リーダーとしての成長に向けた「発見」や「気づき」誘発プログラムとは

リーダーとしての成長に向けた“発見”や“気づき”を誘発するプログラム

成果を創出するリーダースキル開発セミナー

ネットワーク時代の企業には、自組織を取り巻く環境の変化に先んじて対応し、新たなビジネスやプロジェクトを創出できるプロフェッショナルなリーダーが求められます。

本学が開催する「成果を創出する リーダースキル開発セミナー」では、プロフェッショナルなリーダーに求められるスキルについて、「ケースメソッドを通じ た必要スキルの体感」「受講者同士による相互フィードバックを
通じた自己の再認識」「多面診断ツールのフィードバックによる自己の強み、弱みの把握」とい う3つのセッションを通じて、自己の現状についての理解を深めます。 その上で、“自分自身のリーダーとしてのあり方”を検討し、めざすリーダー像の実現に向けた行動改革のポイントを明らかにしていきます。 その概要について、本セミナーのマスター講師である 学校法人産業能率大学 総合研究所 経営管理研究所 主席研究員 矢部則之が解説します。

受講同士の相互フィードバックと多面診断ツールによる気づきの連鎖

本セミナーは10年ほど前に、「自ら事を起こし、その実現までのプロセスをプロデュースできるリーダー」の育成を目的に「プロデューサー型リーダー スキル開発セミナー」としてスタートしました。その後、そうしたリーダーに求められる行動を測定する多面診断ツールである「S-Pro診断」とジョイント させて、現在の「成果を創出するリーダースキル開発セミナー」へと発展しました。

本セミナーでは、まず、「ビジネスプランを立案する」というケース研究を行います。
受講者同士のグループを新規事業開発チームに見立て、受講者はあたかも原野にレールを敷くような試行錯誤のビジネスプロセスを体感します。
チー ムメンバーである受講者1人ひとりが有する、「価値ある能力」をチームの資源としてフル活用し、「市場性」や「成長性」が高い新規事業のアイデアを生み出 し、その具体化のためのプランニングや、ビジネスを推進する上での障害への対処などについて議論します。その過程で参加者は、プロフェッショナル・リーダーに欠かすことのできない「つくる」・「連結する」・「解決する」のスキルを必然的に実践することになります。

次に取り組むのが、「受講者同士の相互フィードバック(相互クリティーク)」です。
まず、受講者1人ひとりが、ケース研究場面でのプロフェッショナルスキルの発揮度合いを振り返り、うまくできたことや十分にできなかったことを自分自身で整 理します。その上で、それぞれのスキルの発揮度合いについて、他のグループメンバーから相互啓発の視点による率直なフィードバックを受けることで、新たな気づきを得ます。
その後、セミナー参加前に回答した「多面診断ツール(プロ人材特性診断「S-ProⅡ」)」の診断データが1人ひとりにフィードバックされ参加者自身が分析を行います。

本診断ツールは、職場の周囲の人も回答するもので、自分自身の現実場面における「ビジネスを推進するスキル」の実状が示されます。これを受け止め・解釈する ことにより、プロフェッショナルスキルの発揮を、セミナーという「現実から離れた」場面におけるものとしてではなく、「現実」のものとして深く認識できるようになります。加えて、講師の立場から、めざすリーダー像の実現に向け、「どのように自己の強みを活かせばよいか」、「弱みを克服するために心がけるべきことは何か」などについて情報提供やアドバイスを行います。

こうした演習を通じて、さまざまな発見や気づきが連鎖し、受講者は自分自身の課題を強く認識することができ、研修後の行動改革が促進されるのです。

「成果を創出する リーダースキル開発セミナー」プログラム全体の流れ

プロ人材特性診断「S-ProⅡ」で測定する能力

本セミナーで活用する多面診断ツール「プロ人材特性診断 S-ProⅡ」は、プロフェッショナルとして成果を創出する能力を測定するためのアセスメントツールです。

「プロ人材特性診断 S-ProⅡ」は、「成果創出スキル」「成果創出への志向性」「職場運営適性」の3つのカテゴリーから構成されています。
「成果創出スキル」は、成果を創出するプロセスで必要となる「創造」「統合」「克服」の3つのカテゴリーから構成されており、それぞれ本セミナーで開発する「つくる」「連結する」「解決する」の3つのスキルと連動しています。
3つのカテゴリーは、さらにそれぞれ3つの測定尺度(ディメンション)で構成されており、「成果創出スキル」は合計9つの測定尺度(ディメンション)で測定されます(下図参照)。
「成果創出への志向性」は、“顧客・社会志向”などプロフェッショナルに必要な志向や態度を測定するもので、5つの測定尺度(ディメンション)から構成されています。
「職場運営適性」は、職場を預かり、部下を持つマネジャーに求められる適性を測定するもので、「厳格性」など、4つの測定尺度(ディメンション)から構成されています。

「プロ人材特性診断 S-ProⅡ」は、対象者本人だけでなく、上司、同僚、部下など、対象者の周囲の他者も回答する多面診断ツールです。回答する他者は外から見えない潜在能力や意識について答えるのではなく、日常のビジネス場面で対象者が発揮している行動について回答します。

リーダーとして、成果創出に向けた“行動の発揮度合い”がダイレクトに数値として診断結果に表れるため、リーダー経験の浅い人や、これからリーダーになる段階の人にとっては、厳しい結果がフィードバックされることもあります。そのため、本セミナーでは、参加者に対して、診断結果を「評価」として捉えるのではなく、自分自身が今後、リーダーとしてより成長していくための素材として捉えるよう、強調しています。

本セミナーで体感し、S-ProⅡで測定する成果創出スキル

「キャリアの節目」を迎えた参加者が切磋琢磨する

本セミナーの受講動機は、「自ら能動的に申し込んだ人」もいれば、「上司に言われて申し込んだ人」もいて、さまざまです。ただし、共通しているのはリーダーの役割を担う、「キャリアの節目」を迎えた人たちであるということです。
組織から求められているリーダーの役割を果たすために、あるいは自らがめざすリーダーになるために、必要な能力を磨きに集ってきます。

最初は、勝手が分からず受け身の姿勢で受講していた人であっても、他企業の受講者と切磋琢磨する中で変化し、無我夢中で取り組んでいきます。2日間のセミナーを終えた後の表情を見ると、想いを新たにしている様子が見て取れます。

先行き不透明な時代を切り開くリーダーとして、組織で活躍していくためには、単に知識を身につけるだけではなかなか太刀打ちできません。現実のビジネス場面でのリーダー行動をより高いレベルに引き上げるための場として本セミナーを積極的にご活用いただければ幸いです。

産能マネジメントスクール診断つきセミナー一覧   客観的診断結果との相乗効果でスキル習得と能力開発をめざすセミナー

本学では、個人の特性診断を中心に、さまざまな測定ツールを幅広くラインナップしています。 公開セミナーでは、受講者の気づきや内省を促すための素材として、測定ツールを活用したセミナーをご用意しています。
上級管理者のための戦略マネジメント実践研修

マネジメント特性診断PASCAL
マネジメント特性を「機会開発」「変革」「効率化」の3つのステージに分けて測定)

人と職場の成果を高める 新・人事考課者研修

考課者特性チェックリスト
管理者自身の考課者特性と評価傾向を診断