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【SANNOエグゼクティブマガジン】「話し合い」の質を高めるためには

SANNO Executive Magazine コラム【経営の視点】

最近いつ、話し合いを行いましたか?
それは誰と、どんな場所で、どのようなテーマで、どれくらいの時間をかけて行いましたか?

そしてその話し合いは、互いに意味のある建設的な話し合いになったでしょうか?

日々の仕事の中で、「会議」や「打ち合わせ」はもちろんのこと、職場での何気ないやりとりや相談事などといった「話し合う時間」は少なくありません。業種・職種によっては一日の大半の仕事が「話し合い」である方もいらっしゃるのではないでしょうか。

それでいて、その「話し合いの質を高める」ことにはなかなか目が向きにくいものです。

ここ数年、「ファシリテーション」「対話」といった、意見や考えを引き出すアプローチであったり、知識やスキル習得に留まらない、その場で何かを共に考え生み出すような内容での研修を依頼されることが増えてきているように感じています。

今回は話し合いをより良くするためにまず大切にしたい「問い(テーマ)の設定」について、考えてみたいと思います。

綾瀬はるかが、高倉健に投げかけた問い

「話し合いのお題」ともいえる「問い」。これについて忘れられないものがあります。

今から2年前の秋、2014年11月に日本を代表する映画界の大スター、高倉健さんが亡くなられました。その際、私は改めて高倉健さんがどのような人物だったのか?様々な資料や映像を調べていました。

すると最近の映像の中に、映画撮影の合間に女優の綾瀬はるかさんと談笑しているシーンを見つけました。

初めは和やかに、たわいのない話をしていました。そんな中、高倉健さんがご自身の様々な苦労を踏まえてか、このような投げかけをします。

「みんなおいしいことばかり言ってくるでしょう?」
「(周囲の人にとっては)あなたが幸せか幸せじゃないかより、売れるか売れないかだよ」

それを受け、少しのあいだ何かに思いを馳せた綾瀬はるかさんが、こんな「問い」を投げかけました。

「でも、仕事は人生じゃないですよね?」
「・・・それについて、たまに考えます」

私は何気なく映像を見ていたにすぎなかったのですが、この「問い」を耳にした瞬間、

「自分にとって、仕事ってなんだろう?」
「仕事で何を大事にしたいんだろう?」
「どのような人生を送りたいんだろう?」

などといった仕事に関する自問自答が頭の中でスタートしてしまい、「自分の仕事観」について、大変考えさせられました。

この映像を見た翌日。とある企業で、ちょうど綾瀬はるかさんと同年代の30代前後のビジネスパーソン向けキャリア研修を行う日でした。
そこで早速、受講者の方にこの問いを投げかけてみました。

すると、様々な意見が行き交います。

「仕事=人生っていうわけではないってことだよね?それは共感するなぁ」
「でも私は仕事に人生懸けてるよ」
「じゃあ人生って何?10年後とか20年後とか、考えてる?」
「綾瀬はるかもこんなこと考えているんだぁ」

一つの問いをきっかけに、互いの仕事観や人生観を見つめなおし、それらについて意見交換をする。そこでは非常に建設的な話し合いが行われていました。
また日ごろのやりとりだけでは垣間見えないそれぞれの価値観に触れ、互いの距離が近づいたようにも見える経験でした。

良質な問いは「相互理解」と「集合知」を生む

思いがけず出会った綾瀬はるかさんの問いは、まぎれもなく「良質な問い」でした。話し合いを活発にするためには、投げかけられた瞬間にそのことについて頭が回転してしまうような「考えたくなる」もしくは「ふと考えをめぐらせてしまう」問いであることが重要です。

以前、転居を伴う異動者が集まる場で「思ってたんと違う!」という問いをきっかけに話し合ったところ、大変建設的な話し合いになりました。初めは望まぬ異動への不満や、生活環境で変化したこと、不便なところで盛り上がっていました。それが次第に「住めば都」と言わんばかり、実は思っていた以上に良かったことや快適なことに話題がシフトしていき、新たな覚悟とチャレンジ精神を互いに確認しあえた機会になったことがあります。

このような良質な問いによる話し合いは「相互理解」と「集合知」を生み出します。

前述のとおり、日ごろのやりとりだけでは垣間見えないそれぞれの価値観に触れ、
「この人はこんな考え方を持っていたのか」
「自分には無い視点だなぁ」
「だから、あの時こういった主張をしていたんだな」
などといった、相手に対する気づきや発見が生まれます。

それはすなわち「相手に対する理解が深まること=相互理解」となり、関係性を円滑にしたり、チームとしての協働を高めていくことにつながります。

また、一つの問いに集中し、互いの考えやアイデアを重ね合わせていくことで、「一人では考えつかなかったような新たな知恵=集合知」が生まれることがあります。自分たちの話し合いから生まれた新たな取り組みや改善の知恵であれば、ただただやらされる「指示・命令」よりも、主体性を持って実行する意欲が高まりやすいものです。

誰かが思いついたアイデアではない、みんなで紡ぎ出した知恵であれば、携わった誰もが当事者として受け止め、チーム内での浸透や習慣化にもつながっていくでしょう。

話し合いで投げかける「問い」にこだわることで、職場活性やひとつのムーブメントを起こす契機を、日常的に作り出すことができるようになるのです。


さて、次の話し合いはいつ行う予定でしょうか?
手帳やスケジュールを確認してみてください。

どのようなテーマについて話し合うのか?
どのような問いを投げかけるのか?

言葉選びにもこだわって、しっかりと準備してみてはいかがでしょうか。


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