導入前の検討ポイント
社内で課題の整理に向けて、各プロセス(教育体系・研修企画・研修評価)における主なチェックポイントを整理したものです。現状と照らし合わせ、組織の状況に該当する項目にチェックすることで、課題を明らかにすることができます。
教育体系・年度計画の策定
定期的に研修プログラムや教育体系の見直しを図っていますか?
企業理念や経営戦略との連動性を検証し、教育体系や年度計画を見直すことで、今、実施すべき教育施策は何かを絞り込むことができます。
情報収集
経営の方向性の理解
- 経営理念やビジョン、中長期の経営戦略等をふまえ、「求められる人材像」を読み取っている
中長期的に必要となる人材需要の把握
- 「求められる人材像」と「現在の社員の能力」とのギャップから、人材需要や人材開発ニーズを明らかにしている
人材マネジメントの仕組みとの連動
- 人材育成は人材マネジメントの一部として、戦略と連動して実行することを理解している
- 人材育成を人材マネジメントの仕組み(採用、配置、評価、処遇)と連動させて計画している
教育体系・年度計画策定
教育体系の構築
- 自社の能力開発ニーズを以下の観点から把握している
- 環境変化に対応できる能力の強化
- 長期的かつ計画的に組織を維持・発展させるための能力の養成
- 直面する業務の遂行に必要な基礎能力の養成
- 自社の人材育成プランに以下の内容が含まれている
- 自社の人材開発の理念や目的
- 求められる人材像
- Off-JT、OJT、自己啓発支援の意義と位置づけ
- 教育推進体制、人事諸制度や他の経営施策との関係
- 現在の教育体系は以下の要件を満たしている
- 網羅性(実施する教育施策がすべて網羅されている)
- 発展性(従業員が継続的、段階的にステップアップする流れが分かる)
- 簡潔性(簡潔で分かりやすい体系図になっている)
- 明瞭性(階層や教育手段などの区分がはっきりしていて、明瞭である)
- 実現性(実現できる内容で構成されている)
教育体系に基づいた年度計画の策定
- 年度計画策定の段階で、目的・目標や教育効果を勘案し、以下の要件を明らかにしている
- 教育手段(Off-JT/自己啓発支援/OJT)
- 対象者
- 対象者の選定方法(指名/上司の推薦/公募)
- 実施時期
- 実施回数
- 講師(社外講師か社内講師か)
- 会場
- 費用
研修企画
研修を実施すること自体が目的になっていませんか?
各研修を実施する目的を今一度確認し、内容を見直してみましょう。
ニーズと対象者の分析
- 研修対象者への組織や現場からの期待・要請を具体的に把握している
- 研修対象者が抱えている問題を明確にしている
研修目的・目標の明確化
- 研修目的は、経営方針や現場のニーズを踏まえて設定されている
- 研修目標は、研修受講による成果を研修ゴールとして描かれている
- 研修目標は、研修後に成果を確認できるよう具体的に記述されている
研修内容の決定
- 研修内容は、研修目標を達成するために過不足がない
- 研修内容は、状況に合わせて講師が調整できる時間的なゆとりを見込んで設計されている
研修評価
研修を「やりっぱなし」にしていませんか?
評価基準を事前に明確にしておくことで、課題をより具体的に把握できるようになります。
研修の効果測定
- 研修目標をもとに、あらかじめ評価項目を設定している
- 設定した項目に基づき、必ず研修の評価を行っている
- 評価結果から、研修の改善点や課題を明確にしている
- 明確にした改善点や課題を次年度の研修計画に反映している
- 評価結果から、人材育成部門の課題を明確にしている