前回、抱く感情に人種間の差はないとは言いましたが、研究によって感情の表現自体には違いが認められるようです。同じ北東アジアでも日本に比べ中国・韓国は率直に喜怒哀楽を表すようです。一方東南アジアのタイは感情表現が控えめで、微笑みの国と称されるように、やりとり上穏やかな印象を受ける日本人が多いようです。
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感情表現の程度の差にはいろいろな文化的背景があるのでしょうが、感情自体にも感情表現の程度にも良い悪いは存在しません。ただし人は自分と異なる点につ いては違和感を覚え、本能的に拒絶する傾向があります。感情表現が高い文化から見ると感情表現が低いと近づきにくいと感じるでしょうし、反対の場合は暑苦 しいと感じるかも知れません。このように感情表現一つとっても、相手を好ましいかどうかの主観的判断を無意識のうちに我々はしています。この認識があるこ とで、文化の違う相手へ配慮する意識が格段に高まります。
外国人相手でなくとも世間とは至って気疲れするものです。社外では取引先やお客様に気を使い、社内でも上司や同僚に気を使うことが円満な人間関係には不可欠です。グローバル環境で文化の差まで念頭に入れると気遣いのストレスは何倍にも増えることでしょう。
そんなストレスを認識しないまま頑張り続けると、ある日、心が疲労骨折してしまいます。自分の気持ちにも敏感にならないと適切にストレスは発散できません。「どうしてこんなに気を使わないといけないのだろう」「たまには言いたいことを言いたいものだ」と心の中で愚痴を言うだけで終わっていませんか。ストレスは溜まる一方です。
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各回 | 公開日 |
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三つ目のグローバル共通言語【連載】 | 2016年10月12日(水) |
三つ目のグローバル共通言語【第1回】 | |
三つ目のグローバル共通言語【第2回】 | 2016年10月26日(水) |
三つ目のグローバル共通言語【第3回】 | 2016年11月9日(水) |
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