【事例紹介】グラクソ・スミスクラインのミッションに貢献するための学び

はじめに

グラクソ・スミスクライン株式会社様では、2011年に新たな研修体系を策定し、社員の成⻑を⽀援するために、さまざまな研修プログラムを体系化しました。
本学の公開セミナーも有効活⽤いただいているその概要について、採⽤研修部⻑の菊地貴雄様にお伺いしました。
※GSK Japanの設⽴10周年を記念しロゴを作成しました。

1.経営⽅針

グラクソ・スミスクラインは、研究に基盤を置き世界をリードする、医薬品およびヘルスケア企業であり、⼈々が⼼⾝ともに健康でより充実して⻑⽣きできるよう、⽣活の質の向上に全⼒を尽くすことを企業使命としています。
本社はイギリスで、グラクソ・スミスクライン株式会社はその⽇本法⼈です。

世界の医薬品市場は、売上⾼第1位アメリカ、第2位⽇本ですが、経済状況の変化に伴い新興国での伸びが注目されています。変化に対応し、⼈々のニーズに応じた新製品の開発をこれからも進めたいと考えています。

⽇本では医療⽤医薬品、⼀般⽤医薬品、オーラルケア製品の研究開発、輸⼊、製造、販売を⾏っています。医療⽤医薬品では呼吸器領域、中枢神経領域のリーディングカンパニーとして、近年は新たにがん領域の製品やワクチンの領域に本格的に参⼊しました。
2010年4⽉には医療ニーズが明らかに存在したにも関わらず顧みられることの少なかった稀少疾患のための治療薬の開発を積極的に取り組むための稀少疾患医薬品開発センターを設⽴し、治療薬を待ち望んでいる皆さまに1⽇も早くお届けできるよう活動を開始しました。

新製品は世界の他地域と⼀緒に開発するなど、グローバルカンパニーとしての利点を活かしながら、今後も⼈々に⾰新的な医薬品を届け続けていきます。

また、⼀般⽤医薬品では「コンタック」(風邪薬、⿐炎薬、鎮咳去痰薬)や、オーラルケア製品では「シュミテクト」や「アクアフレッシュ」などがあり、多くのご家庭で愛⽤されています。

2.⼈財育成⽅針

⼈々の“⽣きる喜びを、もっと”に少しでも貢献できるよう、⼀⼈ひとりの社員が変⾰のスピードをあげ、能⼒開発に積極的に取り組み、そして当社の⽇常活動を通し⼈々から信頼を得たいと考えています。
そのためには、社員の⼀⼈ひとりが社会と⼈々に貢献する意志を持ち、⾃分の能⼒を更に⾼め、仲間とともに会社を貢献の場に作り上げていきたいと考えます。

社会⼈の学びはそのほとんどが仕事を通じたものと⾔われていますが、⾃分の幅を広げたり能⼒を深めたりするためには、新たに知識やスキルを得ることも⼤切です。
当社は、会社が目指すミッション、ビジョン、価値観なども⼤切にしていますので、社員同⼠が話し合うワークショップからも⼤いに学びがあると考えています。

社員の成⻑を⽀援するために、従来の研修体系を⾒直し、2011年に新たなLearning Structureを発表しました。プログラムは社員の成⻑に合わせて多岐なニーズにこたえられることを目指し、本社主導のグローバルプログラムと⽇本独⾃のプログラムを⽤意しています。

内容はミッション、価値観などについて話し合うワークショップや、役割に応じたプログラムの他、新たに若⼿社員向けのキャリア研修、国内外ビジネススクールへの派遣制度などを導⼊しました。また社員の⾃主的な取り組みを促し、学び合う風⼟を醸成するための、⾃⼰啓発プログラムの充実を図りました。

3.Learning Structure(研修体系図)

4.公開セミナーの位置づけ、意義

当社社員には他社経験者が多いということもあり、社員のバックグラウンドは様々です。
また必要な知識・スキルは事業の拡⼤とともに多様化していますので、能⼒開発計画は定期的に⾒直しをされ、社員と上司が相談の上作成しています。
公開セミナーは各社員の能⼒開発計画を⽀援する⼿段の⼀つで、毎回満員となる⼈気のプログラムでもあります。
公開セミナーの利点は、どのような仕事にも必要な基本的ビジネススキルのエッセンスを、プロの講師から学べることにあります。
また講師のみならず、業種や職種を超えた他社からの受講者との意⾒交換からも⼤いに気付き、学べることも利点のひとつです。

産能マネジメントスクールの公開セミナーは、講義だけでなく演習も取り⼊れられていますので、聞く→ちょっとやってみる、他の受講者と意⾒交換する→体で覚えるというサイクルで、短期間でエッセンスを学ぶことができます。

単に公開セミナーを受講してきました、新しいことが学べました、刺激になりました、というレベルから、⾃分の仕事にどのように活かせるか考え、まず使ってみる所までして初めて⾝に着き、公開セミナーを受講した意義があると思います。

学んだことを⾝につけるために良い⽅法は、学んだことを誰かに教えることです。⼈に教えるためには⾃分がちゃんと理解しないとできませんから⼀⽣懸命復習します。必要であれば、もう少し深い内容まで知ろうと、他の書籍など読むかもしれません。
知らなかったことを知ること⾃体、楽しいことですが、学んだことを部署の⼈に教えると、学び合い教え合う風⼟が醸成され学ぶことの楽しさがチームに広がります。

⼀⽯⼆⿃ならぬ三⿃となり、ひいては会社全体が楽しく学び合う組織になることができると思います。

社員の中には毎年1コース公開セミナーを受講することを決め、毎回新しい内容を学び、また他社の受講者からも学んでいるというコアなファンもいるようです。

5.東⻄に分けての取り組み

社員を公開セミナーに派遣することは以前から⾏っていましたが、公開セミナーの開催地は東京のみとしていました。
当社は全国に営業所がありますが、受講希望者は遠⽅からの社員が⼤変多く、受講⽇と移動時間を⾜すと現場を不在にする⽇数がどうしても多くなってしまいます。そのため、⻄⽇本から参加する社員のために、⼤阪での公開セミナー開催を望むリクエストを受けていました。
リクエストに応え、また社員に学びの機会を増やしたいと考え、2010年に初めて産能マネジメントスクールの東京と⼤阪の会場に社員を派遣させていただきました。もともと⼤阪での公開セミナーの種類、本数共に東京より少なかったのですが、無理をお願いして弊社社員のために増やしていただきました。 結果としては現場からのリクエストに応えることができ、社員の受講増につながりました。
2011年は更に無理をお願いして、⼤阪での公開セミナーのコース種類、本数共にさらに増やしていただきました。⻄⽇本の社員にとっては更に学びの機会が増えたので、⼤いに活⽤してほしいと考えています。

当社では学び合い、教え合う風⼟を築くことで、社員の成⻑を実現し、当社のミッションである⼈々の「⽣きる喜びを、もっと」に貢献できると考えています。

今後もさまざまな施策を通して、学びの機会を増やしていく計画ですので、社員には最⼤限に活⽤してほしいと期待しています。

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