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第 26 号 TRIZ/ISP入門<第4回>( 2007 年 7 月)

TRIZ Letter 第 26 号掲載

TRIZ/IPS入門 ~初学者と再入門者のためのTRIZ(4)

学校法人産業能率大学総合研究所
経営管理研究所研究員
TRIZスペシャリスト 竹村 政哉

《第4回 TRIZ/IPSの実際(3)~IPSステップ3》

◆ TRIZ/IPSのアイデア発想法(ステップ3)の概要
TRIZ/IPSでは、基本思考法の1つである「システムの進化を実現する操作」(これをオペレータと呼ぶ)をチェックリストのように用いてアイデア発想を行う。その結果、アイデアが比較的出やすくなるとともに、横道に逸れないアイデア創出が可能になる。つまり、通常ブレインストーミングは、「量は質を生む」という基本ルールで行うが、TRIZ/IPSのアイデア発想法(ガイデッドブレインストーミング)は、「質も量も高い水準を目指す」方法である。

なお、「アイデアとは何か」ということを理解しておかないと、効果的なアイデア発想ができないので、ここでアイデアの定義を示しておこう。
『アイデアとは、問題・課題の解決、目標の達成のために生み出された「手段」のこと』。アイデア発想とは、あくまでも「手段」を創出することであることを意識して行うべきである。

(1)「システムの進化を実現する操作(オペレータ)」の概要
TRIZ/IPSのオペレータとは、アイデア発想について、「こういうふうに考えてみなさい(思考の方法と着眼点)」ということを示すものである。TRIZには、40の発明原理、分離の原則、76の標準解などがあるが、オペレータはこれらを発展させたものである。
オペレータは、ステップ2のPF図から導いた次の3つの問題のタイプに対応している。

1.有益機能を改良することでシステムの理想性を高める問題タイプ
2.有害機能を回避することでシステムの理想性を高める問題タイプ
3.矛盾を解消することでシステムの理想性を高める問題タイプ

それぞれの問題タイプに対して、「1.有益機能改良オペレータ」、「2.有害機能回避オペレータ」、「3.分離の原則」が対応する。

(2)具体的なアイデア発想の方法
◇アイデア発想前の準備
アイデア発想のテーマ(問題)は既に決まっているが、このテーマを、アイデア発想をスムーズに行うために、しっかりとした言葉に修正する。

◇ブレインストーミングによるアイデア発想
自由発想法によるブレインストーミングでアイデア発想を行っても、多くの場合、15分程度でアイデア発想量が減少してくる。ガイデッドブレインストーミングでは、発想量が低下してきたら、オペレータによる強制発想法に切り替える。

◇オペレータによるアイデア発想
これらのオペレータを使ってアイデア発想を行う場合には、オペレータの意味することを確認したうえで、2つの当てはめ方でアイデア発想を行う。
1つ目の当てはめ方は、「オペレータを単純に当てはめてアイデア発想を行う」という方法である。
そして2つ目は、「オペレータを当てはめるためには、システムをどのように変更をすればよいかという観点からアイデア発想を行う」という方法である。

◇類比発想法によるアイデア発想
オペレータを用いた強制発想法によるアイデア発想を行っても、当然アイデアは徐々に出なくなってくる。そこで、アイデア発想量が減少してきたら、類比発想法の中でも最も使いやすいNM法を適用する。

(3)アイデアの取りまとめ方法
ここまでのアイデア発想を行うと、かなりの数のアイデア量になっている。そこで、批判的アイデア発想法を行う手前で、粗評価(あらぶるい)を実施する。これは、可能性のあるアイデアだけに絞り込むことが目的である。
しかし、このアイデアは、まだまだ完成度の低いものが多く、アイデアの完成度を高めなければならない。そのために、批判的アイデア発想法を行う。

◇批判的アイデア発想法(アイデアの洗練化)
批判的アイデア発想法とは、アイデアの欠点を取り去り、洗練化させることを目的に行う。

(4)アイデアの整理
アイデアの整理とは、批判的アイデア発想法で洗練されたアイデアを、次ステップ(TRIZ/IPSステップ4)で扱いやすくするために一覧化することを指す。一覧化は、横軸をアイデアの分類観点、縦軸に、アイデアの有効性としたマトリクス表に整理することで行う。

