日本の企業・組織におけるリスキリング実態調査 報告書

日本の企業・組織におけるリスキリング実態調査 報告書

調査概要

世界では、IoTやビッグデータ、AI等がもたらす第4次産業革命が進み、デジタル技術を活用して業務やビジネスを変革する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」が日本企業の喫緊の課題となっています。
一方で、「DXを推進する人材がいない」という人的資源の課題も浮き彫りになってきました。そこで注目を集めているのが、「リスキリング」です。リスキリングとは、デジタル技術の進化によって生じる新たな業務に対応するためのスキル教育のことをいいます。

今回、リスキリングの取り組み状況や課題を明らかにすべく、HR総研(ProFuture株式会社)と産業能率大学総合研究所が共同で「日本の企業・組織におけるリスキリング実態調査」を実施しました。

  • 調査対象:日本企業・組織における人事/人材教育部門の担当者・責任者
  • 調査期間:2021年5月11日~5月31日
  • 調査方法:インターネット調査
  • 有効回答:200

注目データ

(1)「リスキリング」という言葉の認知度は36.0%

「リスキリング」という言葉の認知度を尋ねたところ、「知っている」との回答は36.0%でした。

企業のリスキリングへの取り組みが急がれている状況にある一方、リスキリングという言葉の認知度は4割弱にすぎず、まだ一般に広く浸透しているとは言えない状況です。

(2)リスキリングに「すでに取り組んでいる」のは11.5%

リスキリングという言葉の認知状況にかかわらず、リスキリングへの取り組み状況について尋ねたところ、

  • 「すでに取り組んでいる」との回答が11.5%
  • 「今後取り組む予定がある」が5.5%
  • 「取り組むことを検討中である」が28.0%
  • 「現在取り組んでおらず、取り組む予定も今はない」が32.5%
でした。

リスキリングに取り組んでいる企業は1割強にとどまるも、「予定がある」「検討中」とした企業を合わせると、リスキリングに対して積極的な企業割合は半数弱となりました。

(3)リスキリングを実施する目的は、「生産性向上」が6割

リスキリングにすでに取り組んでいる、または取り組みを予定・検討している方を対象にリスキリングを実施する目的について複数回答で尋ねました。

その結果、「業務の効率化による生産性向上」が6割と最も多くなりました。次いで「現在のビジネスモデルの根本的な変革」と「新規製品・サービスの創出」が5割強となり、事業の根幹にかかわる目的でリスキリングを考えていることがうかがえます。

(4)リスキリングを進める際の課題

リスキリングにすでに取り組んでいる、または取り組みを予定・検討している方を対象にリスキリングを実施する場合の課題について複数回答で尋ねました。

その結果、「経営戦略と人材戦略の連動」と「新たに必要となるスキルの洗い出し」が共に7割弱と多くなりました。

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日本の企業・組織におけるリスキリング実態調査報告書

他にもリスキリング実施企業と人材マネジメントの関係も明らかになっています。
教育施策を検討する上で参考になるデータを掲載しておりますので、詳しくは報告書をご確認ください