大卒1~3年目若手社員の実態調査報告書

若手社員(大卒1~3年目)の実態調査報告書

調査概要

産業能率大学総合研究所では、大学卒1~3年目までの男女の正社員・正職員を対象に、働き方やキャリアに関する認識について調査しました。

  • 調査期間 2024年8月1日~8月7日
  • 調査方法 インターネット調査
  • 調査対象 大学卒1~3年目までの男女の正社員・正職員
  • 有効回答 758人(男性224人・女性531人、その他3人)

注目データ

51.5%が離職を希望

現在の離職意思の有無を、尾形(2012) の離職意思尺度を用いて尋ねたところ、「現在の勤務先にずっと勤めていたい」で否定的な回答を選んだ離職希望層は51.5%となりました。「機会があれば他の会社に転職してみたい」という転職希望層はさらに多く64.0%となり、多くの若手社員が転職を念頭に置いていることがわかりました。

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離職希望層の39.1%が「賃金が低い」を選択

離職を考えた理由について尋ねたところ、「賃金が低い」が39.1%と、他と大きな差をつけて最多という結果となりました。2位が「肉体的・精神的負担が大きい」(26.3%)、3位が「仕事内容が自分に向いていない」(21.2%)でした。賃金の低さは離職希望層の約4割が選択しており、離職防止には企業・組織の賃金増の努力が求められる結果となりました。肉体的・精神的負担の軽減や、ミスマッチのない職務の付与も課題といえます。

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将来希望するキャリアは管理職は16.5%、専門職も14.4%のみ

将来希望するキャリアを尋ねたところ、最多の回答となったのは「一般職」で44.2%と約半数が選択した結果となりました。管理職や専門職といった上級職を目指さない層が半数近くいることがわかりました。また総合職の希望者は19.5%と、一般職の半数以下でした。なお、男女別でも一般職を望む全体傾向に違いはありませんでした。

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コミュニケーション力の向上が課題

特に強化したい能力・知識を尋ねたところ、最多の回答は「コミュニケーション力」で38.8%であり、他と大きな差がありました。コミュニケーション力を自身の課題として考える若手社員は多いようです。次いで、「論理的に考える力」(23.5%)、「情報を収集する力」(23.0%)、「自分のモチベーションを維持する力」(22.8%)、「創造的に考える力」(20.7%)と続きました。

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自分らしさ重視、マイペースに居心地よく過ごしたい

調査の回答者は2024年8月現在で大学卒業後1年~3年未満であり、Z世代が多くを占めると考えられます。この質問ではZ世代の傾向として一般的に指摘される特徴に関して自己認識を尋ねました。あてはまりの度合いが高かったのは、上から順に、「自分らしくありたい」(34.0%)、「マイペースに居心地よく過ごしたい」(30.7%)、「自分を認めてほしい」(29.9%)、「リスクよりも安定を好む」(28.5%)、「仕事よりもプライベートを重視する」(28.2%)です。自分らしさ重視、マイペース、安定志向、承認欲求が高い、プライベート重視といった特徴は比較的あてはまっていました。
一方で、「いろいろな選択肢から自分に合うものを選びたい」(13.5%)は最下位、「自分と他者の違いと受け容れられる」(15.7%)は下から3番目であり、マッチング志向や、多様な価値観の受容に関する項目は総じて低い結果となりました。

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報告書では、若手社員の働く意識に関する実態を把握し、若手社員の働きがいを高め、成長を促すために有効な施策を考察していきます。
ぜひ、報告書で詳しい内容をご確認ください。

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担当:マーケティングセンター 石崎