【第1回】データで読み解く最近の新⼊社員

新⼊社員を受け⼊れる

現場での新⼈受け⼊れに際し、重要なことは3点ある。ひとつは「⼼構え」だ。

新⼈の育成・指導は、指導する現場の担当者にとって⼤きな負担になることは間違いない。現場での指導には⼿間・ヒマがかかりストレスも増えるはずだ。

こうした中で、受け⼊れ側にとって重要な⼼構えは「⾃分⾃⾝の成⻑につながる機会だと認識し続ける」ことだ。
⾃らが経験・学習してきたことは「⼈に教える」ことでその定着が図られる。学習内容の定着率を調べた研究結果でもこのことは明らかになっている。
新⼈に指導していくことで、⾃分⾃⾝も業務の位置づけや全体像、ルーティン業務の意義を再認識できる。⼈を育てることは、その経験を通じて⾃分⾃⾝も成⻑していくことなのである。

また、たとえ覚えの悪い新⼈だったとしても、⾃分の教え⽅は適切だったか、新⼈が質問すること⾃体に躊躇してしまう雰囲気がなかったか、実践する機会を与え切れていたか(⾃分がやった⽅が早いと考え、⾃分でやってしまっていないか)、常に⾃責に置き換えて内省する姿勢が不可⽋だ。2点目は、指⽰や教え⽅の技術と計画性である。
単に指⽰を伝達するだけでなく、例⽰(たとえ)や演⽰(やってみせる)によって伝える、相⼿に指⽰内容を繰り返させる、何をするかを伝える前になぜするのかを伝える、などである。書籍も様々あるので何冊か目を通すだけでも違うだろう。研修団体のセミナーも体系的に学べるので薦めたい。
計画性については、いつまでに何を経験させてどのような状態になってもらうか、明⽂化して、彼・彼⼥らと共有しておきたい。新⼈にとっても能⼒開発のイメージが形成される。

3点目がこの連載の本題である。
新⼈たちがどのような環境で育ってきたのかを理解しておかなければならない。背景情報をおさえておくことで、仮に価値観が異なっていたとしても、これを受け⼊れやすくなる。

次回以降、この3点目について読み解いていきたい。

新⼈の受け⼊れで重要なこと

1.⼼構え ・指導側も成⻑できる機会だと⼼得る
・⾃分の指導を常に内省する
2.教え⽅の技術と計画性 ・教え⽅の技術を学んでおく
・いつまでに何を教えるか明⽂化し新⼈と共有する
3.背景情報を得る どのような社会・環境で育ってきたのかを理解する
※この連載の本題

(本コラム担当:企画広報部 企画広報課 秋⼭ 和久)



※繊研新聞(繊研新聞社)での連載(2/26~3/19、毎週⽕曜⽇)を⼀部修正して掲載しています。
データで読み解く最近の新⼊社員

公開日:2013年06月05日(水)

【第2回】データで読み解く最近の新⼊社員

公開日:2013年06月13日(木)

【第3回】データで読み解く最近の新⼊社員

公開日:2013年06月19日(水)

【第4回】データで読み解く最近の新⼊社員

公開日:2013年06月26日(水)