英語学習の素朴な疑問Q&A「第5回 せっかく習った英会話…使う機会がなく会話力が上がりません!」
- この記事は、公益財団法人 日本英語検定協会 の許諾のもと記事を一部編集しています。
─「おもてなし英会話入門」通信講座監修 ─
佐野なおこ先生の英語学習Q&Aシリーズ!その5
英語学習をがんばっている皆さん、日々の勉強のなかでふとした疑問が出てくることはありませんか?正しい発音のコツやとっさの一言、英語 スキルを効率よく上げるコツなど、あげてみるとキリがありません。
第5回は、せっかく学習した英語力をムダにしないためにできる、暮らしの小さな工夫とチャレンジについてお話ししていただきます。


佐野なおこ
横浜サワディーブリッジ代表
タイ・バンコク元ホテルコンシェルジュ。
横浜・関内で接客英語を中心としたマンツーマンレッスン、英語やタイ語の個別指導会、タイ語会話講座を開催。
商工会議所での接客英会話、手書き英語POP研修の経験が豊富。
産業能率大学通信講座「おもてなし英会話入門」監修。
執筆著書「とっさに使える カンタン接客英会話」
今回の質問は…
英会話を習っていても英語を使う場所がないので会話力が上がらず、雑談にも困ってしまいます。どうしたらよいでしょうか?


日本は日本語の国ですから、英語を使う機会が少ないのは当然のことです。まして、社会人ともなれば本業に忙しいものです。国際交流パーティーも毎回参加できるとは限りません。仕事、家事など優先すべきことがあって、英語はおそらくサブ的なものでしょう。
そして、ライフステージによっても学習環境は変わります。だからこそ、「時間をとって勉強しよう」ではなく、日々一文でも10秒でもいいので、英語を声に出すことを習慣づけないと、本当に自分から使う機会をまったく失ってしまうのです。
たしかに、留学経験のある友人が以前、帰国後に日本語での生活に戻ってから語彙が減ったと嘆いていました。


しかし、「相手との英会話」だけが「英語を使う機会」ではありません。自分で「声」に出すことも使う機会の一つなのです。
え?英会話以外に英語を声に出すって、どういうことですか?


いまやインターネットの時代、海外のニュースだけでなく、有名アーティストのSNSや動画を、手持ちのスマートフォンやパソコンで閲覧することも「英語を使う機会」です。
少々チャレンジ精神のある方なら、自分でSNSを開設し、英語で発信することも可能です。自分の好きな写真を載せて、「From Tokyo. Have a nice day.」くらいの短い言葉から始めればよいのです。文章は、一度書くとこんなことも書いてみたいと思うようになり、どんどん書けるようになっていきます。
なるほど、気持ちを発信するという意味の「声」なんですね。


SNSという場で人目にさらしますので自分の考えも整理でき、雑談の話題作りにもつながります。
私も時折インスタグラムで日英併記しますが、海外の人からの反応は嬉しいですし、「コメント返し」も良いトレーニングになっています。
英会話力のためのワンポイントアドバイス
雑談の話が出ましたが、雑談とは字のごとく「雑」な「談(話)」なのです。
雑談しなきゃと力んだら、もう雑談ではなくなってしまいませんか?
私はホテルに勤めていたころ、雑談してもよさそうなお客様にはどんどん話しかけていました。
例えば「あなたの国ではエアコンを使っていますか?」といった本当にどうでも良い話です。そんな話でも「いや、エアコンは電気代が高いから扇風機を使っているよ」などと返してくれるのです。
雑談からちょっとしたお国の事情が見えたりするものです。


雑談時には、社会的な立場、能力など自分を縛っているものを一旦解放し、一人の人間になってコミュニケーションをとると気持ちが楽になりますね。
英語も日本語と同様にひとつの言語ですから、力まずに普段使い続けることが成長につながるポイントです。SNSというメディアは、自らの考えを発信する場でもあり、雑談のようなライトな役割も持っています。そういう意味では、SNSでのチャレンジは英語の定着に最適のツールなのかもしれませんね。
次回の疑問は、シリーズ最終回「英語を活かせる職業に就きたいのですが、どうすればよいですか?」です。
英語が好き、学生時代から英語が得意、という方なら一度は考えたことのある目標なのではないでしょうか。実際に英語をフル活用する現場で活躍している佐野先生に、英語を使う仕事の実際についてお話しいただきます。
~お客様は外国人~おもてなし 英会話入門
受講期間 | 在籍期間 | 受講料 |
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