本要約は、極めて簡単に要約したものですべてをお伝えしていないことをお含みおきください。

業務革新活動におけるTRIZ思考の適用についての考察

学校法人産業能率大学 総合研究所
経営管理研究所主幹研究員 
TRIZスペシャリスト 吉澤 郁雄

1.業務革新活動
業務革新とは、「経営環境との関わりにおいて、ステークホルダー(利害関係者)との維持・改善・発展に向けて、組織のマネジメントに関する諸活動を刷新していくこと」と定義する。

2.技術システムと人間活動システム
「技術システム」も「人間活動システム」もシステムとしての同様の特性を持つことから、TRIZの問題発見・問題解決の思考方法やツールを「人間活動システム」である組織のマネジメントに関する諸活動を刷新する業務革新活動に適用できるものと考える。

3.理想性の向上と業務革新活動のパターン
理想性とは、「理想性=有益機能/消費した資源や有害作用」と定義できる。この概念式を「人間活動システム」の理想性向上の概念として持ち込むことにする。
業務としての「人間活動システム」の理想性を追求し、業務革新活動を行うには、以下の4つのパターンが考えられる。
パターン(1):有益機能の達成水準を高めるパターン
パターン(2):消費した資源をさらに縮小するとともに、有害作用を排除または回避していくパターン
パターン(3):パターン(1)を追求することによってパターン(2)の追求を阻害する。または、パターン(2)を追求することによってパターン(1)を阻害するといった矛盾を解決するパターン
パターン(4):有益機能の意味を再定義し、新たな有益機能(目的)とその達成水準を設定して、機能達成の手段を構築するパターン

4.全体最適に向けた業務革新活動とTRIZ思考
TRIZ思考において着目すべきは、矛盾発見と矛盾解決をどう扱うかということにある。ここでは、業務革新活動における施策の矛盾をどのように見出し、全体最適に向けた業務革新活動を行うことができるかについて考察する。
4-1.ある状態から望ましい状態へと変換させる働きを「要求機能」ととらえる。
4-2.「要求機能」の関連づけを行うことにより、要求機能そのものの自己矛盾や要求機能間の矛盾発見を行い、全体最適に向けた革新活動を行う。
(1)要求機能の体系化と矛盾の明確化
抽出された要求機能を「目的-手段」の論理で体系化し、要求される機能の全体を把握する。また、要求機能が原因となって不具合(有害作用)を生じることがある。さらに、その不具合が原因となって他の不具合を生じる。これらの連鎖を、「原因-結果」の論理で関連付ける。

(2)業務革新活動として選定した要求機能と具体策設定の方向づけ
ここでは、要求機能と要求機能を達成するための具体策としての活動群の関係をシステムとして捉え、「創発」という考え方を導入する。選定した要求機能によって、具体策を考えるパターンと具体策探索の方向付けを設定すると、以下のようになる。

(1)自己矛盾を含まない要求機能系列の要求機能を選定した場合
(2)自己矛盾を含む要求機能の上位の要求機能を選定した場合
(3)自己矛盾を含む要求機能を選定した場合
(4)有害作用を排除する要求機能を選定した場合

5.結語
本論において、業務革新活動を方向付ける基軸として、TRIZの根本思想である「理想性」を増加させるという観点から4つのパターンを見出し、考察した。この4つのパターンは業務革新活動のみに当てはまるものではなく、マネジメントにおける課題設定と解決の方向を指し示している。今回は、とりわけ、4つのパターンの中でも、有益機能の強化や有害作用の排除と回避という側面も関連づけながら、矛盾発見とその解決という側面に焦点を絞り、業務革新活動におけるTRIZ適用の方向を考察してきた。今後は、4番目のパターンである「代替システム」への転換という側面を考察したいと考えている。

本要約は、極めて簡単に要約したものですべてをお伝えしていないことをお含みおきください。

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