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【SANNOエグゼクティブマガジン】新入社員の視座を知り、じっくり育てる

SANNO Executive Magazine コラム【経営の視点】

新入社員の存在は困りごとの種?

 今年も新入社員を迎える季節になりました。新入社員の存在は、既存社員にとって新風を感じさせてくれる素晴らしい存在である一方で、“困りごとの種”にもなるというのが現状でしょう。 

 私たちの立場から見れば、ビジネスシーンでは、あり得ない言動を当然の如くやってのけたりすることが“困りごとの種”になっているのではないでしょうか。

 「今どきの若い者は」という発言は、クレオパトラの時代からあったと言われています。かく言う私たちも、その昔、上司や先輩から同じように言われる存在だったはずです。いつの時代も同じということを頭の片隅に置きながら、昨今の新入社員事情を考えてみましょう。

 ここ数年の新入社員は、ゆとり世代というくくりで語られますが、彼らは生まれてから一度も好景気を経験することなく育ち、自分の周りではリストラされた人たちが大勢いて、自分が社会に出たときに活躍する姿を描きにくかった時代背景があります。

 彼らの育ってきた環境から考えると、失敗することを極端に恐れる傾向があるのも仕方のないことだと腹をくくる必要があります。自主性がない、チャレンジしない、それは、リスクを負うことにつながるからです。

 また、携帯電話の発達で、幼い頃から一人1台を与えられ、携帯にかかってくる電話の相手には、名乗らなくても会話を始めることができたのです。遊びはデジタルゲームで、仮想空間の中で生きてきたのです。そんな環境の中で成育してきた彼らは、目上の人たちとのコミュニケーションに苦手意識をもつのも当然かもしれません。

 私たちは、常にビジネスの第一線では、環境変化に対応することを迫られ、実践していますが、人づくりに関しては、自分が育った時代のモノサシで計っているように思います。

 新入社員をビジネス界で一人前に育てるという意気込みは、多くの上司・先輩がもっているはずです。ただ、その思いだけが先行して空回りしてはいないでしょうか。

 コミュニケーションの原理原則は、相手の立場に立つことです。人育てにおいても、コミュニケーションを通じて行うものだということは否めない事実です。このことから考えれば、私たちは人生の先輩として、まずは、彼らの視座に立って指導するということを忘れてはならないでしょう。

新入社員の視座に立ってみる想像力と創造力

 今、新入社員の育成には、私たち世代の“想像力”と“創造力”が求められているのではないでしょうか。若者の視座に立つためには、“想像力”が必要です。彼らの目からはどう見えるのだろうと考えてみること、それでもわからなければ、問いかけてみることです。彼らは、自分のことを気にかけてほしいという欲求をもっています。若者目線に立った対話をしてください。そこから共感が生まれます。「忙しいときに、そんな時間はない!」と言ってしまえばそれまでです。人が育つプロセスには、必ず人の手が必要なのです。

 私たちは、自分の仕事で手一杯で、実際には、手取り足取り指導する場面が激減しています。指導もしないで、即戦力になれというのは無理な話です。

 ガラパゴス携帯にあった取り扱い説明書が、スマートフォンにはありません。私たちの世代の多くは、取り扱い説明書を頼りに新しいものを使いこなしてきましたが、今や、そのようなものを求めてはいけないのです。つまり、同じ取り扱いができるものは使いやすいのですが、唯一無二の存在である人間はそうはいかないということです。最近の新入社員研修では、同じ会社の同期であっても、力量の差がかなりあることを感じます。その個人差を無視して十把一絡げに対応すると、力のないメンバーは「自分はできない人間だ」と自分で烙印を押してしまうのです。集合研修では、一人ひとりに配慮した対応をしないと、結局、育成ではなく、人材つぶしになってしまいます。新入社員研修は、他の階層以上に丁寧に各自と向き合うことを心がけています。つまり、私たち指導者側が“創造力”を発揮して、個別対応する創意工夫がなければ新入社員教育はうまくいかないのです。

急がば回れ。忙しくても育てる時間をもって

 確かに、十数年前と比較すると、今の新入社員は、学生気分がなかなか払拭できません。幼さを残したまま社会に出てきてしまうのです。それ故にピュアで真面目です。要領よくやろうというより、むしろ、コツコツ一生懸命に取り組みます。気長にじっくり時間をかけて育てようという気概が私たちに必要なのです。即、食べることのできるしゃぶしゃぶとは異なる、“煮込み料理”の深さを味わうためにも、新入社員と向き合う時間を長く持ちましょう。

 その成果が必ず手ごたえとして返ってきます。いきなり実力がつくはずはありません。より多くの成功体験をさせることで、実力が身につくのです。実力は、やる気と実績の掛け算です。

 私たち自身が育ったプロセスを思い出してください。社会に出てから3年間に出会った上司や先輩が、今の自分に影響を与えたと言えるのではないでしょうか。反面教師ではなく、「この上司(先輩)と出会ったことが、自分の職業人人生の基礎を築いてくれた」と言ってもらえるような指導者になりたいものです。

教わる側の器量も必要

 最後に指導者だけではなく、新入社員にも指導を受けるための“器”がなければいけません。この“器”の大きさがその後の本人の度量を作ります。目の前にあることを受け入れるという素直さとその場に応じて適切に対処できる柔軟性がなければいけません。叱ってもらえるうちが花と心得て、前向きに人生を捉えてほしいものです。仕事は、自分を成長させてくれる最大最高のステージであることを認識してほしいと思います。


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