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SANNO夜活講座 「人生100年時代 シニア人材キャリア・マネジメント入門講座」

この講座では、ジェロントロジー(老年学)の視点を踏まえて、新たな職場に向けてキャリア転換を行う必要性や、これからの仕事を取り組む上での気づき、必要となる能力を「第二の入社研修」として学びます。

 岡 靖弘氏

学校法人産業能率大学 総合研究所 資格講習会講師
キャリア・コンサルタント(国家資格)、修士(経営学)MBA。高齢社会エキスパート(一般社団法人 高齢社会共創センター認定)。(著書)『ライフデザインのすすめ』(共著)ダイヤモンド社。

今回、本講座を受講したKさん(53歳・会社員)に講座の様子や印象に残ったお話など、SANNO夜活講座の実際の雰囲気とともにレポートしていただきました!

目の前の仕事に打ち込み続け、気がつけば私も50歳半ばの年齢となりました。

「シニア人材」。職場やニュースで耳にすることも増え、自分自身、遠くない将来に漠然とした不安を感じるようになっていました。少しでもこのモヤモヤを解消できればと思い、重い腰を上げてSANNO夜活講座を受講してみることに。とはいえ、会社帰りに東京駅に立ち寄ってこのような講座を受けるような経験がそれほどない私は、会場に着くまで少し不安を感じていました。

しかし、実際にはスムーズな受付応対に丁寧なスタッフの方々の案内、開放的な教室とゆったりと座ることができる椅子に、緊張もなくなり気持ちが落ち着きました。


いざ講座が始まると、私よりも年齢が少し上の優しそうな先生がお話を始めました。先生ご自身は企業にお勤めをされていた実務経験をお持ちの方で、60代を迎えてご自身を振り返った時に、今の私と同じ悩みや不安を、かつてお持ちだったようでした。そうしたご経験をお持ちの方から話を聴くことができるのも貴重なことだと感じ、講座に集中できました。

最初のセッションでは、高齢社員が「シニア人材」と呼ばれるまでに至った、働く人を取り巻く環境や社会情勢の変化について、様々な資料やデータからご説明いただきました。

日本が超高齢化社会(65歳以上が人口21%以上を占める)を迎える中で、社会や政治などのシステムに強い影響が出ている実態を知りました。かつてのように、国が高齢者を守ってきたしくみが崩れたことで、社会との関係を失った高齢者が増えている現実を知り、「自分は大丈夫だろうか?」という不安を抱きました。

体も心も元気で働きたい!と思っている世代でも、働く場所がないことを理由に職に就けないケースも発生しているそうです。

こうした背景から、多くの企業で導入している雇用延長の措置があることに納得しつつも、先生がお話しされた職場での現実もまた、対岸の火事とは思えないものでした。
例えば、これまで自分の部下だった人にマネジメントされることになる。一担当者として若い社員と一緒に働くようになる。頭でわかっていながらも、心と体が追いついていかない…。
「このまま会社の制度にぶら下がるだけではいけないのではないか?」と強く感じている自分がいました。


小休止を挟んだ後の次のセッションでは、「ジェロントロジー(老年学)」という言葉を初めて耳にしました。

高齢者や高齢化に関わる問題を解決するために、様々な視点から研究し総合的に探求していく学問領域です。この学問領域が素晴らしいと感じたのは、高齢化に伴う問題を前向きに受け入れ、社会インフラや制度などを積極的に再構成していく考えがベースにあるという点でした。

そして、ジェロントロジーを企業の経営課題と結びつけることで、高齢者や高齢化社会を個人や社会の問題だけではなく、企業が主体的に解決すべき課題として示していることは非常に意義深く感じました。

もう一方で、高齢者自身が心身の変化や老いについても能動的に考える必要があることを教わりました。その中でも特に強く印象に残った先生の言葉は、次のようなものです。

これからは、自分の老いや衰えと向き合い、如何に自分を良く魅せていくかが大切になる。
年齢と共に衰えていく、新しいものを学び記憶する【流動性知能】を補うためには、過去に習得した知識や経験を活かす【結晶性知能】を磨いていくことが重要なのです。

この言葉がまさに、いまの私に向けられた「生き方のヒント」のように感じました。

ただ、こうした自らの役割の変化に気づき、その役割に応えていく努力をしていく「キャリアシフトチェンジ」は、頭でわかっていてもそれを行動に移すことが非常に難しいことでもあります。一方で、「そうしたことを知らなかったり、考えたりしないまま、現実に直面するともっと辛い目にあう」と先生は続けます。この話を聴いて、もし何も気づかないままでこの先を進んでいたらどうなっていただろう…という恐ろしさを感じつつも、いまからでも遅くないと思えたことで、その恐ろしさも和らいでいきました。


講座のまとめに入り、先生から最後の言葉をいただく時間になりました。それは、現在の私でもがんばる勇気を持つことができる素敵なお話でした。

老いていくことは美しいこと。
年老いた人は、後から来る若い人にエールを送ることができる存在であること。

そうした言葉の数々から、私自身、自分らしく輝いて、若い人に笑顔で「がんばれ」と声をかけることができるようになりたいと心から思いました。

3時間の講座もあっという間に過ぎて、高層ビルの明かりが眩しい時間になっていました。
毎日を過ごす仕事帰りのわずかな時間で、いまの自分を見つめ直して、これからを考えることができる貴重な時間に変わったことに、とても心が満たされました。

これからも自分の成長や変化と向き合いながら、こうした経験をさらに得ていきたいと思います。

Kさん、素敵なレポートをありがとうございました。

今回の講座では、自身がシニア人材であるという方、またシニア人材の登用を担当する人事担当の方にも大変好評な感想をいただきました。
「老い」を豊かなものと考え、これからの働き方に積極的に向き合うことは、誰にとっても大切なことですね。