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「日本の職場における幸福感の構造(その2)」【Hapinnovation Lab Letter Vol.8】

「日本の職場における幸福感の構造(その2)」

Hapinnovation Lab(ハピノベーション・ラヴ)のベイタ博士とハピノ研究員が、
皆さまからいただく様々な質問に答えていきます。連載第8回目はどのような展開になるか?!

Hapinnovation Lab(ハピノベーション・ラヴ)のベイタ博士とハピノ研究員


ベイタ博士


今回は、“職場における主観的幸福感の構造の媒介変数”がテーマじゃったな。

前回(Vol.7)は、因子分析の結果から、職場における主観的幸福感は、3要因7因子によって説明できることをハピノが説明したのぅ(図1)。
ただし、図の下の方に書かれている媒介変数(4要因4因子)については細かな解説は行わなかった。
今回は、この媒介変数がテーマじゃの。

    〔図1〕職場における主観的幸福感の構造

    みどり


    ベイタ博士、私は、アンケート結果が紹介されたときから、この媒介変数について詳しく聞きたいと思っていました・・・というのは、私の会社は、難しい国家資格を持っている人が多く、皆さん、優秀であることはまさに折り紙つきなのです。
    資格が必要ですから、この仕事をするために相当な努力をしてきたわけです。
    それでも、私の目からは、皆さんが幸せそうに仕事をしているかというと、残念ながら決してそうは見えないのです。ある意味、努力して憧れの職業に就いた人たちと言ってよい人たちなのですが・・・。

    この“Hapi_Lab(ハピラブ)”に参加し始めてから、幸せそうな人とそう見えない人との差は何かと観察していたのですが、最近は、仕事に対するそもそもの態度や主体性に差があるように感じています。
    人事だけではなく、教育と組織開発も担当している身として、日々悩んでいるものですから是非参考にしたいと思っています。

      ベイタ博士


      なるほどそういうことじゃったんか、いつも遠方から参加してくれているみどりさんには、本当に感謝していたが、遠方の悲しさで、なかなか懇親会に出られないので、細やかなコミュニケーションがとれなんでいたが、そこが興味の中心じゃったか。
      そうじゃ、今回の媒介変数は、みどりさんの見立てである「仕事に対するそもそもの態度や主体性の差」ということが、正鵠を得ているのぅ。現場で人をじっくり見ている眼力はたいしたもんじゃ。

      それでは、媒介変数について、ハピノから説明をしてもらうことにしよう。ハピノ、頼む。

        ハピノ研究員


        はい!了解しました。
        それでは私からは、アンケート結果のポイントをお伝えすることにいたしますね。

        前回(Vol.7)お話しましたが、まず、媒介変数という言葉の確認をしておきましょう。
        媒介変数というのは、「目的変数と説明変数の結びつきを“強めたり、弱めたり”する影響を持つ要素のこと」です。この媒介変数を推定するにあたっては、「公私にわたって“幸福な人”と“そうではない人”の間に、どんな違いがあるのか」というアプローチをしました。
        具体的にはアンケートの正味感情量を用いて、228名の幸福感への肯定群と225名の幸福感への否定群に分けたのです(図2)。

          (図2)他の影響因子の探索


          この肯定群と否定群の間に、統計的にどのような差があるのかという分析を行った結果、
          (1)問題解決のタイプ、(2)仕事に向かう態度、(3)キャリアへの自信、(4)ストレス耐性、の4因子とその他の個人特性が影響していると考えられるという結論になったのです。

            みどり


            おもしろーい!
            幸福感に対する肯定群と否定群っていう分け方、なんかすごく納得できます。
            幸福感という言葉に対してシャイな人も少なくないように思うので、すごく分かりやすい表現のように思います。
            また、さっきベイタ博士が少し誉めてくれましたが、私の見立てと本当に似ているように思います。
            特に、仕事に向かう態度-これは主体的であるかどうかということに尽きると思うし、問題解決の態度も分かる気がする。
            いわば幸せに働いているように見える人は、総じて“しなやか”なのよね。“俺が問題を解決してやる”とか、“私に任せなさい”というような強引さや気負いがないのよ。
            けれど、キャリアについては、うちの会社はそもそもあまり差がないから良くわかりません。


