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「遠山 顕(とおやま けん)のどんどん英語が楽しくなる “使える”英語の学び方」イブニングセミナーレポート(2016年3月23日開催)

産業能率大学 総合研究所は、2016年3月23日(水)に職場で英語を使うビジネスパーソンを対象とした「遠山 顕(とおやまけん)のどんどん英語が楽しくなる“使える”英語の学び方 イブニングセミナー」を開催いたしました。

平日18時半からの開催にもかかわらず、NHK「ラジオ英会話」の講師をされている遠山顕先生をお招きしたこともあって、定員一杯の50名にご参加いただきました。

1時間半と、比較的短い時間ながらも、ビジネスで英語を必要とされている方に非常に役に立つ表現を教えていただきました。本レポートでは、その一部をご紹介いたします。

遠山 顕先生 プロフィール
北海道出身。東京外国語大学英米語科卒、テンプル大学大学院修了(英語教授法)。神田外語学院英語科主任、ラジオ『百万人の英語』講師(11年)、MBI(Multinational Business Institute 多国籍企業学院)講師(10年)、東洋英和女学院大学助教授、NHKラジオ『英会話入門・リスニング入門・中級・上級』講師を経て、現在NHK『ラジオ英会話』講師、ポッドキャスト番組『英検と遠山顕のKen’s Cafe´・ビジネスイディオム』マスター、東大EMP(Executive Management Program)講師、COMUNICA, Inc.代表。

    英語上達のポイントは“Smile”と“口に出すこと”

    ●Smileを大事に
    「ビジネスでも笑顔が大事です。しかめっ面を通し切っては、人が寄ってきません。例えばプレゼンテーションで全く微笑まない方は、聴衆の注意を自分に向けるという意識がないのでは? と思われてしまいます。私が担当している『ラジオ英会話』でも毎回伝えていますが、『Keep on smiling』、笑顔を大事にしてほしいと思います。」(遠山先生)

    ●英語は話さないと失くしてしまう
    「『Use it or lose it』という英語の格言をご存知ですか? 『使わないとなくしてしまう』という意味ですが、まさに英語は、この言葉の通りです。今は話せても、数年話さないと力は落ちて行きます。職場などで普段話している方は、ぜひそのまま続けてください。また、もう1つ大事なことがあります。音読です。英語は一人で学ぶことが多いので、極力声に出しましょう。番組で毎日練習して頂いていますが、情報の詰まった「内容語」を強め、てにをはに当たる「機能語」を弱める、このシンプルな省エネルギーの科学を意識すれば、当然のことながら、内容がよく伝わるようになります。英語省エネ音読の例を長い早口言葉を使って実演してみます。これは日々の実践で必ず成果が上がるものです。3週間の法則とよく言われますが、21日間続けてみてください。(このあと実演)(遠山先生)

    ビジネスシーンで使える定型表現を覚えよう!

    続いて本セミナーのメインコンテンツ、ビジネスシーンごとの英語エクササイズです。
    このエクササイズにあたっては、遠山先生ご自身が会社員時代にストレスを感じていたポイントを中心に、内容をご考案いただきました。

    「私は大学卒業後、10数年、当時日本で一番大きな語学学校で仕事をしていました。当然ですが、英語のネイティブスピーカーがとても多く、会議はもちろん、フロアでも廊下でも英語中心の日々でした。一番ストレスを感じたのは、仕事そのものではなく、エレベーターの中で誰かと会ったり、廊下ですれ違ったりしたときに、何を話したらよいのか、上司には、どのように接してよいのかといったあたりが、分からなかったことです。

    今日のエクササイズでは、職場のいくつかのポイントを取り上げ、そこでの英語の使い方と心構えをお伝えします。どれも覚えていただくとすぐに使えるものですし、もしかしたら皆さんが職場で抱えているストレスを、小さくすることができるかもしれません。そしてこれらの点を頭の中や実際の場でつなげて作業―connecting the dotsと言います―をする中で、職場での流れを作り上げて頂ければ、ストレス軽減に大いに役立つと思います。(遠山先生)

    エクササイズでは、いろいろなシーンの定型表現を教えていただきました。
    先生とその場で指名された参加者でおこなわれたロールプレイでは、双方からたくさんのアドリブが出て、笑い声の絶えない学びの場となりました。

      本レポートでは、その骨子をご紹介いたします。

      ●エレベーターに乗る
      まず1つ目は、エレベーターに乗ったときの、パターン別の会話例をご紹介いただきました。場面設定は、エレベーターに乗ったとき、先に乗っている人に対して、7階に行きたいことを伝えるというもので、オフィスではよくあるシーンの1つです。役割を逆にした練習も効果的で、双方向の学びとなりました。

      ①知らない人が乗っている場合(A:新たに乗ってきた人、B:先に乗っている人)
      A:Hi./Hello.  [フレンドリー/どなたにもOKの挨拶]
      B:Hi. Which floor?/What floor?  [どちらまで?/何階まで?の違いです]
      A:Seven, please. [The seventh floorと言わずに済みます]
       (押してくれたのを見て)Thanks.
      B:You’re welcome. 
      ここで重要なのは、基本の基本。目が合ったときの挨拶と、ボタンを押してもらった行為への感謝、そして日本人が英会話ですぐ忘れるYou’re welcome.という返答です

