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【事例紹介】フリュー株式会社における事業部主体によるスピード対応の人材育成

フリュー株式会社様では、企業理念の共有のための取り組み、人事部門が主催する全社的な教育に加えて、事業部の特性やニーズに即した教育も展開しています。携帯電話向けコンテンツ、メディアの企画・開発・配信事業を担当しているモバイル事業部では、人材育成にスピードが求められることから、公開セミナーを活用して必要に応じて必要なスキルを学び、事業部内で共有しています。

本記事では、取締役モバイル事業部長の芝山貴史様に、事業部としての人材育成に関するお取り組みをお話し頂きました。

    フリュー株式会社 取締役モバイル事業部長 芝山貴史様

    フリュー株式会社 取締役モバイル事業部長 芝山貴史様


    フリュー株式会社 会社概要

    Q:貴社の事業展開やモバイル事業部について教えてください。

    当社の事業は、プリントシール機を中心とした業務用ゲーム事業から始まり、モバイル事業、プライズ事業(ゲームセンター向けの景品の企画・開発・販売)、コンシューマーゲーム(いわゆる家庭用ゲーム)事業と広がってきました。今年の夏に発売した家庭用ゲームのタイトルも順調で、4つ目の事業もこれで軌道に載っていく見通しが立ったところです。

    基本的に当社の事業の進め方は、企業やサービスをベンチマークしながら市場に入って行き、シェアを徐々に取っていく方法です。典型がプリントシール機で、参入時点では大手電機メーカーも含め数十社が競っていましたが、徐々に撤退していきました。そして現在残っている中では当社がシェア1位となっています。全社的には手堅い事業展開を進めています。

    その中でモバイル事業は後発参入ではありません。事業環境、事業分野そのものが新しいため、従来の手法では通用しない部分があります。今後は、特にスマートフォンへの移行とソーシャルネットワークの台頭への対応が大きな2つの事業課題としてあります。このような環境変化の中で新たなサービスを創っていく人材の育成がポイントと考えています。

    Q:貴社の人材育成に対する考え方はどのようなものでしょうか?

    会社全体としては、基本的に新卒で採用した社員を階層に応じて長期的に育成しようという考えを持っています。

    家庭用のゲームやプリントシール機などの業務用ゲーム、プライズなどは、基本的にメーカーとしての人事思想の上にあります。
    「習熟」という観点が重要視される事業で、新卒が定期的に入ってきて、段階を踏んで仕事を覚えていくという方法がマッチする事業体だと思います。
    それに対してモバイル事業の場合、商品サイクルも事業全体のサイクルも速く、そのペースだけの教育では足りない部分が出てきます。

    現在の社員のほとんどが中途採用で、経歴もさまざまなので、必要な知識や経験もバラバラです。そこで全社教育の補完をするために、必要な時に必要な知識の習得や体験ができる部門独自の教育プランとして産業能率大学の公開セミナーを活用しています。

      フリュー株式会社 取締役モバイル事業部長 芝山貴史様

      教育メニューとしては、いわゆるマネージャーやリーダーを育成するためのものだけではなく、例えばベーシックなロジカルシンキングのようなものも必要となります。それには社員の入社以前の経歴が関係してきます。
      おそらく当社のモバイル事業部に入社してくる方の9割近くは中途採用です。さらにインターネットやエンターテインメント業界出身の人が多く、系統だった社員教育といったものを受けたことがない方が多いのです。そこで基本的な能力レベルを揃えるためにもベーシックな教育も必要となってくるのです。 

      私自身も一般的なステップで社会人にならなかったタイプです。いくつかの職を経てオムロンエンタテインメント時代の当社に入社し、その時に初めて研修を受けました。それは現在当社で行っている初級マネジメント研修にあたるものです。初めて研修を受けてみて、自分なりに学ぶところがあり、必要な時に必要なものを学べばきちんと身に付くということを痛感しました。

      また教育を受ける機会があることは、社員のモチベーションを高めることにもつながります。特に開発のエンジニアは非常に学習意欲が高い人が多く、意欲的にセミナーを受講しています。もちろん産業能率大学の公開セミナーのほか、プログラミングなど専門的な研修に参加することもあります。いずれにしても1人あたり年間1つは好きなセミナーを受けていいという予算を事業部内で組んでいます。

      セミナーの選択についてもある程度自由度を持たせています。自分の意思で「これを勉強したい」と思って学ばないと無駄だと思うからです。自分が成長したいという意欲があって、学習意欲がある人にはチャンスを与えるという考え方なので、必須ではなく、社員全員が受けている訳ではありません。

      Q:貴社の人材育成の体系はどのようになっていますか?また、その中で公開セミナーを活用されているねらいを教えてください。

      当社では企業理念というものに最も重きを置いており、それが人材育成体系の基盤となっています。そのため、企業理念の共有を図る取り組みにはかなり力を入れています。会社全体の仕組みとして社員合宿、対話会、社員旅行という3つの大きなものがあり、これらは研修的な要素ではなく、イベントの感覚で行っています。

      社員合宿は社員全員が集まり、1泊2日で行っています。この合宿ではテーマが決められていません。ですからその2日間でプログラミングを1つ作ろうというチームもあれば、何もしないチーム、観光に行くチームもあります。自由というものを渡された時にあなたは何をしますか、という課題に取り組んでいるとも言えます。

