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【SANNOエグゼクティブマガジン】女性活躍推進のカギは職場管理者のマネジメント

SANNO Executive Magazine コラム【経営の視点】

女性活躍推進が求められる背景

 2016年4月から「女性活躍推進法」が施行されました。これによって、国・地方公共団体、従業員301人以上の大企業は、以下について行わなければなりません(300人以下の中小企業は努力義務)。

(1)自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析
(2)その課題を解決するのにふさわしい数値目標と取組を盛り込んだ行動計画の策定・届出・周知・公表
(3)自社の女性の活躍に関する情報の公表
*参照:厚生労働省サイト「女性活躍推進法特集ページ」

 現在、政府や国、地方自治体をはじめ各企業が女性活躍推進に取り組む背景として、日本国の活力維持への危機感が挙げられます。国立社会保障・人口問題研究所が公表した「日本の将来推計人口」によると、2020年における15~64歳の生産年齢人口は約7341万人(2015年は7682万人)で、ピーク時の8716万人(1995年)から減少し続けています。

 この傾向が日本経済に与える影響(ひいては個々の企業活動に与える影響)に対して、
【1】65歳以上のシニア層の積極的活用 【2】女性の活躍の積極的推進 【3】一人当たりの生産性の向上 などが政策的に進められています。このような背景のもと、法令制定の後押しもあり、各企業もそれぞれにシニア層や女性が働きやすい環境の整備を(おもに制度面から)進めてきました。
 また、アベノミクス成長戦略の方針※から、各省庁は(たとえば経済産業省の「ダイバーシティ経営企業100選」などの)さまざまな施策を進め、日本経団連も「女性活躍アクションプラン-企業競争力の向上と経済の持続的成長のために」をまとめるなどしています。

安倍総理の成長戦略スピーチは、首相官邸ホームページ平成25年4月19日安倍総理「成長戦略スピーチ」からご覧になれます
一部抜粋⇒『(前略) 現在、最も活かしきれていない人材とは何か。それは、「女性」です。女性の活躍は、しばしば、社会政策の文脈で語られがちです。し かし、私は、違います。「成長戦略」の中核をなすものであると考えています。女性の中に眠る高い能力を、十二分に開花させていただくことが、閉塞感の漂う 日本を、再び成長軌道に乗せる原動力だ、と確信しています。(後略)』

女性活躍推進のカギを握るのは管理者

 筆者は社会人教育部門で、主にセミナーや研修を中心に活動しています。近年、企業様から女性活躍推進関連の研修依頼が増加していますが、ご担当者様からは、特に(男性)管理者向けに、このテーマの研修を実施したいとのご要望が多くなってきています。

 企業内での女性活躍推進の取り組みでは、まずは社内の各種制度(育児・介護休業制度、時短勤務制度、メンター制度などの勤務や育成に関するもの)の構築を進め、さらに女性社員を対象にした各種研修(意識づけや役割認識、ビジネススキル関連など)を実施する、というプロセスを辿るのが一般的のようです。この流れに則って、これまでに(制度面などから)働きやすい環境整備が進められてきましたし、さらには女性社員を対象にした研修などもさまざま行われています。

 とはいえ、これら制度の運用や人材育成・人材活用のカギを握っているのは実際の職場管理者に他なりません。管理者が「残業を厭わない男性のフルタイム勤務者」を前提としたマネジメントを進めていては女性活躍の実現は叶いませんし、多様な人材を活かす「ダイバーシティ・マネジメント」という観点からも、実際に職場でマネジメントを担う管理者の意識変革と、女性の活躍を前に進める職場マネジメントそのものが肝となるわけです。

ある企業様からご相談を受けて

 昨年、ある企業様から「10年後の企業ビジョン実現に向けて、管理者のダイバーシティマネジメント(まずは女性活躍推進のマネジメント)の能力を高めたい」とのご相談をいただきました。詳しくお話を伺うと、経営トップからビジョン実現に向けたダイバーシティ推進方針(特に女性社員の活躍)が出されており、それを実効あるものにするためにも、実際に職場をマネジメントする600名の管理者への方針徹底と意識醸成を働きかけていく必要がある、とのことでした。

 ご要望としては、大きく2つ([1]管理者のダイバーシティ推進(とくに女性活躍推進)への意識づけと方針徹底 [2]女性活躍推進に向けた職場マネジメントの進め方)で、ご担当者様と打合せしながら、大枠として、次のようなプログラム構成としました。

プログラム構成

 この研修で多くの受講者の方々と接し、お話を伺った経験を通して、私なりに次のようなことを実感しました。

【1】男性管理者は、アタマでは「女性活躍推進」の必要性について理解し意識している
【2】研修によって、「いまこそ女性活躍推進を行動に移すとき」との意識醸成は可能である
【3】トップをはじめとした経営幹部の「女性活躍推進の本気度」が非常に重要である
【4】職種や業界の特性によっては、女性活躍推進へのハードルがある
【5】女性社員の生の声を把握することが、実効ある職場施策を検討することにつながる

さらなる女性活躍推進に向けて

 本稿の前段で触れたように、企業内で女性活躍を推進するには、実際に職場でマネジメントを担う管理者の意識変革や職場マネジメントが肝となるわけですが、かといって管理者研修だけを単体で進めるのでは効果は上がりません。やはり、前提となるのは

    • トップや経営幹部から全社員(全管理者)に向けた女性活躍推進についてのメッセージの発信(意思と本気度の表明)
      であり、さらには、
    • すでに構築している制度の(もっと使いやすく運用しやすい)きめ細かな見直し
    • 女性社員の採用から配置、育成、活躍へとつながる(特に女性のライフイベントを考慮した)キャリア形成のありかたの模索
      などを並行して進めていくことが必要です。また、
    • 女性社員への継続的な情報や能力開発機会の提供
    • 女性社員と管理者との相互理解の促進
      なども効果があります。

 このように、企業としての女性活躍推進に向けたトータルな取り組みが求められます。
 いずれにしろ、政府や国が旗を振り、機運が盛り上がっている今こそ、本活動を推進するよいタイミングでもあります。組織によって進捗の段階はそれぞれでしょうが、各々の置かれた事情を踏まえつつ、これまでの取り組みを総合的に発展させて着実に継続することが重要であると考えます。


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