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62.親和図法【Affinity diagram】 - 6.解決案の創出

62.親和図法【Affinity diagram】

1.親和図法とは

親和図法は、新QC7つ道具の一つとして多くの人に使われています。この手法は、川喜田二郎によって体系化されたKJ法が起源になっています。実際、企業のなかでもKJ法と言った方が通りのよい場合も少なくありませんし、親和図法=KJ法という理解がされているケースも多いようです。しかし、本書では、実際に企業で使われている親和図法とKJ法は同じものではない(親和図法≠KJ法)という前提での解説を致します。

親和図法を使われている企業においても、親和図法の理解や活用の仕方が必ずしも正確に行われておりません。本来の親和図法は、未知、あるいは未経験の分野の問題解決や、問題が把握できていない際の問題の明確化、あるいは発見を目的に用いるものです。しかし、現実には収束技法として使う際にも親和図法と呼んでいる場合も少なくありません。そこで、本書では、親和図法には二つの活用目的があるとした現実的解釈での解説を行うことといたします。

2.親和図法の目的

前述の通り、問題解決の実務において、親和図法には二つの使用目的があります。
一つは、問題(状況)の本質の把握、あるいは発見を目的とした使い方です。具体的には、将来のこと、未知あるは未経験の分野のこと、加えてもやもやとした状況で問題自体を明確にできていない際に用いることとなります。
もう一つは、問題解決のプロセスのさまざまな場面での収束を目的とした使い方です。具体的には、(大量の)データを使いやすくすることを目的とした整理・分類の手段としての使い方です。

3.手法の考え方

親和図法では、ある特定の問題について、それらに関する事実あるいは意見や発想を「言語デ-タ」で捉え、データごとにカード(付箋やラベルでも可)を記述します。これをデータカードと呼びます。
そして、データカードのグループ化を進めます。このデータカードのグループ化の仕方が、目的によって異なります。

(1)問題(状況)の本質の把握、あるいは発見を目的とした使い方でのグループ化
ここでのデータカードのグループ化の目的は、問題(状況)の本質の把握、あるいは発見です。ここでいう「発見」というのは、単に問題を見つけ出した、気づいたというレベルの意味ではなく、文字通りの発見-今まで知られていない物事を初めて見い出す-といったレベルでの問題の発見です。

それをデータカードのグループ化を進めながら行うのです。この際大切なのは、「データをして語らしむ」という精神を大切にすることです。
発見を目的としているのですから、既存の枠組みでのデータカードの整理・分類に終始しても仕方ありません。そこで「データをして語らしむ」のです。具体的には、「このデータとこのデータを結びつけるとどんな問題として捉えることができるのか」という問答を粘り強く行うことが肝心です。発見なのですから、そうそう簡単に成し遂げられるわけがありません。

この「発見」するという姿勢が、親和図法を使う際に欠けていることが少なくありませんがこれには理由があります。それは親和図法の「親和」という言葉の意味が「似ているという意味」に曲解されてしまっているからです。似たもの同士をグループ化しようとすると、当然のことなのですが既存の枠組みでの整理や分類を行わざるを得ないのです。
しかし、親和という言葉の意味は、本来「結びつきやすい性質」という意味であり、親和図法で一番大切なことは、「このデータとこのデータを結びつけるとどんな問題として捉えることができるのか」という思考で、「データが語りかけるグループ化」を行うことなのです。

(2) 問題解決のプロセスのさまざまな場面での収束を目的とした使い方でのグループ化
一方、問題解決のプロセスのさまざまな場面での収束を目的としたグループ化の場合には、むしろ既存の枠組みを用いた整理・分類を行うこととなります。つまり、似たものを集めるグループ化を行うことになります。

収束というのは、分裂・混乱していたものが、まとまって収まりがつくという意味ですから、まとめることが目的です。そのためには何かしらの枠組みを用いる必要があるのです。その際に使われる枠組みは、「似ている」ということ以外に、目的・意味・因果・時間・論理 等々の類似性があります。収束をさせる目的に合わせて枠組みを検討して用います。

4.活用の仕方

では、親和図法の一般的な進め方についての解説を行いましょう。

最も一般的な親和図法の進め方

ステップ1)テーマの決定とデータカード作成
親和図法を行うテーマを明確にします。そのうえで、テーマに まつわる「事実データ」「意見データ」「発想データ」を収集し、カードを作成します。この際、1枚のカードには、1つのデータだけを記述ください。1枚1 データとすることで、データの取り扱いの自由度が高まります。
なお、データ収集にあたっては、観察による方法、インタビューによる方法、文献調査、ブレーンストーミングによる方法、一人ひとり考えて記述していく方法などがありますので、これらを効果的に組み合わせて行ってください。

ステップ2)データのグループ化
データのグループ化は、目的によって異なります。収束を目的としたグループ化は、手順というほどのものはありませんので、ここでは発見を目的とした進め方についての解説を行います。

・サブステップ1)
 データカードをトランプのように切ります-これは、データを混ぜることで記述の際に持った先入観を防ぐことを目的としています。
・サブステップ2)
 よく切ったデータカードを広げ、全てのカードに目を通します。2、3回は全てに目を通してください。
・サブステップ3)
 次に「カード寄せ」を行います。カード寄せとは、データカードを2枚一組にしていく作業です。その際にカードに書かれている事柄が「同じ」「ほとんど同じ」 「似ている」「近い」というカードを2枚一組にし、2枚に書かれている事柄をまとめたカードを書き起こします。このカードを親和カードと呼びます。なお、 親和カードを一番上にし、2枚のカードを重ね輪ゴムで束にまとめるようにします。
・サブステップ4)
 カード寄せを繰り返し行っていくと、カードの枚数が減ると同時に、カードに書かれている内容の意味の独立性が高くなっていきます。
親和図法では、一般にこのカードが5束になるまで繰り返すことが奨励されています。
なお、最初のうちは「同じ」「ほとんど同じ」「似ている」「近い」という2枚のカードを見つけ出すのは難しくありません。しかし、徐々にカード間の意味の 独 立性が高くなり、2枚一組の組み合わせが難しくなっていきます。しかし、ここからが本当の親和図法です。「このデータとこのデータを結びつけるとどんな問 題として捉えることができるのか」という思考で、「データが語りかけるグループ化」に取組んでください。

ステップ3)データの体系化(構造化)
データを模造紙などのうえにデータ相互の関係などが分かるように体系的に展開します。

・サブステップ1)
 この束を用いて模造紙の上に関係が分かるような構造的な配置を行います。
・サブステップ2)
 カード寄せを行ったものを解き、全てのカードの位置を決め、関係線や縁取りなどの補助線を加えます。これで親和図が完成です。

5.親和図のイメージ

ここでは、仕事でアイドルタイム(手待ち時間など)が発生する原因について、親和図法を適用した事例を紹介します。

アイドルタイムが多く発生する(抜粋)


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