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40年先の潮流へのロードマップ~社会動向から世の中を見る

SANNOエグゼクティブマガジン


変化の激しい時代の中で、将来に備えた対応をすることが求められます。しかし、40年先を予測して事業開発をするとなると、そこには不確実性のリスクが伴います。本当にそうなるのか、そのビジネスを行って本当に事業として収益が出るのかです。

重要な点は、「将来こういうことが確実におきる。そのために、こういうことをいつまでに準備しておく必要がある」というように、確実にわかる潮流にいかに対処するかです。

今回、将来に対応している事例として「新しいエネルギー産業・社会の創造」について取り上げていきます。

新しいエネルギー産業・社会の創造

国は、長期エネルギー政策として、総合エネルギー対策を1990年代頃から本格的に推進してきました。産業政策として「新産業創造戦略」を2005年に制定し、産業育成策を推進してきました。エネルギー政策や産業政策は、40年~50年先を見据えています。

自動車業界では、蓄電機能を持つ量産化されたハイブリッド自動車が2000年以前に市場導入され、10年くらいの間に普及拡大しています。現在はさらに発展し、電気自動車が導入されています。

電気が主になると、周辺の蓄電・制御・送電系の開発がされています。最近では、蓄電や送電時のロスを少なくするコアパーツ(半導体)や仕組みが開発されています。

また、電気を蓄電するだけでなく、補充するスタンドも必要となります。今までのガソリンスタンドのような、電気の供給スタンドです。

現在は、政府・民間企業が中心となり、次世代の未来都市の開発を「スマートシティ」として、実証実験をおこなっています。

このように、エネルギーの変革は、産業と社会、さらに、企業活動そのものを変えています。この変化は、40年~50年くらいかけて序々に創り出されていきます。

新しい創造に向けてのロードマップ

このような変化は、産業革命にも匹敵する大きな変化です。以下では、この発展の系譜を年代順に図にしました。これは、到達点までの道のり、すなわちロードマップです。

新しいエネルギー産業・社会を創造する場合、成功に導くための2つのポイントがあります。1つは、目標とする時期の設定です。「いつまでに開発・導入・量産化するか」「ゴール時期の設定」です。また、「戦略製品の投入タイミング」や「インフラ整備」も必要となります。

将来に向けてのアプローチ

この将来に向けて対処するためのアプローチ法を、下図で説明します。

まず最初に、「○○年頃に□□の社会ができているだろう(したい)」という予測した絵を描きます。この絵は、実績や統計データ、調査機関の予測値や技術開発の可能性を踏まえて描いていきます。

この40年先の社会の絵をイメージして、その社会に到達するには、到達のゴールからの逆算が重要となります。そのゴールイメージをもとに、5年ごとにマイルストーン(標識)を描くと、目標が具体的に見えてきます。

マイルストーンは、進む上での道しるべ、目標となるもので、期間目標や数値目標が中心となります。

期間目標とは、いつまでに開発方式を決定するか、モデルとなる試験機の開発完成時期、素材の選定時期、実証実験の開始・終了時期、量産化の施行時期、市場への投入時期などがあります。

また、数値目標には、生産性目標や品質目標、原価の目標や市場開発目標等があります。生産性目標は、たとえば秒当たりの通信速度・処理量などのように、年ごとに処理量を向上させ、現在の1000倍までにもっていくなどが設定されます。品質目標は、精度やロス率などが代表的な例です。実証実験や素材の改良により、送電ロスを現在の数値(%)から改善し、低い数値に下げること等が設定されます。一方、市場開発目標は、全世界の世帯(人口)のある割合(%)に普及させることや、業界内のマーケットシェア、売上・利益等があげられます。

このマイルストーン設定にあたって、配慮しておく点が3つあります。1つ目は、高い水準のマイルストーン設定をし、リーダーになる機会をとらえることです。そして2つ目は、コア技術と周辺機器やシステム開発との相互連携をとることです。3つ目は、製品を導入して終わりでなく、それを使ってどういう社会を実現したいかを描くことです。

皆さんの会社でも、40年先を見越した、将来に向けたアイデアの種を発見してみては、いかがでしょうか。


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