総合研究所 経営管理研究所 チェンジマネジメント支援センター長 横田 環(2012年1月) |
メールマガジン読者の皆さま、はじめまして。チェンジマネジメント支援センターの横田と申します。
この拙文が掲載されるのは1月号とのことですので、併せて新年のご挨拶を申し上げます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
お客さまに名刺をお渡ししますと、センター名をご覧になって怪訝な顔をされることが多いので、最近では会話の端緒として、センターの説明をすることを定番にしています。この場でもその流れで、お話をさせて頂こうと思います。
チェンジマネジメント支援センターは、クライアント企業様における、マネジメント上の改善・変革に関わる課題解決を支援しています。マネジメントという概念が広いのと同様、当センターが扱うテーマも事業計画から業務改善まで多岐にわたりますが、日々、企業様が抱えるさまざまな問題・課題のご相談を伺って、適切な解決策をご提案し、コンサルタントとともに解決にあたっております。
そのような活動をしている観点から2011年を振り返りますと、組織の活性化というテーマでご相談を頂くことが多かったように思います。対象となる範囲は全社であったり、営業・生産・開発などの部門単位であったりとさまざまですが、いずれも「社員に元気がない」「職場の雰囲気が暗い」といった問題意識を抱いておられる点は共通していました。
「組織の活性化」は企業組織が存在する限り永久不変のテーマですが、その様相は以前とは異なってきているように感じます。
「失われた○年」という言葉すら空虚に響くほど、日本経済が不況期に入ってから長い年月が経ちましたが、未だ明るい展望が見えてきたとは言い難く、当分は先行き不透明な中で耐える時代が続くことが予想できます。加えて2011年は数々の未曾有の災害による甚大な影響を受け、国際的にも懸念材料は枚挙に暇がなく、日本企業とそこで働く人々はこれまでになかったほどのストレッサーにさらされました。
こうした環境下にあって、個人や組織が“元気いっぱい、明るさ全開”というわけにはいかないことは、むしろ当然のように思われます。誤解を恐れずにいえば、2011年、多くの日本企業は、ストレス反応による鬱状態に陥る危機にあったと見ることもできます。
「組織の活性化」といっても、現状から目を逸らしてカラ元気を出したところで長くは続きません。今、企業組織に問われているのは、表面的な“明るさ、元気さ”ではなく、逆境を見据えながらも立ち上がることのできる“底力の強さ、しなやかさ”を備えているかどうかです。組織の生命力と言ってもよいかもしれません。これを高めていくことが、現代の「組織の活性化」にあたるのではないでしょうか。
では、どうすれば組織の生命力は高まるのか・・・これは簡単に答えの出せる問いではありませんが、私は、生命力を生み出す源泉は外から与えられるものではなく、実はそれぞれの組織の中に“既に在る”ものではないかと考えています。
どの組織にも必ず歴史があり、仕事の特性があり、制度やしくみがある以上、そこから培われ養われた組織文化やメンタルモデルも必ず存在します。その中のどこかに、少なくともこれまでその組織が生き抜くことを下支えしてきた源泉があるはずです。ただ、その組織の中にいる人にとっては、当たり前すぎて気づけなかったり、気づいても取るに足らないようなものに思えたり、今後もそれが通用するか不安であったりして、改めて重視されることがないのではないでしょうか。それを見つけ出し、皆がその効力に確信を抱くことができれば、逆境に屈せず前を向いて歩く原動力になるのではないでしょうか。
組織の力というものは様々な観点から捉えることができ、時代と環境の変化によってどの力が最も重要であるかも変わってきます。
あるときは脚力をもってレースの相手を抜き去る、あるときは手技の力でもって他を圧倒する、あるときは頭脳の力でビジネスゲームに勝利する。そして今は、生命力をもって再度我が身を立て直すことが、求められているのではないかと思います。
皆さまの組織の、生命力の源泉は何でしょうか?それを見つけ出し、組織の力を高めるお手伝いをしたいという想いが、私どもの生命力の源泉にもなっているのです。