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資格の鉄人:第 12 回 間違いだらけの勉強法

資格を取ろうという人にとって、勉強法ほど興味を引くテーマはないでしょう。
なぜかというと、勉強をする人は誰もが、「最小の努力」で「最大の効果」をあげる方法を身につけたい、と願っているからです。
あなたはいかがですか?

勉強法は、それほど多くの人が関心をもつテーマなので、出版業界では勉強法関連の企画は“当たり狂言”の一つになっています。
“当たり狂言”とは、流行はどうあれ、それと関わりなく存続できる不易(変わらない)の芝居(テーマ)、くらいの意味でしょうが、まさに勉強法はそういうものの一つなのです。何年か置きに、ブームが繰り返されています。

    資格コンサルタント 高島 徹治氏

    資格コンサルタント 高島 徹治氏

    ところで、ちょうどいま、そんな勉強法のブームが起きはじめています。牽引役になったのは、予備校の先生である安河内哲也さんの『できる人の勉強法』(中経出版)です。
    出版社の広告によると、25万部を突破して、ビジネス書のナンバーワンの売れ行きだといいます。

    これに続いて、いろんな出版社から、いろいろな勉強法の本が出されています。
    恥ずかしながら私も、7月に『社会人のための超効率的勉強法』(仮題・すばる舎刊)という本を上梓する予定です。

    このように、隆盛が続いている勉強法の本なのですが、これらに書かれていることは正しいのでしょうか。
    本はみな、著者ごとに特色がありますから、その限りでは参考になることも少なくありません。私自身、7年前に文庫本のロングセラーになっている『社会人の「勉強の技術」』を出した“勉強法コンサルタント”(いわば専門家)なのですが、そういう立場にいても、他の著者が書かれた本から学ぶことは、たくさんあります。
    しかし、その一方で、「この勉強法は間違いだ。少なくとも、誤解を招きやすい」という例も、少なくありません。
    今回は、その一つとして「問題集中心の学習法」を俎上にあげてみたいと思います。

    いくつかの勉強法の本は、「問題集中心の学習法」を勧めています。たとえば、「テキストは主、問題集は従」という一般の主従を逆転して、「問題集が主、テキストは従」にしたほうがいい。問題集を中心に「解答」を覚えましょう、と。
    しかし、この勉強法を何の限定もなしに読者に勧めることには、大いに疑問があります。
    勉強法の鉄則は、「まず全体をつかめ」。その後に「細部を究めよ」ということです。全体のしくみを把握していると、細部の項目が理解しやすいし、記憶としても残りやすいからです。これをトップダウン方式の勉強法とか、“鳥の目勉強法”といいます。

    ところが、問題集中心の学習は、これとまったく逆のことをやるわけです。なぜかといえば、「問題」とは、一つ一つの細部がどうなっているかを問いかけるものだからです。
    経済や法律の試験でも、技術の試験でも、「全体構造はどうなっているか」、などという問題は、みたことがありません。そうではなくて、「景気がよくなると、金利は上がるか下がるか」とか、「相続権を放棄したいときは、単独でできるか、相続人全員の合意が必要か」とか、「水素、酸素、二酸化炭素のうち最も比重の大きいものどれか」などというのが、問題です。
    つまり、問題自体は、枝葉の知識を問いかけてくるわけです。ですから、問題の成立する領域は、無数( 枝葉の数) といっていいほどたくさんあります。
    参考書を勉強せずに、問題集だけをやると、答えを導く原理原則(全体把握) がわかりませんから、ただただ個々の知識を丸暗記せざるを得ないのです。
    ですから、この勉強法は、一見結果が早く身につきそうですが、実際には逆なのです。個々の知識に対応しているだけですから、暗記していない問題が出ると、お手上げになってしまいます。

    これに比べ、全体をつかんだ勉強をしていると、接したことがない初見の問題が出てきても、全体のしくみに照らして、答えを推測することができます。
    なので、正解できる可能性は少なくても50%程度はあります。2問につき1問は正解できるのです。
    勉強して自信をもって答えられる問題に、この推測で当てる問題の分を足せば、合格は身近にあるといえるでしょう。

    ですから、問題集中心の学習法を限定なしに勧めるのは、誤りといわざるを得ません。
    では、この勉強法は100%効果のないものかというと、そういう全否定はできません。なぜかというと、ある条件が満たされている場合には、この勉強法も有効な場合があるからです。

    それは、次のような場合です。

    (1)問題のパターンが決まっていて、似たような問題が繰り返して出題される試験の場合
    たとえば、危険物取扱者の試験は、各都道府県で月に何回も実施されているので、そのつど問題を作成しているわけではありません。あらかじめ出来ている問題を、組み合わせを変えて使い回ししているようです。
    こういう試験の場合は、過去問中心で勉強しても、試験には合格しやすいといえるでしょう。

    (2)試験の難易度が低く、常識レベルで答えられる問題が多い試験の場合
    たとえば、秘書検定3級や英検3級、ビジネス文書検定3級などの例があげられるでしょう。英検は常識で答えることはできませんが、学校英語をふつうに勉強していれば、問題集の学習だけでも対応はできます。

    (3)試験の難易度は中くらいでも、その領域が自分にとって得意な領域であったり、仕事上の専門分野である試験の場合
    これは、一般の人にとっては難しくても、その人にとっては掌の上にある自家薬籠中の知識ですから、(2)と同じことになるわけです。

    (4)何らかの事情で、試験日までの準備期間がきわめて少ない試験の場合
    事情次第で、こういうことはよく起こります。受験を次回に回すことも考えられますが、受験自体が次回のための予備体験になりますから、受けてみることは悪いことではありません。
    こんな場合は、僥倖を願って、一か八か問題集中心の試験対策もやむを得ないでしょう。

    結論を述べます。
    こういうある条件を満たしている試験に限定していえば、問題集中心の学習も成立しないわけではありません。しかし、これはあくまでも例外的な場合です。
    しかも、合格だけを目的とする勉強法ですから、試験が終わればその知識は頭に残りません。個々バラバラの知識は、記憶の定着度が悪いのです。
    つまり、キャリア・アップにはほとんど役立たないのです。

    結果先取りをねらった小手先の勉強法は、後に残るものが少ない、ということです。やはり、全体把握から個別知識の獲得に向かうのが、勉強法の王道といえます。
    参考書を3回(時間がない場合は2回)、それぞれ違った読み方で終え、その後問題集勉強に入る「3回転学習法」を、私はお勧めしていますが、これについては機会があるときにまたお話したいと思います。


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