      ②同僚が乗っている場合(A:新たに乗ってきた人、B:先に乗っている人)
      A:Hi, Ken.
      B:Hi, Nori.
      A:How are you doing?
      B:Good, and you?
      A:Just fine. Could you press seven for me? [ボタンを押すように頼む表現]
      B:Seven, yes.
      A:Thanks.
      B:You’re welcome.
      ここでは名前使用がひとつのポイントです。知っている名を使わないのは、フレンドリーさに欠け、職場でのお付き合いによくありません。また、How are you?はフォーマルな響きがあり、How are you doing?またはHow’s it going?が同僚同士でよく使われます。

      ③既に7階のボタンが押されている場合(A:新たに乗ってきた人、B:先に乗っている人)
      A:Hi.
      B:Hi, Which floor?
      A:You’ve got it already, thank you.
      B:OK.
      この中で特に覚えていただきたい表現が『You’ve got it already, thank you』です。行きたい階がすでに押されている場合の表現です。

      「エレベーターの中では必要なことだけを言い、沈黙を怖がらないことが大事です。顔見知りの方が乗っているときは何か話さなければいけない、と思ってしまう方がいらっしゃるかもしれませんが、特に必要はありません。挨拶とボタン押しと感謝のやり取り、これが基本です」(遠山先生)

      ●廊下で人とすれ違う
      日本人だけの職場では、廊下で誰かとすれ違うとき、皆さんはどのような挨拶をなさいますか? 時間や相手との関係性にもよりますが、「おはようございます」「こんにちは」「お疲れ様です」といった挨拶が多いでしょうか。もちろん英語でも、これらの言葉に相当する挨拶があります。

      ①社長とすれ違う(A:従業員、B:社長)
      A:Good morning, Mr.Farhill.
      B:Morning.
      社長が社員の名を知らないのと、急いで返答しているので、Morning.のみになっています。社員側はGoodを付けたmorningとMr.+苗字(ラストネーム)が基本です。

      ②同僚とすれ違う
      A:Morning, Ken.
      B:Morning, Sanae.

      ③急いでいるときに、同僚とすれ違う
      A:Ken .
      B:Sanae.

        「同僚に対しては『Good morning』は使わない場合が多いです。単に『Morning』で十分で、そのあとに名前(ファーストネーム)を付けるとよいでしょう。加えて、本当に急いでいるときは、語尾をちょっと上げて、名前だけでも十分です。また、挨拶は他にも例えば、『How’s it going?』という表現がありますが、もしお互いがほぼ同タイミングでこの挨拶をした場合は、わざわざ立ち止まって『I’m fine.』などとは言わなくて大丈夫です。『返答できなかった・・・』などと気にする必要はありません。余談ですが、『How’s it going?』や『How are you doing?』といった挨拶への返しは、たとえ調子が悪くても『Good.』や『(Just) Fine.』と言いましょう。これは挨拶で、体調を聞いている質問ではないのですから。“Don’t tell your friends about your indigestion. How are you is a Greeting not a question.”という格言もあるほどです。」(遠山先生)

        ●席に着いたとき
        エレベーターに乗って、廊下を通った後は、自分の席に着いたときの挨拶です。先に来ている同僚には、どのような挨拶をすればよいのでしょうか。

        (A:入ってきた人、B:席に着いている人)
        A:Morning.
        B:Morning. How are you doing?
        A:Good. How are you?
        B:Just fine.
        A:Good.
        B:Well, let’s get to work!
        A:OK.

        「ここでは、『Let’s get to work』の表現を覚えてください。あまりにも元気が良すぎるとお感じなら『Well, time to get to work.』と渋めに言うこともできます。これを伝えると、自然に仕事に向かうことができると思います。また、席に着いたとき、何か話しかけたくなりますよね。私も職場では『昨夜は飲みにいったの?』Did you go out after work last night?とか『ちゃんと家に帰ったの?』Did you get home all right?とか、よく聞いていました。大きなお世話ですが(笑)。そのときのポイントとしては、いきなり『Did you 〜』と聞くのはいけません。日本語でいうところの『あのね』『ねえあのさ』にあたる『Say, ○○(名前)』と言って、こちらを向いてもらったあとに話し始めるようにしましょう。」(遠山先生)

        ●ランチに誘うとき
        午前中の仕事がひと段落して、ランチの時間になりました。せっかくのランチですから、誰かと一緒に過ごしたいですよね。その時の表現を教えていただきました。

        「『Do you want to go out for lunch?』これで決まり、定型表現です。直訳すると、『あなたはランチに行きたいですか?』になりますが、これは加えて『行きたくなければ、そう言ってくださいね。強要していませんので』という相手への気遣いが入っている表現です。『Do you want me to open the window?』などと言った表現も使います。これにも『窓を開けて欲しければそう言ってください。そうでなければ開けません』という気配りがなされています。同僚同士であれば、『Do you want』や『Do you want me to』という表現はよく使いますので、覚えておくとよいと思います。一方、『Shall I open the window?』は相手が暑そうだ、という気遣いが丸見えで、相手が平気な場合もあり、お節介と取られることもままあります。」(遠山先生)

        ●くしゃみをした時
        ビジネスのシーン限定ではありませんが、くしゃみをした時、英語圏では特有の表現があるそうです。

        (Aがくしゃみをした場合)
        B:Bless you.
        A:Thank you.

