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自分を知る勇気~相反するものを併せ持つ~社会動向から世の中を見る

SANNOエグゼクティブマガジン


相反するものを併せ持つ

組織のリーダーには、環境変化に俊敏に応じていく「感度」が必要ですが、一方で安易にぶれない「安定」した基軸も必要です。また、事業に対する想いや顧客・社会へ貢献したいという「情熱」が求められますが、一方で厳しい現実を客観的に、論理的に捉える「冷静さ」も求められます。あるいは、普段「厳しさ」を体現したような上司が、部下の成果を真剣に褒めると効果があり、逆に「優しさ」に満ち溢れている上司が、部下の怠慢を真剣に叱るとメリハリの効いた指導ができたりもします。

組織のリーダーには、攻めと守り、大胆さと緻密さ、理想と現実など、一見矛盾するようなものを自分の中に高い次元で持ち合わせ、使い分けていくバランス感覚が求められます。ここでいう「バランス感覚」は、1人の人間の中に、相反する両極端を併せ持ち、局面によって使い分けていくという意味合いで使っています。

組織は人の弱みを無意味にできる

相当の理想論を述べてしまいましたが、現実として1人の人間の中で相反するものを併せ持つことができるのか、という疑問が生じます。およそリーダーであれば、その理想に近い人物であるべきですし、そこに近づく努力は欠かせません。しかし、人間は全知全能の神ではなく、まさしく「人間」なのです。以前に、「自分はパーフェクトだ!」と豪語していた経営者に出会いましたが、そのような人の経営には危うさを感じます。個人的には、そのような傲慢なリーダーに「人としての魅力」を感じません。
 
では「どうしたらいいのか?」、1つの解決策が「組み合わせる」というやり方です。有名なところでは、本田技研工業の本田宗一郎と藤沢武夫、ソニーの井深大と盛田昭夫という組み合わせがあります。自分に欠けている要素を補う人材を側近として重用するという方法です。

もっと広義に捉えれば、P.F.ドラッカーの「組織は人の弱みを意味のないものにすることができる」※ という理想に近づきます。多様な人材を配置できる組織において、わざわざ各人の弱みを見せる必要はありません。各人の強みを発揮させ、組織の成果に結びつけ、それをもって顧客や社会のために貢献していくことこそ、組織の存在理由と言えます。

P.F.ドラッカー『経営者の条件』ダイヤモンド社、1966年

自分を知る勇気

組織の中で、自分の強みを発揮させ、弱みを無意味にするためには、当然ですが「そもそも自分の強み、弱みは何であるか」を客観的に認識する必要があります。

自分のことは、分かっているようで分からないものです。若い時であれば、上司はじめ多方面からの多様なフィードバックを通じて、見えていなかった自分に気付く機会があります。しかし、この誌面を読まれている経営層・経営幹部の方々は、その置かれている立ち位置からして、他者からフィードバックされる機会が必然的に減ってしまいます。権力を持ち、周囲からのフィードバックもなくなれば、結果として自分自身が見えなくなってしまう危険性があります。自分の言うことはすべて正しく、絶対であると考えてしまうのです。

だからこそ、人を導くリーダーは常に自分を冷静に謙虚に「振り返る」ことが求められるのです。自分の強みは良いとして、問題は自分の弱みを認めることができるかです。成功者であればあるほど、自分の弱点を隠し、虚勢を張り、プライドが傷つかないように生き続けたいところです。しかし、繰り返しますが、完璧な人間などいないはずです。自分の弱みを認め、受け入れることは勇気のいることですが、リーダーとしての自分の限界を知り、弱みを謙虚に認め、それを自己開示(自分をさらけ出す)できる勇気を持つことが大切です。

自己開示をした上で、その自分の弱みを補う人材を積極的に重用すること、さらには、経営資源の中で最も重要な「人的資源」が持つ多様な「もちまえ」を活かしきることこそ、相反するものを高い次元で併せ持つバランスの取れた強い「組織」をつくることにつながると考えます。

まずは、リーダーとして「自分を知る勇気」を率先して持ってほしいと思います。


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