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産業能率大学&HR総研: 日本企業における社員の働き方に関する実態調査 続報

問題意識と仮説

日本企業における社員の働き方を考えるにあたり、以下の問題意識にもとづいて仮説を設定した。

問題意識 仮説
1.働き方改革の本来の目的は、「社員を早く帰らせる」ことではなく「経営成果の向上」のはずである。
働き方と経営成果との関係を示すことはできないだろうか。
〔仮説1〕
社員がメリハリのある働き方をしている企業は、事業業績の向上やイノベーションが起きている。
2.表面的な残業禁止や有休取得促進は、「隠れ残業」や「優秀な人材への仕事の偏り」を助長するだけである。
長時間労働を引き起こすメカニズムを明らかにする必要があるのではないか。
〔仮説2〕
メリハリのある働き方ができている企業とできていない企業とでは、事業の特性や組織の状況が異なる。
3.働き方改革であげられる「同一労働同一賃金」「多様な働き方の選択」を、長期雇用を前提とする従来の人的資源ポリシーのもとで実現するのは難しいのではないか。 〔仮説3〕
長時間労働の見直しや柔軟な働き方が実現できている企業では、これまでと異なる人的資源ポリシーが採用されている。

2.調査内容

労働時間や有休取得率だけではなく、個人の仕事や能力、組織や事業の状況まで含めて調査を設計した。

3. 調査結果

仮説 調査結果
〔仮説1〕
社員がメリハリのある働き方をしている企業は、事業業績の向上やイノベーションが起きている。
長時間労働・休日出勤を抑制できている企業では、コスト削減やイノベーション活動が進んでいる可能性。(図表1
〔仮説2〕
メリハリのある働き方ができている企業とできていない企業とでは、事業の特性や組織の状況が異なる。
働き方改革のためには、労働時間や仕事に対する社員の意識改革と同時に、生産性をあげるための能力開発が必須。(図表2
勤務日時や場所の制約が大きく、周辺業務や突発業務に追われ、繁閑のコントロールがきかない企業が、長時間労働となっている。(図表3
管理職がメンバーへの仕事のアサインや業務を見直し、効率化ができている企業では、長時間労働が抑制される。
方針のブレや非建設的な組織風土が、長時間労働や有休取得率の低さの要因。
働き方には、取引先との調整の煩雑さなど、事業のプロセスの状態が関係している。
競争優位性を確立することが、間接的に長時間労働の削減につながる可能性がある。
〔仮説3〕
長時間労働の見直しや柔軟な働き方が実現できている企業では、これまでと異なる人的資源ポリシーが採用されている。
“メンバーシップ型”よりも、“ジョブ型”の人的資源ポリシーを重視し、仕事に応じて柔軟な人員体制を構築している企業では、長時間労働が抑制されている。
社員の柔軟な働き方を実現するための各種制度や職務給を導入している企業では、長時間労働や休日勤務が抑制されている。(図表4

結果グラフ(一部抜粋)

図表1: 事業の過去2~3年の状況(働き方良好群・非良好群比較)



図表2: 社員の意識・能力(働き方良好群・非良好群比較)




図表3: 仕事・業務の特徴(働き方良好群・非良好群比較)




図表4: 働き方改革にかかわる施策(働き方良好群・非良好群比較)


【本調査に関するお問い合わせ先】
  学校法人産業能率大学 総合研究所 組織測定研究センター
  担当:田島・新井・鈴木
  email: HRM@hj.sanno.ac.jp

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