              うーん、現場の人は鋭いのぉ!注意深く見るとやっぱり実感があるのじゃなあ~。
              特に、問題解決の態度の“しなやかさ”という表現はたいしたもんじゃ!
              このしなやかさというのは、わしの言葉に置き換えると“プロセス志向”であるということなんじゃ。
              一方、俺が問題を解決してやるとか、私に任せなさいというのは、“結果志向”なんじゃ。
              この結果志向というのは、達成することに意味を見出すのじゃが、プロセス志向は、取組むことに意味を見出す-この差は大きいと思わないかのう?
              達成(成功)ということに縛られて、そりゃ、プロセスでの余裕を失うのも無理はないのう。

                ハピノ研究員


                博士、それは、最初(Vol.1)に説明のあったget betterとbe goodの違いと一緒ですね。
                ここで少し言葉の整理を正確にしておきたいと思います。

                問題解決のタイプが目的変数や説明変数に影響するのは、問題に取組む際に、どこに意味を求めるのかというプロセス志向か結果志向であるというよりも、プロセス志向の度合いの強さと解釈した方がよさそうです。
                そして、プロセスにビリーフ(ビリーフとは過去の経験から身につけた“こういうするべきだ”といった考えのこと)を持たないということも大切です。
                これはみどりさんのおっしゃる、しなやかさにつながるところだろうと思います。

                また、仕事に向かう態度とは、主体性のバランスということになります。
                単純に主体性が高ければよいというのではなく、主体性の使い方とでも言った方が良いだろうと思います。
                なぜならば、現実は、1人で仕事をするのではなく、仲間とともに進めていくわけですから、主体性もほどほどにということがあるのでしょう。

                さらにキャリアへの自信ですが、これは自己のキャリアを自ら切り開いたという自負心の高さが目的変数や説明変数に影響しているということなのです。
                キャリアを切り開くというと分かりにくいかもしれませんが、女性と男性を思い浮かべて下さい。残念ながら、これまでの日本の企業は、男性のキャリア・パスこそしっかりとしていましたが、女性のキャリア・パスは、曖昧なまま(準備されていなかったという厳しい言い方もできるかもしれません)であったように思われます。
                つまり、このような曖昧なキャリア・パスしかない人達は、自分で実績を示しながら今の自分を実現したわけです-つまりキャリアを切り開いてきたのです。

                あと、これは調査結果から引き出されたことではないのですが、私自身が調査データを扱っていて冗長性(redundancy)というキーワードを思い浮かべました。
                問題解決のタイプ、仕事に向かう態度、キャリアへの自信を含めて、ある種、ほどほどという地点があるように思えて仕方ないのです-けど、これは現時点ではあくまで感想レベルなのですが・・・。

                  みどり


                  うーん、分かるわぁ~、ほどほどって大切よね!けど、ハピノさんは、女性から見ても素敵ね。あなたは幸せなのかしら・・・?余計なお世話ね。

                  私の会社の仲間たちのなかにも、確かに問題解決のタイプ、仕事に向かう態度という面では一人ひとりの違いがあり、それが職場で見せる表情に影響を与えるメカニズムが随分と分かってきたわ!
                  それと、皆が難しい国家資格を持っていることが高いキャリアであるというような見方をできないということがよくわかったわ。
                  私の人事、そして教育担当の立場から言うと、一人ひとりの個別性を大切にしてあげること、これがベイタ博士の言う労働の創造ということに一人ひとりが取組んでいくことなのかな・・・そんな風に思えました。

                    ベイタ博士


                    さすがじゃのう~、みどりさんの言う通りじゃよ!この話のなかで、労働の創造まで思い出してくれて嬉しいわい!遠くて大変じゃろうが、ぜひ、これからも来てくれな!

                    さて、今回はハピノが一生懸命話してくれて助かったわい。
                    次回も媒介変数の1つである「ストレスと幸福の関係」をハピノがどうしても話したいそうじゃ。
                    そこで、当初は調査結果について2回で終わろうと思うとったが、次回は、「日本の職場における幸福感の構造(その3)、ストレスと幸福の関係」としよう。
                    ではハピノ次回も頼むぞ。



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