      また1~2か月に1度、部門をまたがる形でグループを作り、1~2時間の対話をしています。企業理念の共有を進めていくために、まずお互いを知るということに重点を置いています。社長も含めてマネジャーレベルのメンバーも各チームに分かれて参画し、自らの想いや考えをメンバーと語り合っています。

      そして一般的な社員旅行も年に1回行っています。強制ではなく自由参加ですが、いずれのイベントも企画する社員たちが参加者を喜ばせようと知恵をしぼっているので、参加者の満足度も高く、評判が口コミで広がって毎年高い参加率となっています。

      フリュー株式会社 取締役モバイル事業部長 芝山貴史様

      こういった活動に即効性はないかもしれませんが、中長期的に考えると会社の強みの形成につながると思います。当社はオムロンというメーカーとしての思想や 文化の影響を強く受けています。その上に、オムロンエンタテインメントになった時に、大企業の子会社という文化ができ、さらにフリューという独立した会社 になってから入社してきた人たちの文化も重なり、3種類の文化を持つ会社になっていると感じます。共通の企業理念を組織の中に繰り返し浸透させていく取 り組みを通じて、この3つの文化が融合した土壌を育んでいく必要があるのです。

        人事部門が行う全社の教育は、昇格などの節目で受ける階層別の教育が中心となっています。基本的に、階層別の教育では階層で共通に求められる能力や行動の 強化を目的としています。それとは別に、個別のスキルの強化を目的とする教育については部門でも受け持つ必要があると考え、その手段として産業能率大学の 公開セミナーを利用しています。

        受講対象とする公開セミナーの各講座は、人事制度上の職能要件の各項目とゆるやかに連動させています。ただし、受講セミナーを選ぶ際には、職能要件などは あくまでも参考にとどめています。
        受講内容については、プログラムの案内に記載されている情報はありますが、実際に自分に合ったものかどうかは、行ってみ ないと分かりません。ただ、セミナーを受けた後には、レポートをメーリングリストで公開し、モバイル事業部全員で共有する形にしているので、以前受けた人 に直接話を聞くことで内容の理解もできます。こうした形で情報を補完し選択の参考にしています。

        私としては、セミナー選択の際にはできるだけ自分の弱みを克服するのではなく、強みを伸ばすものを選んでほしいと考えています。
        仕事というのはチームで行い、人それぞれの強みや弱みを補完し合っているので、得意なところを伸ばしていただいた方がトータルでチームになった時のチーム力は強くなるだろうと考えるからです。

        セミナーに対する受講者からの評価では、体系的にスキルを習得できることや他社の方と交流できるといった点で満足度が高いようです。
        受講者の中には、セミナーの受講内容が大変気に入って、先述の会社の合宿でそのテーマを学習する分科会を立ち上げるメンバーもいました。自分の能力開発ニーズとセミナーで学習する内容がピタッと合った方にとってはそれが非常に業務に活きてくるところまでになっています。

        全体を通して言えば、もちろん自分が望んで受講していることもあり、ほとんどの方は何かしら得るものがあったとか、他の人が何らかのセミナーを受講していることについて刺激を受けるといった面があります。ただ、研修はあくまでもきっかけですので、そこを通して何を得たか、どのように業務に活かしていくのかは、年2回のMBO(目標による管理)の中でもフォローをしながら進めています。

        Q:今後の人材育成の課題は何ですか。また取り組みとして強化したい点についても教えてください。

        京都事業所の開発部門では週1回の勉強会を行っています。メンバー同士で学びたいことが同じ傾向にある、例えばJavaの技術を高めて行けば開発に直接役立つといったこともあるので、この勉強会が定着しています。また去年からは、月15%は勤務時間を技術研究に使えるようにしました。会社が示した10個のテーマから各メンバーが関心のあるテーマを選択し、チーム単位で取り組むようにしています。

        東京でも、他事業部を交えた自主的な勉強会を試みました。しかし例えばプライズ景品の企画と、携帯サイトの企画では、必要な知識やノウハウが全く違います。お互いのやっていることを知る程度でとどまり効果的ではありませんでした。そこで今は共通のベースになる、プランニングのための基礎力といったものに取り組もうと考えています。

        公開セミナーで学んだことが直接的にまたは間接的に職場に影響を与え、それが次年度の受講の動機づけになっていくことで学びの風土が醸成され始めています。
        しかしこれからはそれをもう少し進めていくことが必要となります。特にエンタテインメントやITモバイルといった分野では、個人の発想や思考、発信力がビジネスとして成功するかどうかの鍵でもあり、個人の能力に依存をしている要素が非常に大きいのです。ですからメンバーが会社から求められているものを提供するだけの仕事に安住していれば、当社は業界の中で生き延びていけません。当社をステップや踏み台にして自分で会社を作るといったくらいの意気込みがあった方がいいのです。 

        ベンチャー企業では多くの人が次の仕事のために今のうちにどれだけスキルをつけられるか、という気持ちで働いています。競合はそうした会社が多いので、より成長意欲を高く、競争意欲を高くやってもらうためには、どうしたらいいのかと考えて、働きかけています。より多くの社員が、自ら積極的に学習をする姿勢を持てるかどうかに、会社の将来がかかっていると考えています。

        フリュー株式会社

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