駐在生活を楽しむ秘訣!~渡米4年間を振り返って~(3)

子供の教育 -現地校-

渡米して10日後、小学2年生の長男が現地の小学校に通い始めました。家を探す時に私たち夫婦が一番こだわったのは、長男の学区。「学校に行きたくない」と言われるのが一番つらいと思ったからです。平日月曜から金曜日まで、1日7時間以上も過ごす学校生活が楽しくあってほしい。条件としては、比較的治安の良いエリアで、日本人の先生が常駐しており、日本人児童が何人か通っている小学校。結果としては、大正解でした。長男は体格はいいものの、おとなしい性格だったので、初日から同じクラスに1年ほど前から在籍している日本人の男の子を頼り、すぐに学校に馴染むことができました。初日から黄色いスクールバスに乗り、笑顔で帰ってきた長男を見て、私は涙が出るくらい安心しました。これでアメリカ生活はほぼ大丈夫と実感。なんと単純な私でしょう。

学校校庭にある遊具
スクールバス
日本では小学校の先生の男女比は半々くらいでしょうか。こちらは9割が女性で、校長先生も圧倒的に女性が多いのです。その事実を知ったとき、同じ女性として誇らしく思えたのを覚えています。

 長男は、週に2回ほど、英語を母国語としない生徒対象のESL(English as a Second Language)の勉強をしなくてはなりません。全く英語を理解できない彼にどうやって教えていただいたのかは分かりませんが、1年もすると彼は英語に対して全く不便を感じることがなくなったようです。なんともうらやましい限りです。

 そして、現地の学校について一番驚いたことは、教科書の配布がない、体育の時間には着替えないこと。日本のランドセル代わりにバックパック(リュックサックのこと)を背負っていくのですが、中に入れるのはランチ、水筒のみ。筆箱も不要(クラスで共有)、教科書は授業の時に見ることもありますが、基本はプリントが配られておしまいです。宿題もプリントのみで、しかも、毎日は出ません。そのうえ金曜日に宿題が出たことは一度もありません。金曜日のこだわりは日本人には理解しがたいほどで、Happy Fridayという言葉は態度・服でもあらわしている気がします。主人も半年経ったあたりから金曜日はジーンズで出勤するようになりました。金曜日は昼過ぎから帰宅してくる車をたくさん見かけます。まあ、平日も帰宅ラッシュのピークは16時台なのですが。

 そして、日本にはあまり馴染みのない親のボランティア制度。どのクラスも新学期に通年でのボランティアを募集します。内容は、ハロウィンやクリスマスパーティーの企画と運営、配布物のコピー、算数の時間の指導補助、廊下への展示物掲示など多岐にわたりますが、平日の昼間に週1回、学校内で1時間程度の作業となるものが多くあります。私は、昨年、小学校に上がった長女のクラスで初めて手を挙げてみましたが、ここでも言葉の壁は大きく、最初はボランティアの登校拒否になりそうでした。私の担当は、1時間に4~5人のグループを4つ、1グループ15分単位で順番に廊下で面倒を見るというもの。例えば単語の発音チェック、アメリカ版すごろく的なゲームボードを一緒にする、など。遠足の付き添いなどにも行ってみました。日本語でも子供たち2・3人が同時に話されると理解できないというのに、まして英語では宇宙語にしか聞こえないのです(笑)。とにもかくにも、子供たちが受けている授業を垣間見るよい機会になったのは間違いありませんでした。
野生の鳥
そして、いまだに理解できないものが2つあります。1つは、先生が机の上に腰をかけて生徒に話すというスタイル。子供が自宅で真似をするようになり、困っています。先生がしていることは家庭でなかなか否定しづらいものです。2つめは、子供を巻き込んだ学校イベントがいったん帰宅した後の18時半~21時前位までのものが多いこと。冬場は16時過ぎには暗くなるミシガン、出かける時にはすでに外は真っ暗で、日ごろ就寝するような時間まで学校にいるという不思議な現象です。「明日も学校なのになぁ。」と思いながら、イベントの終わりの時間を気にしているのは日本人くらいのものなのでしょうか。

現地のスーパーマーケット ~ 売り場のようす ~

シーズンコーナーのBBQグリル
学校用品売り場
ジュース売り場
チーズ売り場