【通信研修】ヘルシーライフ・ラーニング 〜健康や⾷⽣活の正しい知識を組織がサポートする〜

“超⾼齢社会”で世界の最先端をゆく⽇本。企業の次の⼀⼿は健康管理にあり

世界でも類を⾒ない超⾼齢社会に突⼊した⽇本。働き⼿が減る⼀⽅で、国を超えたビジネス競争は激しさを増し、企業は攻めの⼀⼿、守りの⼀⼿を打つにも、戦⼒の⾒極めが鍵となります。そのような中で今、本学が健康管理に関する講座を数多く開発する理由について、資格事業推進センター⻑・内⽥泰之が語ります。

―― 健康の視点から⾒た、企業を取り巻く問題はどのようなものでしょうか。

少⼦化・⾼齢化に加えて、これによる労働⼒不⾜の深刻化が挙げられます。⾼齢化⾃体は欧⽶やアジアの国々でも起きている世界的なトレンドですが、⽇本では少⼦化が深刻さを加速させると⾔われています。
以下の図は、将来⼈⼝推計(※)をグラフ化したものです。今後の出⽣率や死亡率にもよりますが、働き⼿である15歳から64歳までの⼈⼝は、2015年と⽐べると、2020年には95%、2025年には92%になると予測されています。
つまり、社員が10⼈いれば10年後に1⼈減る計算です。さらに、年齢構成も今よりいびつになります。そのような状況では、これまでの延⻑線上に成⻑戦略や事業計画を描くことが難しくなるのではないでしょうか。
このような中にあって、社員の健康を損なわないようにする取り組みは、最も重要です。戦⼒不⾜を他から連れてきて補うなどということは、もはや考えられませんし、たとえできたとしても非効率極まりないからです。ノウハウを持った社員⼀⼈ひとりが健康で元気に、すっと働き続け、会社を⽀えて続けていく必要があるのです。

  • 出所:国⽴社会保障・⼈⼝問題研究所/「平成24年1⽉推計の解説および参考推計(条件付推計)」-「(B) 仮定値⼀定推計、封鎖⼈⼝推計:平成22(2010)年〜平成122(2110)年⽐較表」-「B-4 ⽣産年齢⼈⼝(15〜64歳)」のデータよりグラフ化

―― 労働⼒不⾜を補うために、社員の健康が必要ということでしょうか。

今、IoTと⼈⼯知能やロボットを組み合わせた技術開発に注目が集まり、労働⼒が不要になるなどと⼀部で⾔われていますが、それで代替・補完できない仕事の⽅が、実は多いのです。その昔はコンピュータが普及すると⼈間が⾏う仕事がなくなるなどと⾔われていましたが、今はどうでしょうか?
コンピュータが普及したおかげで、IT産業が栄え、⼈間が⾏うITがらみの仕事が⾶躍的に増え続けています。⼈⼯知能やロボットなどの技術開発が進めば進むほど、それに関連した⼈間の仕事が必要になってくるのです。やはり組織はヒト(社員)が⽀えています。企業が安定的に事業を持続していくためには、戦⼒の⾒積もりが重要で、社員がケガや病気にならず、健康に働き続けることは不可⽋です。そして、その健康を保つために必要なことは、昔も今も変わらず、栄養・睡眠・運動を適切に摂り、良い⽣活習慣を続け、体⼒を維持するというごく当たり前のことです。

―― 社会的に健康志向やセルフケアへの意識が⾼まっています。社員の健康も⾃⼰ケアで⼗分ではないでしょうか。

健康はワーク・ライフの「ライフ」をどう過ごすかによって⼤きく変わってきます。
「健康は個⼈の問題、⾃⼰責任」と考える企業も多かったと思いますが、現在は「健康経営」が浸透し、社員の健康管理・健康増進は企業の責任という考え⽅が広まっています。
政府も健康寿命の延伸、医療費削減に取り組んでいて、ちょうど2017年からはセルフメディケーション税制も始まります。これは健康管理や疾病予防に対する国⺠の⾃助努⼒を促す目的の制度で、軽い不調は⾃分で⼿当てできるように、市販薬の購⼊費などを医療費の控除対象とする特例です(2021年までの5年間の予定)。
国が政策として健康意識の向上を推進する中、企業においても、社員の健康管理・健康増進に積極的に関わることは、企業価値の向上につながっています。今後は社員⼀⼈ひとりが、カラダや⾷⽣活に関する正しい知識を⾝につけ、効率よく効果的に健康づくりを⾏えるよう、組織として積極的にサポートすることがますます重要になると考えています。
そこで本学では、社員が効率的・効果的に健康管理を学べる「ヘルシーライフ・ラーニング」という学習分野を新しくまとめ、正しい知識やメソッドをいろいろな角度から学べるコースを複数開発しています。
⾼齢化が進む中、ヘルシーな⽣活を送って体調を整えながら、仕事をできるだけ⻑く続けたいと願う⽅が多くなっています。健康で元気な中⾼年齢社員を⽀援し、活⽤することは、労働⼒不⾜を補う、最善の策とも⾔えます。
企業から社員全員にこのようなコースの受講を推奨し、会社全体で健康意識を⾼め、健康経営を実現していただくことで、会社に活⼒が⽣まれ、業績にも反映していくと思います。何と⾔っても、社員が元気な会社は、顧客が寄ってきますし、信頼性も⾼まりますから。

―― 健康管理といっても幅広くイメージが難しいですが、ヘルシーライフ・ラーニングが扱うテーマはどのようなものでしょうか。

ヘルシーライフ・ラーニングは、⾷事や栄養、⽣活習慣から、運動、健康づくりまで、さまざまなテーマを扱います。各テーマは相互に関連し合っていますので、各年代で気になるテーマを幅広くカバーできるようにしています。図にすると以下のようになります。

―― それぞれの講座について特徴などを簡単に紹介してください。

いずれの講座も専門知識を持った団体と提携し、いろいろな角度から健康・⾷⽣活・⽣活改善にアプローチした教材を⽤意しています。以下にコース別のポイントをご説明しますが、種類も多いので⼀⼈ひとりの状態や関⼼に合ったコースが選べると思います。
内容も堅苦しい健康の勉強ではなく、雑誌つきで楽しみながら学んだり、たとえば薬膳や漢⽅、あるいは健康体操やデトックスの最新情報を学んだりと、知的好奇⼼をくすぐる⼯夫を凝らしています。

最近、主に医療分野で、健康を保つために情報などを調べる、理解する、利⽤することができる能⼒を、ビジネスリテラシーやITリテラシーのように「ヘルスリテラシー」と呼び、注目されています。ヘルスリテラシーは健康寿命を延ばすために⼀⼈ひとりが⾝に付け、その能⼒を⾼めることが重要ですが、本学のヘルシーライフ・ラーニング講座はこうしたヘルスリテラシーにもつながるものと考えています。
最も重要な経営資源である「⼈」の教育では、これまで「成果創出のための能⼒向上」が焦点とされてきましたが、それだけでなく、能⼒を計画的に安定して発揮し、組織⾃体を活性化できるように「健康マネジメントの能⼒」も教育対象に加えられることが多くなってきました。ヘルシーライフ・ラーニング講座がそのお⼿伝いをできればと考えています。

下記のコースタイトルをクリックすると詳細がご覧になれます。

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