好評でした。また、誰が何を学習したかがデータ化されるので、⼈事としても次年度の改善やテーマ選定に向けて良い検討材料にできそうです。
ケース ❷上層部から自己啓発をもっと促進させよとの指示が。何から始めれば…
上層部から、「時代はリスキル。もっと自己啓発を促進させよ!」との指示がありました。通信研修はすでに導入しているのですが、受講状況はイマイチ。自己啓発を促進するためには何から始めればいいのでしょうか?
社会の変化に合わせて、人材教育も日々進化していかなければなりませんね。
2022年5月に経済産業省が発表した『人材版伊藤レポート2.0』には、リスキル・学び直しの取り組みが重要なポイントとして組み込まれています。社員の学習意欲の向上は、持続的な企業価値の向上のため、ますます重要な課題となってくるでしょう。
ケース②の処方箋
リスキリングの第一歩!学習習慣づくりのきっかけとして、eラーニングは最適です!
自己啓発を促進させるなら、まずは受講者に学習習慣をつけてもらうことが肝心です。eラーニングは、様々なテーマの中から自身が学びたいものを選んで好きなだけ学習することができます。動画でイメージを膨らませながら内容もポイントがコンパクトにまとめられているので、新たな学習のきっかけづくりにオススメです。
さらに学びのきっかけとしてeラーニングを受講した後、より深く学習したい場合には通信研修を受講するなど、学習手段を組み合わせることでより幅広い学びが可能となります。
eラーニングを学習のきっかけとすることで、自己啓発の風土づくりにつながりそうです。社員の学習意欲を向上させて、自ら学ぶ風土を社内に醸成させられるような教育形態を考えたいと思います。
eラーニング導入のポイント
いかがでしたか?
eラーニング学習の強みを活かせば、社員の負担を最小限に抑えることができ、社員の能力開発や学習習慣づくりに役立てることができます。
おさらい!<eラーニング学習の強み>
- いつでもどこでも学べる
- 様々な学習テーマを手軽に学べる
- 受講者の学習状況を管理しやすい
ただし、eラーニング導入は手段であり、目的ではありません。
今回の記事でご紹介したように、eラーニングの実施目的は企業によって様々です。
自社の課題や実施目的を事前に整理し、他の教育ソリューション(講師派遣研修や通信研修など)にも目を向けたうえで、eラーニングを有効活用することが大切になります。
<整理のためのヒント>
- どんな人材育成課題を抱えているか
- 課題解決に向けどんな取り組みをしているか
- 現状カバーできていない要素・問題点は何か
- eラーニングの利用目的は何か
- 最終的にどう評価・効果検証を行うか
産業能率大学 総合研究所では「SANNO e ACADEMY」というeラーニングを提供しています。
働くすべての人に向けた、自身の課題や興味・関心にマッチするコンテンツを350コース以上取り揃えています。今後もまだまだ拡大予定です!
無料でお試しいただけるデモサイトもご用意しております。
今回の記事が、人事担当者様のeラーニング導入に関するヒントになれば幸いです。
eラーニング施策活用に重要な視点、導入のコツをまとめたお役立ち資料をダウンロードできます!
この資料では、記事に上げた2つの事例に加えてeラーニング導入前・導入後に直面する課題に沿った5つの事例を「eラーニングを効果的に運用する処方箋」と併せてご紹介しています。ぜひご覧ください。
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