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TRIZの基礎理論(1)~ クラシカルTRIZ

TRIZは、アルトシュラーによって、基礎となる主要な原理原則が発見され、体系化されています。アルトシュラー自身が中心となって構築した基本手法は、「クラシカルTRIZ」と呼ばれています。TRIZを活用していくうえで、クラシカルTRIZ の理論は、極めて重要な意味をもっています。TRIZ活用者が、TRIZの基本的な概念や考え方、方法論をマスターすることがTRIZ自体を有効活用する近道になるでしょう。(「クラシカル」とは決して古いという意味ではなく、TRIZ理論の根幹としての位置づけをを示すものです。)
ここでは、TRIZの基本手法であるクラシカルTRIZの手法や考え方でオリジナリティの高いものを中心にご紹介いたします。

ここで紹介しているTRIZの手法や考え方をまとめた『新版 要約TRIZ』のPDFファイルを無料でご提供しております。ご興味のある方は下記「入門書『新版 要約TRIZ』」リンク先からお申し込みください。
クラシカルTRIZの手法は、産能大の公開セミナーで学習することができます。ご興味のある方は「公開セミナー」から検索・お申し込みいただけます。

オリジナリティその1: 革新的問題解決ステップ(ARIZ)

問題解決はその手順を明確に意識するところから始まります。TRIZでは“ARIZ(アリーズ)”と呼ばれる問題解決ステップを用います。(右図参照)

※ ARIZは「革新的問題解決」のアルゴリズムを意味するロシア語の頭文字を英語に置き換えたものです。発明的な問題を分析し、解決するために、アルトシュラーによって生み出されました。
ARIZは、長期にわたる研究と実践的活用による検証を繰り返し、新たに見つかった発明原理や知識データベースの利用方法を取り込んだ成果が反映されており、TRIZの思想が凝縮されています。
ARIZは現在も成長しつづけており、年毎に研究が積み重ねられ改定された年号を入れて呼んでいます。(例:ARIZ56、ARIZ61…等)

    ARIZフロー

    オリジナリティその2: 問題把握のスタンス

    問題解決にあたって、

    • 探求角度の絞り込み
    • 問題の極小化
    • 技術的な対立点
    • 物理的な対立点

    を明確に行い、複雑な問題を“限定的で把握可能な存在”に変化させていきます。

    オリジナリティその3: 技術的矛盾とその解決

    全ての発明上の問題は「技術的矛盾」を含んでいます。技術的矛盾とは、ある技術システムのパラメータAを改善しようとすると、別のパラメーターであるBが悪化するといった場合です。
    多くのエンジニアリングアプローチは、どちらかに目をつぶるという妥協をしていますが、TRIZでは妥協をせずに両方のパラメータを同時に解決するものを革新的問題解決とよび、これを目指します。
    技術的矛盾を解決するための有効な手段として、『技術的矛盾マトリックス』ツールが活用されます。(下図参照)
    技術的矛盾マトリックスは、39個の技術特性を組み合わせマトリックスにし、その交点に技術的矛盾を解決する40の発明原理を配置しています。

    TRIZツール表

    ※ 横39項目×縦39項目の表で表わされた“解決可能性のある矛盾”

    ※ 矛盾する行と列の交差する部分が矛盾を取り除くための「40の発明原則」の参照項目となっている

      解決案の道筋

      オリジナリティその4: 物理的矛盾とその解決

      同一の製品や構成要素において、ある機能を実現させるためには特性Aを持たなければならないが、一方で他の機能を実現させなければならないときには特性Aと対立する特性を同時にもたなければならないことがあります。
      このように同一のパラメータが排他的状態(自己対立)になければならない時、これを“物理的矛盾”と呼びます。
      物理的矛盾の解決方法は、この矛盾する2つの要件をある観点で分離させることで、取り除くことができます。その方法として以下の4つの分離法則を活用します。

      • 空間による分離
      • 時簡による分離
      • 部分と全体の分離
      • 状況による分離

      TRIZツール

      オリジナリティその5: 究極的理想解・最小問題

      解決策を考える際に、我々はどうしても現状に鑑みて大胆な発想に踏み出せない傾向があります。TRIZではこの制約から逃れるために『機能は果すが場所や時間を取らない理想機械』(究極的理想解と呼びます)や、『現状を一切変更せずに目的を果そうとする問題』(最小問題と呼びます。)を仮想することで、根本的な問題解決を行おうとします。
      究極的理想解・最小問題を定義して現実と比較することで、解決しなくてはならない問題(=矛盾)を浮き上がらせようとするのです。

        究極的理想解・最小問題

        オリジナリティその6: 技術進化のパターン

        商品・サービスの歴史を紐解くと、新製品をはじめとした数多くの技術システムは決してランダムに発展していくわけではなく必ずある一定のパターンに従って進化していくという一種の原理を示しています。これをクラシカルTRIZでは「技術進化のパターン」と呼びます。技術進化のパターンは大きく分けて以下の8つがあります。

        1.理想性増加の法則
        2.システムパーツ完全性の法則
        3.システムのエネルギー伝導性の法則
        4.リズムの調和性の法則
        5.部品の不規則に発展する法則
        6.スーパーシステム移行の法則
        7.マクロからミクロへの移行の法則
        8.物質-場包含増加の法則

