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【事例紹介】夢をカタチにする集団であり続けるために、人財育成に取り組む ヤマハモーターエンジニアリング。

開発や設計を専門に行う会社として1980年に設立された同社は、2014年に新しい人財育成方針を発表。

全社を挙げて、個々の能力を高め仕事の幅を広げる活動に取り組んでいる。その創意工夫のあり方や会社としての教育体制について、同社取締役 経営企画部部長の吉原聡氏、総務グループ 教育・安全担当主任技師の登澤幸雄氏、主事の竹内亘氏にお話を伺った。

    ヤマハモーターエンジニアリング株式会社 取締役 経営企画部 部長 吉原 聡 氏

    ヤマハモーターエンジニアリング株式会社 取締役 経営企画部 部長 吉原 聡 氏


    ヤマハモーターエンジニアリング株式会社 企業プロフィール

    ー社員のほとんどがエンジニア(技術職)とお聞きしていますが、
    そうした組織の中で経営企画部はどのようなことをされているのでしょうか?

    吉原氏:当社はヤマハ発動機の100%子会社で、モーターサイクル、マリンエンジン、さらに無人ヘリコプターや産業用ロボットの開発・設計をしています。
    そもそもの経緯からすると、ヤマハ発動機とは別に、自由に動けて発想できる「弟分」的なエンジニア集団として生まれた企業なのです。

    ですから、当然、エンジニアとして高い能力と質を備えた集団でなくてはなりませんし、個々のエンジニアに幅広い仕事に取り組んでもらう必要があります。

    こうした組織の中で経営企画部は唯一エンジニアではない部署であり、コーポレート機能を一手に引き受けています。経営企画部には総務・監理・技術教育グループがあり、中でも総務グループというのは、一般的な総務の業務に加え、経理、人事関係の業務も担当しています。
    人事には採用、配置・異動、教育、昇進・昇格、評価など一連の業務があり、とりわけ重要なのが教育です。
    わたくしどもは、エンジニアリング会社ということで工場を持ちませんし、大きな設備があるわけでもありません。
    何が一番大事かと言えば、人なのです。当社では、人件費が売上の半分程度を占めていますので、なおさら、人を大切に育てていかなくてはならない使命をもっていると考えています。

    2014年1月に、新たな人財育成方針を打ち出しました。その意図するところは、当社の価値と成長の源泉である社員一人ひとりこそが財産であり、その人財の育成こそが企業理念や企業の発展につながるということにあります。

    求める人財像も「卓越したエンジニアリング」「あくなきチャレンジシップ」「魅力あふれるパーソナリティ」という言葉で表現して、「会社」と「組織(部門)」と「社員」が三位一体となって共に影響し合い、成長し続けることをめざしています。当初は「会社」と「社員」という二つの切り口で考えていたのですが、当社の場合、その間にある「組織」が、エンジン設計、車両設計、電装制御など、かなり機能別に構成されていますので、それぞれの部門によって異なる専門性を考慮して三つの切り口としました。

      ヤマハモーターエンジニアリング株式会社 吉原 聡 氏/登澤 幸雄 氏/竹内 亘 氏

      ーエンジニア集団であるからこそ、その能力の質と領域を広げていくために、実際にどのような研修をされているのでしょうか?

      吉原氏:当社の研修は、階層別研修・キャリア開発研修・技術講座・品質講座・自己啓発研修などで構成されています。
      階層別研修を例にとれば、新入社員研修では、ものつくり通信教育から始まり、新入社員集合研修、フレッシュマンタスク、2年目社員研修、プレゼンテーション研修、3年目合宿研修、3年目社員業務発表会といった段階を踏んで実施しています。
      特にフレッシュマンタスクというのは、ヤマハ発動機グループの中でも当社だけの取り組みで、新入社員が知恵を出し合い、製品の企画から開発まで一貫して行うものです。
      入社したての社員たちは、なにをしたらいいのかよくわからない中で、自分たちで議論し、こんな製品があったらいいなということを発案する。市場調査をし、デザ
      イン会社にも助けてもらいながらだんだん自分たちでカタチにしていく。
      会社としても一定の予算を与え、実現をバックアップする。そうすることで、エンジニアとして、また当社の社員としての発想や責任感が身についていくのです。
      例えば、東日本大震災の復興支援をするには、きちんと荷物を運べるものが必要という発想から、輸送用ビークルを作りました。こうした経験を経て、締めくくりの3年目の業務発表会では、新入社員だった彼・彼女らが、社長、役員、部門長の前で発表します。
      入社式のときには自信なさげな表情だった社員が、実に堂々と発表しています。いろいろな経験を積み、失敗なども当然あるのですが、それらを乗り越えて、ずいぶん成長するのだなという実感をわたくしは持っています。

      新入社員以外にもG4昇格者、G5昇格者、新任基幹職、基幹職、部長といった階層ごとにプログラムがあり、G5昇格者以上からは、産能マネジメントスクールをはじめとした外部セミナーの受講を必須としています。

      ーエンジニアならではの考え方や手法に加え、コミュニケーションスキルの向上などにも力を入れておられますが、社内でどのように活用されているのでしょうか?

