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【SANNOエグゼクティブマガジン】改善活動を盛り上げるには ~改善活動へのトップの参画を~

SANNO Executive Magazine コラム【経営の視点】

トップが改善活動に参画している企業

最近、業種を問わず多くご相談をいただくのは、社内で改善活動を進めるにあたり、導入として業務改善の研修を行ってほしいというご要望です。
その背景には、QCなどの改善活動を牽引されたベテラン社員の退職によって、指導できる方が社内にいなくなっていることがあるようです。実際に研修を行ってみると、受講者の皆さんから真剣さが伝わってきて、業務改善の考え方や手法を真剣に学び取ろうという姿勢が見られる企業もあります。
それらの企業は、社長や事業部長などトップが改善活動に参画しているという特徴があります。

昨年から業務改善のワークショップ研修を行っている工事サービス業(単独で1,000人規模)では、改善活動に対して社長が方針を明確に示しています。
具体的には、年1回全社員へ配布する業務改善ガイドブックの冒頭に社長メッセージを掲載し、また研修の初回冒頭には受講者に対して激励の言葉を述べています。
今年は社長方針のもと、改善活動の発表大会を開催する予定です。

大手企業の場合は、社長の代わりに事業部長がトップの役割を担います。
ある食品メーカーでは、事業部ごとに現場の業務改善ワークショップ研修を行っていますが、上記の企業と同様に、研修の初回には事業部長より訓示があります。
また研修の最後は、半年間の現場改善に関する成果発表が行われますが、事業部長や各工場長が必ず出席し、一人ひとりの改善発表について質疑応答やコメントをします。

私の前職(楽器メーカー)を振り返ってみても、改善活動が活性化していた事業部は、事業部長が活動に参画していました。
ある事業部では「トップ診断」という活動を、月2回各2時間で実施しています。発表の順番が回ってきた現場は、改善活動の結果報告書をA0サイズに拡大して、現場近くに掲示します。
事業部長一行は毎回5か所の現場を巡回し、各代表者の発表を現場で聞き、コメントを行います。

このように、改善活動が盛り上がっている企業では、社長あるいは事業部長といったトップが改善活動に関心を持って参画し、時には活動を牽引するような働きかけを行っています。

それでは、トップの参画によって改善活動が盛り上がると、どのようなメリットが得られるのでしょうか。業務改善による直接の成果(品質向上、原価低減等)に寄与することはもちろんですが、それ以外のメリットを以下に示します。

社員にとってのメリット

1.トップへのアピールの場という動機づけになる

日常の仕事の中で、社員にとって社長および事業部長の前で発表するという機会は、一般的には多くありません。
改善活動を通じてトップに対し、現場の実状を訴えたり、改善の成果を強調したりすることができます。

業務改善の研修においても、トップへのアピールのために、真剣に受講される方もいます。
改善活動は、社員が自分自身の存在感を示すチャンスにもなるのです。研修の場面では、講師として私は「最後の発表はぜひアピールの場に」と働きかけています。

2.トップ公認の活動による安心感が得られる

職場の改善活動は一人で行うことは難しく、現状把握や原因分析、改善案のアイデア出し、実施段階でのテストや検証などのステップで、職場のメンバーへ協力を求めることが不可欠です。
実際に、業務改善のワークショップ研修では、他者を巻き込むためのヒューマンスキルの教育も行っています。

改善活動の主担当(研修の受講者)の立場に立つと、職場で認知されている活動がそうでない活動より進めやすいことは明らかです。
社長や事業部長公認のオフィシャルな改善活動という後ろ盾があることで、職場メンバーへ協力を依頼するための心理的ハードルを下げることができます。
他の部署へ協力を求める際にも、上長を経由してスムーズに依頼することが可能です。業務改善そのもののスピード感を高めることにも寄与するのです。

企業にとってのメリット

1.改善活動を通じて社員がより育つ

トップが参画する改善活動では、社員の真剣さが増し、人材育成の効果がより高まることが考えられます。
社員にとってのメリットで述べた動機づけの効果によって、社員が主体的に改善活動に取り組むことができます。
また、職場としてもトップの姿が見えることによって、改善活動を通じて職場全体で社員を育てようという働きかけが増えます。

食品メーカーの業務改善ワークショップ研修では、成果報告の発表会が近づくにつれてピリピリと緊張感が高まってきます。
無事に発表会が終わると受講者の皆さんはホッとした表情になりますが、いずれの受講者からも研修当初からは見違えるような印象を受けます。

2.次の現場リーダーを育てる場となる

改善活動は単年で終わらせてしまっては効果が少なく、毎年地道に繰り返して行うことが大切です。繰り返しによって、職場における活動の主担当を持ち回りで行うことができるため、現場リーダーを計画的に育成することができます。

改善活動には、目標を設定してPDCAサイクルを回す、職場のあるべき姿を描いて問題解決を行う、メンバーを巻き込んで進める、時にはメンバーを指導する、などマネジメントの要素がふんだんに含まれています。
クライアント企業でも、改善活動を通じて次のリーダーを育てる取り組みは、実際に多く行われています。

「非凡な」現場をつくる

先日、本学が遠藤功氏(早稲田大学ビジネススクール教授)の講演を開きました。遠藤教授は、業務遂行型の現場を「平凡な」現場、問題解決型の現場を「非凡な」現場と呼び、中には業務遂行すらおぼつかない「平凡以下の」現場もあると述べられました。
現場力を高め「非凡な」現場をつくるには、現場や職場におまかせではなく、本社・本部がプロデューサーとして関与することが重要である、というメッセージでした。

「改善活動は職場や現場の活動だ」と認識しているトップや経営幹部の方も、読者の中にいらっしゃるかもしれません。
しかし、改善活動を活性化させ、企業の足下を固めるには、トップが参画した改善活動を行っていくことが必要なのです。


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