        技術進化の方向を知っていれば、明確な形で究極の理想解のイメージを描けます。また、技術の予測を行ったり、技術開発の方向を決定するような意思決定の場面で利用できます。

        オリジナリティその7: 「物質・場」分析

        問題状況を正確に表現しようという作業は非常に難しいものです。クラシカルTRIZでは「物質-場」分析を用いて問題状況の記述を行うことが可能です。
        「物質-場」分析とは問題解決したい対象を、「物質(どんな物質によって構成されているか)」と「場(構成要素は相互にどんな関係を持っているか)」という観点で捉えモデル化します。モデル化され問題には予め類型化された問題解決の方向性(76の標準解と呼ばれている)が適用可能となるので、これを参照しながら具体的な解決案を探ろうとする方法です。

        「物質・場」分析

        オリジナリティその8: 現有資源の最大活用

        TRIZでは、問題状況の中に存在する資源を出来る限り使って解決策を作り上げることを考えます。現有資源の最大活用はより低いコストで目的が達成でき、信頼性も高いシステムに出来上がるからです。

          現有資源の最大活用

          オリジナリティその9: システムアプローチ

          スーパーシステム

          対象システムを、その構成要素であるサブシステムと、上位システムであるスーパーシステムという3階層でとらえます。
          またこれらを過去、現在、未来の時系列で捉え、ダイナミックな視点での問題解決を図ります。

          オリジナリティその10: SLP (スマート・リトル・ピープル)

          SLP(スマート・リトル・ピープル)とは小さな賢人達と言う意味です。TRIZは技術システムを構成する分子を擬人化することにより、新たな発想を導き出そうとするものです。

          【SLP法によるアイデア発想の例】
          小さな賢人(スマート・リトル・ピープル)たちを対象テーマの一部(ここでは樹脂)としてみる

          TRIZツール-SLP

          SLPの動き 振り子のように左右に揺れる → アイデア 樹脂の○○を△△すればよい
          SLPの動き 穴の上下の方が入りやすい → アイデア □□を○○にする

          オリジナリティその11: Effects(イフェクツ)

          心理的惰性を打破することは、技術者が業界を超えた多くの経験、知識をもっていれば良いが、それは簡単に実現できることではありません。
          業界を飛び越えて数多くの特許事例に共通して活用されている「科学的効果」を抽出して、それらをアイデア発想に結びつければ、業界の枠を超えた信頼性の高いアイデアが効率的に生み出せます 各種固有技術の基本である物理学、化学、幾何学(数は少ないが生物学も含む)に関する効果や法則を一種の問題解決の科学的・工学的効果集としてまとめたknowledge based toolです。

          Effectsとは、
          「自然科学法則や物質の特性をリスト化したものを活用する手法。自然科学法則は、再現性と信頼性が高い。」

          Effects

          クラシカルTRIZからコンテンポラリーTRIZへ

          TRIZの研究は、その時代区分でクラシカルTRIZ時代とコンテンポラリーTRIZの時代に分けられます。クラシカルTRIZは、1946年にロシア人の G.アルトシューラーが研究を始め、その第一線を退く1985年までを示します。それ以降、現在に至るまでの後継者達の時代をコンテンポラリー(現代)TRIZと呼んでいます。
          クラシカルTRIZと呼ぶと、いささか古臭い骨董品の様なイメージが漂ってしまいますが、ここでは「TRIZの基本」、「ベーシックTRIZ」と考えたほうが良いでしょう。TRIZの基本的考え方やテクニック、知識データベースは、そのまま、あるいは姿を変えてしっかりコンテンポラリーTRIZの中に生かされています。

          1990年代初頭からの研究は、アメリカを中心とした西側諸国に移りますが、特にパソコン用ソフトウェアが開発され目覚しい発展を遂げました。実際には決してイコールではないのですが、今ではTRIZ=ソフトウェアの観すらあります。それまではARIZの流れに沿い、莫大な知識データベースが記された小冊子を参照しつつ問題解決に取り組んでいたのですが、パソコンの性能が上がり価格も飛躍的に低減したことでTRIZのソフト化が可能になったのです。

          現在のTRIZは、理論や特許の原理の研究を深める方向、マネジメント分野への適用、創造性開発という能力開発の分野、IT技術などの分野への拡大、研究が広がっています。

          リンク

          TRIZの基礎理論(1)~ クラシカルTRIZ
          TRIZの基本手法であるクラシカルTRIZを特徴付ける手法や考え方をご紹介します。
          TRIZの基礎理論(2)~ TRIZ-IPS
          新商品開発などをテーマにした問題解決を支援するTRIZの最新手法であるTRIZ-IPSをご紹介します。
          TRIZの基礎理論(3)~ TRIZ-DE
          新商品開発などをテーマにした将来の市場・商品の予測を支援するTRIZの最新手法であるTRIZ-DEをご紹介します。
          TRIZの基礎理論(4)~ TRIZ-FA
          事故や障害などの不具合の解決をテーマにした問題解決を支援するTRIZの最新手法であるTRIZ-FAをご紹介します。
          TRIZの基礎理論(5)~ TRIZ-FP
          事故や障害などの不具合の予防をテーマにした問題解決を支援するTRIZの最新手法であるTRIZ-FPをご紹介します。

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