        「英語圏で、もし自分がくしゃみをして、職場の誰も『Bless you』と言ってくれなかったとしたら、あなたの人気度はゼロです(笑)。直訳すると『神のご加護を』で、くしゃみをするときは悪魔を吸い込んで吐き出す、といった古代からの迷信から来ています。『Bless you』『Thank you』というやり取りは、車中や機内、人混み、歩道、エレベーター、廊下など、知らない人同士でも大変よく行われます。皆さんも英語圏に行かれたときには言ってみましょう。また、もし上司がくしゃみをしたときは『Bless you, Mr.○○』と名前を付けるとよりよいでしょう」(遠山先生)

        ●終業
        1日の仕事が終わり、終業の時間になりました。日本では「お先に失礼します」という言葉がありますが、英語圏ではどのように挨拶をするのでしょうか。

        (A:先に帰る人、B:仕事をしている人)
        A:Hi, Ken.
        B:Hi, Takeshi.
        A:Are you doing over time?
        B:Yeah.
        A:Don’t work too hard.
        B:Oh, I won't.
        A:Good night.
        B:Good night.

        「ここでは2つのポイントがあります。1つ目は最後の『Good night』です。もしかしたら『Good bye』を使っている方、いらっしゃるかもしれませんが、やめたほうがいいと思います。『Bye』だけならいいですが、『Good』が入ると、ドラマチック、もう会えないような印象があります。丁寧な表現ですから上司にするのはよいですが、夕方以降の表現は『Good night』が一般的だとお考えください。もう1つは『Don’t work too hard』、ややユーモラス、ややお節介の、定型表現です。これも覚えておくと重宝する表現だと思います。」(遠山先生)

        まとめ

        いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した例文は、セミナーで遠山先生が参加者の方々と一緒にロールプレイをしたもので、他にもたくさんの定型表現を教えていただきました。

        最後に、遠山先生がお話いただいた、日本と英語圏の文化の違いについてのご紹介をして、本レポートのまとめとさせていただきます。

        「日本の英語学習は、まず文法を習います。分詞構文や関係詞とか、難しいものもたくさん習います。でも、ビジネスのプレゼンテーションでは、簡単な言葉で、分かりやすく説明できる人が一番売れるのです。難しい文法表現を選んで使うのではなく、分かりやすい言葉で水平感を持って付き合っていくことが大切です。
        たとえその気はなかったとしても、上から目線の物言いであれば友達を失います。自分をあまりに下にすると卑屈な感じになります。相手との水平な関係、これが英会話では一番大事です。そして、そのためには、文法だけではなく、実際に日常使われている英語を学習する必要があるのです。

        日本人の皆さんが持っている、縦社会で生きていくための素晴らしい技術。そして英語圏にある水平意識。この両方を持って、相手やシーンによって使い分けることができたら、もう立派な国際人と言えるのではないでしょうか。
        今日は、いろいろな表現をお伝えしましたが、うまくできなくても、相手に対する敬意の気持ちを忘れないことです。たとえ少しくらい言葉に間違いがあっても、その気持ちだけは持っていてください。人の言うことをよく聞いて、練習して、そしてスマイルを忘れないことが大切です。

        『Keep listening, keep practicing and keep on smiling! 』」(遠山先生)

        付録 早口言葉 Betty Botterのbitterなbutter 目標は省エネしつつ一息で

        Betty Botter bought some butter.    ベティ・ボターがバターを買った
        But she said, “This butter’s bitter.   が「このバターは苦い」と言った
        “If I put it in my batter,           「もしそれを生地にいれたら
        It’ll make my batter bitter.        生地は苦くなってしまう
        But a bit of better butter         でもベターなバターがちょっとあれば
        Will make my batter better!”       生地はよくなるはず!」
        So she bought a bit of butter,     そこで彼女はちょっとバターを買った 
        Better than her bitter butter       苦いバターよりベターなものを
        And she put it in her batter        で、それを生地にいれたら
        And the batter was not bitter!       生地は苦くなかったのだ!
        So it was better Betty Botter       だからベターだった ベティー・ボターが
        Bought a bit of better butter!      ベターなバターをちょっと買ったのは!
                                  最高記録: 13 seconds




        産業能率大学 総合研究所では、今回のような、ビジネスパーソンに役立つセミナーや講演を適宜開催していますので、お気軽にご参加ください。ホームページの「イベント」ページに最新情報を掲載しています。

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