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新入社員育成の鍵は、「未来」への志向と執着心~最近の傾向・ご支援から見えること

SANNOエグゼクティブマガジン


1. 新入社員育成における現場の悩み

「最近の新入社員を指導するのは難しい」とのご相談をいただくことが増えてきました。このときあげられる理由は以下のとおりです。

・ 職場で年齢的に合う人材が居ない
・ 新入社員の、仕事に対する意識が変わってきている
・ 忙しい中で、人を教えている時間的余裕がない、等々

どのようにしたら育成がスムースに行くのでしょうか。

2. 教える側にある隠れた前提

方法論に触れる前に考えてみたいことがあります。

新入社員育成を悩ましいものにしている原因のひとつに、私たちが問題として認識していない、教える側にある隠れた前提の存在があります。

例えば「年齢的に合う人が居ない」という言葉、その裏には「新人育成は年齢的に近い人が担うほうが良い」という前提があります。年齢が近いとなぜ良いのか更に深めていくと、「話が合いやすい」「気持ちが理解しやすい」等々があがります。確かに、年齢の近さは「話しやすさ」を感じるためメリットはあります。しかし逆に、過度に馴れ合いになり伝えるべきことが伝えられなかったり、ちょっとしたズレを調整することをあきらめたりするリスクもあるはずです。これは他の理由でも同じです。

そして、これらの表面的な理由の背景をさらに突き詰めていくと、新入社員育成は既存の考え方・やり方を「教えこむ」ものという認識にあるように思えます。

まずは、教える側としてどのような隠れた前提があるか、そこに向き合っていただいたうえで、育成方法を考えていただくと良いでしょう。

3. 新入社員育成へのあり方

ではあらためて新入社員への育成を効果的に行うためのポイントを整理してみましょう。

① 未来志向で考える

教える側(個人・組織)が、まずは「今」ではなく「未来」を考えるようにすることです。一口に「未来」と表現しましたが、「組織使命の継続的実現」、「教える側のキャリア」、そして「教わる新入社員の将来」という3つの観点で考えると良いでしょう。

未来を考えると必然的に、経営理念や方針・戦略と整合をとる必要性は明らかです。育成に伴い発生する問題・課題も「対応力アップのためのチャンス」と捉えることができますし、育成はある程度長い目で捉え、計画的に行わなければならないことが分かります。

教えるべきことは単なる「知識・スキル」のみならず「仕事に向かう意識」や「ものごとを考える力」、「他者との協働のあり方」もあることが分かります。また、育成担当に丸投げするのではなく、評価制度などの各種制度との連動や組織的なフォローが必要であることも分かります。そしてより良い未来を実現するためには、育成にかかわるすべての存在が「主体性」をもって進めていくことが必要であることが分かります。

② 個性と状態に合わせる

新入社員育成の根底を流れる思想として「未来志向」を上げましたが、実際に教える際には、新入社員の個性をしっかりと捉えることが大切です。

仕事に対する意欲(やる気と自信)はどの程度なのか、ものごとの捉え方、何を大切に思っているのか、等をしっかりと把握します。

育成に際しては、これまでの当人のものの見方・考え方の塗り替えが必要となることも多々あります。塗り替えを行うときに鍵となることは、本人が「変わること」を受け入れることです。また、変えるべきポイントやそのための順序は、個々人で異なります。つまり、変わることは本人の内面に発生することであり、個体差があり、スムースに実現するためには教わる側に合わせることが不可欠であるということです。

学校という世界の中では年長者だった新入社員は、「ビジネスでは新人」と頭では分かっていても、自尊心もあります。その一方で、自分がうまくやっていけるか不安も多かれ少なかれ抱えています。そして何より、これまでの教育から「自分を大切にする」ことも重視しています。このような複雑な心理状態の中で、一方的な押しつけや、自分の気になることが解消されないと、他責のマインドが醸成される危険があります。

また、SNSを日常的に使う習慣のある新入社員は、学生時代の仲間とのつながりが維持されたまま社会にデビューします。不満・不安も、職場の先輩ではなく慣れ親しんだ友人に連絡するほうが心理的に簡単です。結果、未成熟な観点から短期的に良し悪しを判断してしまう危険もあります。

以上のことから、十把一絡げでかかわるのではなく、個とその状態に合わせてかかわっていくことが大切だと考えられます。

③ 計画的にかかわっていく

新入社員を育成するための最後のポイントは、「計画的にかかわっていく」ということです。具体的には、育成においてもPDCAサイクルをまわすこと、更に、ものごとを説明するときには極力論理的に伝えていくことです。

Plan
ゴールとスケジュールを明確にし、新入社員とそれを確認する。(※ 組織が求める人材像と他の施策との連動と、かかわり方を変えるタイミングも事前に検討しておきます。)
Do
相手の理解状況を確認しながら教える。説明の際には、目的や背景、理由などを論理的に伝えていく。(※ 論理性は、スケジュールどおり進められないときには特に大切です。)
Check
進捗・状態を新入社員とともに適宜チェックする。
Action
必要に応じて軌道修正を行う。

この流れを通常業務のひとつとして、新入社員を巻き込みながら行います。

ただし、過度にかかわりすぎると今度は「依存」が生まれます。自らものごとを考えなく なったり、いざ独り立ちさせようとしたときに不安・不満を感じやすくなります。このことも念頭におき、かかわり方を意識的に変えていくとよいでしょう。

人材育成は農業的で、手をかけて直ぐに結果が出るわけではありませんし、手をかけたからといって必ずしも期待される結果が得られるわけでありません。しかし、だからと言って手をかけることを怠ればなんら収穫は得られません。

人材こそ新しい何かを生み出す存在です。唯一無二の方法論はありません。「未来」に向かってどのようにかかわっていくか、ぜひ、あらためて考えてみてください。


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