【企業事例】福田道路株式会社様 - 家族の学びも支援する 「Self Study プラス1」

通信研修総合ガイド 特集「生き抜く学びを考える」 企業事例 アフターコロナの人材育成 どう考える?#1 家族の学びも支援する 「Self Study プラス1」 福田道路株式会社 様 Web版インタビュー
重要な社会基盤である道路事業を主軸とする福田道路株式会社。建設の世界は「一つとして同じ現場はない」ため、マニュアルがない中で一人ひとりの正しい判断が求められるといいます。「主体性」と「自らの頭で考え抜く力」を持った従業員の育成にかける思いや、家族の学びも支援するユニークな人財育成プログラムについて伺いました。

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福田道路株式会社 概要

1949年創業、1970年設立。
社会基盤である道路事業に主軸を置いて全国で道路の伸展や拡張に関わり、物資の移動や人の暮らしを支える。気候変動や自然災害の対策として、強度や耐性を向上させた道路や早期復旧の工法も提供する。
新潟に本社を置き、北海道から九州まで事業所を展開。従業員数688名(2019年12月末時点)

プロフィール

海野 正美 氏
(うみの・まさみ)

代表取締役社長

1980年に新卒で新潟県に本社を置く福田道路株式会社入社。以後、東京地区で30年近くにわたり営業畑を歩み、埼玉営業所長、本社営業部長、事業本部長などを経て2019年より現職。

佐藤 栄一 氏
(さとう・えいいち)

総務人事部長

1992年に入社し、東北地区の事業所を中心に管理部、開発事業部、経営企画部、総務人事部、情報システム部門など多様な部門を経験。2014年より現職。「Self Study プラス 1」を含む人材育成プログラムの策定を主導。

時代の変革期だからこそ、組織が社員の学びを支えるのが重要

貴社が求める人材像をお聞かせください。

海野

私が従業員に期待するのは「自分の頭で考えて正しく判断できる」ことです。建設の現場は、作業環境など一つとして同じものがありません。そしてそのような現場に、ベテランから若手まで経験値の異なる従業員が集まって仕事を進めていきます。マニュアル通りに作業すればいいという業務ではありませんし、突発的に事故などが起こりうる環境でもあります。ですから、現場を任された一人一人が正しい判断を下せることが非常に重要と言えます。

人材育成のあり方についてはどうお考えですか?

会社として基本的な部分はしっかり教育していきたいと思っていますが、一方で従業員自らが学ぼうという姿勢を持っていること、自らのレベルを高めていこうという主体性を持つことも必要だと思っています。時代の変革期だからこそ自律的に学ぶ人材であってほしいと考えています。

人材育成については、私自身は時代的な背景もあって細やかな教育を受けてきたわけではありません。その反省点として、少し仕事の覚え方が我流だったかなと感じることがあります。ですから、これをふまえて、当社の人材育成では基本を大切に教えていくことが必要だと思っています。「急がば回れ」で、基本さえしっかり学んでもらえば、あとは経験とともに応用できるようになるというのが私の考えです。

海野

貴社の人材育成プログラムの特徴を教えて下さい。

佐藤

当社には階層別の「FRC (Fukuda Road Construction)人財育成プログラム」があり、従業員が階層に応じて必要とする知識を身につけていくことを企図して設計されています。

FRC人財育成プログラム

特に注力しているのは管理者向けの人財育成に関する研修です。日々の業務に追われる中で人財育成は手薄になりがちなものと言えますが、本来は日常的に取り組むべきことであり、管理者層には部下育成への意識を高く持ってほしいと考えています。

佐藤

人材育成において、通信研修をどう活用していらっしゃいますか。

佐藤

FRC人財育成プログラムを策定する際、注力ポイントの一つになったのが通信研修による自己啓発です。当社は中期経営計画においても「たゆまず学ぶ」ことを掲げており、自律的な学びを推奨しています。現在は「職能資格等級別通信教育制度」により、階層別に決められた通信研修のコースを修了することが昇格試験を受験するための条件となっています。

通信研修には、業務に直結するような資格取得を目指すコースだけでなく、一般的な教養を高められるさまざまなコースが用意されています。私は、本業のための知識や技術を高めるだけでなく、知性豊かな人間であることも大事だと考えており、私自身も受講しています。

海野

通信研修を修了すると、受講料を半額補助する制度を設けていらっしゃいますね。

佐藤

従業員とその家族が通信研修を修了すると受講料を半額補助する制度「Self Study プラス 1」は、当社の特徴と言えます。この制度の背景には、当社が従業員だけでなくその家族の方々を大切に考えており、「働いてもらっている従業員の最大の応援団は、ご家族の皆さんです」というメッセージを伝えたいという思いがあります。

また、この制度には「従業員が家庭に帰って学ぶ姿をぜひご家族の皆さんに見せたい」という思いも込めています。それをきっかけに「通信研修は家族も利用できる」と知ってもらうことが、自律的な学びの習慣を従業員とそのご家族の皆さんに広げていくことにつながるのではないかと考えています。

「Self Study プラス1」は私の家族も活用してます。妻が私より先にペン字のコースを受講し、その後、私自身も別のコースを受講していますが、家族で活用すると、お互いに刺激になるのがいいですね。「面白そうなコースがあるよ」というように、コース選びを介して会話もはずみます。従業員やその家族の方々には、どんどんこの制度を活用してほしいと思っています。

海野

コロナ禍により多くの企業が職場環境や事業環境の変化に直面しています。このような状況における通信研修の役割についてどうお考えでしょうか。

海野

当社はこれから世の中の変化に応じて働き方を変えていこうとしているわけですが、従業員には仕事の効率を上げるだけでなく、効率化したことによって生まれる一人一人の自由な時間をどう使うかも考えてほしいと思っています。

コロナ禍で一斉休業期間がありましたが、こういった時間も通信研修なら集中的に学んだり、資格取得の時間にあてたりというように有効活用することができるわけです。せっかくですから、自由な時間が取れたときにはぜひ自分を高めるために通信研修を使ってもらえればと思います。

(2020年8月27日取材・撮影)

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