      経営企画部 総務グループ  教育・安全担当/主任技師 登澤 幸雄 氏

      経営企画部 総務グループ  教育・安全担当/主任技師 登澤 幸雄 氏

      登澤氏:社内で使われている技術的なツールとしてFMEA(Failure Mode and Ef fect Analysis)があります。故障回路解析、故障モード影響解析というもので、問題が発生する前に問題を識別して予防する体系的な手法で、非常に有効なものです。

      他にもQFD(Quality Function Deployment)=品質機能展開と呼ばれる方法もあります。このように、さまざまな問題解決法やツール・考え方があり、実際に何か問題が起きたり、使う場面があったりしたときに、こうした手法をどんどん使い、その使い方の力量をあげていってもらえるといいなと考えています。

        コミュニケーションスキルは先輩が後輩を指導する場面などで有効だと思います。わたし自身も元エンジニアなのですが、エンジニアは、自分で考えたことをどれだけ他人にわかるよう明確に表現し、伝達ができるかということが大事なのです。

        そうした場面で、個々のエンジニアが違う言葉を使っていると根本的なところでうまく話がかみ合わない、だからこそ言葉をすり合わせて同じ概念を共有しておくことが必要なのです。そのような場面でこそコミュニケーションスキルが求められると思います。

        当社では、経営理念を具体化し共有するためのVISION2020という指針を掲げています。これも社員同士の言語の共通化といいますか、すり合わせの作業と言えるかもしれません。

        技術者は一人ひとり個性が違いますが、個で仕事が完結するわけではありません。組織で仕事をするわけですから、やはり共通なものをきちんと定めておくべきだと考えています。

          VISION2020

          VISION2020のスローガンは、「卓越したエンジニアリングとあくなきチャレンジシップで、夢をカタチにする集団」というもので、やはり集団というところにポイントがあります。

          「夢」というのは、もちろん私たち自身の想いもありますが、お客様の想いや未来への想いもあります。
          それらがひとつの夢となって、最終的にお客様の感動や社会との調和、私たち自身の喜びという「カタチ」になる。「夢」が「カタチ」になるには、そうしたプロセスを経て実現するのだということをVISION2020では示しています。
          このことを社員全員で共有できているようで、よい影響も少しずつ現われてきているようです。

          ー長年にわたって産能マネジメントスクールのセミナーをご利用いただいていますが、どういった目的をお持ちで、どのような点を評価いただいているのでしょうか?

          登澤氏:当社としては、まず一番最初に人事制度の構築を産能大さんにお願いしたという経緯があります。人事制度はやはり人財育成の根幹にかかわるところですから、その部分の軸がぶれるのはよくないと考えています。
          例えば、産能大さんと他社さんとでは用語や概念が異なるということがあると思うのです。
          そのため、先ほどからお話ししているように、エンジニアというのは言葉による共有がとても大事ですので、そこは一貫性をもって産能大さんにお願いしようということにしています。

          階層別研修のG4・G5昇格者研修でお世話になっていますが、やはり一貫性をもった研修が受けられるのがよいと考えています。

          個々のセミナーの目的はそれぞれあるわけですが、外部のセミナーを社員に受けてもらう一番の大きな目的は外部との異業種交流といいますか、「他流試合」を行うことにあると思います。
          当社は地方にある企業ですから、外部のセミナーに出て、いろいろな会社の人と話をして、刺激を受けて帰ってきてほしいというのが願いです。幸い、参加した社員たちはさまざまな刺激を受けて帰ってきてくれます。

            教育研修制度(概要図)

            例えば、先ほどのVISION2020に関して、そうしたビジョンが明確になっていない企業があったが、当社にそうしたビジョンが存在し共有されているの は誇らしいといった自社の魅力を再発見した、グループワークのときに自分がリーダーとしてグループをうまくまとめることができて自信がついたといったこと など、さまざまな効果が見られました。

            エンジニア集団ですから、数年前までマネージャーになりたくないという社員もいたのですが、セミナーを受講することで少しずつそうした意識も変わってきています。

            ー確固とした人財育成方針をもった御社に、産能マネジメントスクールのセミナーを高く評価していただき大変うれしく思います。今後さらにどのようなことをお考えですか?

            竹内氏:研修というのは、与える機会であって、それを使ってどう成長していくかという社員自身の気持ちが大事だと考えています。
            会社として機会を与えることができても、それをすぐ仕事に使えるようになるというのも難しいことだと思いますので、それを日々の経験の中ですり合わせ、本当に自分のものにしていくということが重要なのではないでしょうか。
            そうしたことが、研修に参加した全員にできているわけではありませんが、その大切さを伝えて、理解してもらい、仕事の中で実践し、能力を高めていけたらいいし、またそれに近づける支援ができればと考えています。

              経営企画部 総務グループ 主事竹内 亘 氏

              経営企画部 総務グループ 主事竹内 亘 氏

              登澤氏:セミナー受講者が学んだことを、職場に戻ってからも忘れないでいてもらうための取り組みとして、私たち総務グループと受講者との面談を始めました。
              これまでは現場のグループリーダーに任せっきりだったのですが、受講前の動機づけを目的とした面談を実施し、受講後も報告書を書いてもらっています。
              それ以外にも、研修の一環として社長と社員が語り合う場があるのですが、そのときにも学んだことを報告してもらっています。これからも全社的により教育効果を高めていきたいと考えています。

              吉 原氏:当社は2年前に厚生労働大臣より「子育てサポート企業」として“くるみん”マークの認定を受けました。これは当社の仕事と子育ての両立のための取組 が認められたものですが、こうした環境の下、今回産能マネジメントスクールセミナーに参加させていただく社員には、子育て中の女性設計者もいます。
              今後は男性による子育てと仕事の両立といったことも含めて、さまざまな支援の充実を図りたいと考えています。

              (2014年7月取材)

              ヤマハモーターエンジニアリング株式会社で導入しているセミナー

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