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人事評価を職場のマネジメントとして機能させる~評価者として努力すべきこと~最近の傾向・ご支援から見えること

SANNOエグゼクティブマガジン


コンサルテーションの現場から感じること

およそビジネスというものは、何がしかのサービスを提供し、その対価を得ることで成り立っています。職場を預かるマネジャーは、関係者(特に上司やメンバー)にマネジメントというサービスを提供する役割や責任を負っています。関係者のニーズは絶えず変化しますから、その満足を勝ち取れるような努力が必要です。その具体内容が漠然としていると、時として方向違いのマネジメントに陥ることになります。たとえば、人事評価やフィードバック面談は十分に機能しているでしょうか。職場のマネジャーは、これを負担と感じてはいないでしょうか。クルマの運転が誰にでもすぐできるわけではないのと同様に、人事評価や職場のマネジメントも、誰にでもすぐできるというものではありません。かといって、特殊な才能がないとできないというほど難しいものとも思えません。一定の正しい訓練を受け、一定の知識とスキルがあれば、ある程度満足のいくマネジメントは可能です。ところが、そうした認識に立ってマネジャー(評価者)に教育投資している企業・組織は案外少ないように感じます。

人事手続きからマネジメントとしての人事評価へ

人事評価は、測定というより判定に近い活動です。デジタルにモノサシをあてて評価できるのであれば、評価者に高度な判定力/判断力は不要です。しかし、マネジメント活動の多くはアナログ活動ですから、判断力を磨く不断の努力が不可欠となります。あらためて人事評価の目的を確認すれば、「人材開発」と「公正処遇」を通じて「組織業績を向上させる」ことといえます。右(図1)

    の「検証評価」というのは、メンバー一人ひとりの職務活動や自職場のありかたを点検し、意図した活動ができているか否かを検証するという意味です。

    ・ 検証活動としての評価と査定活動としての評価が目指すのは、業績の向上です。
    ・ 検証活動とは、メンバーの活動や自職場の機能が健全に遂行されているかをレビューし、次の一手を考えることです。
    ・ 査定評価とは、メンバーの働きを評価し適切に報いることによって、組織としての承認を与えることです。

      一方、人事システムとしては、貢献に処遇で報いるための「査定評価」が必要となります。つまり、人事評価には人事システムとしての活動と、マネジメント活動としての二重性があることになります。

      定量化に潜むわな

      評価基準や目標を定量化、指標化し評価の客観性や納得感を高めようと努力している企業・組織がありますが、それだけ人事評価に悩み、真剣に改善策を模索している人が多いということでしょう。その人たちは、「数値は形式知の極致だから評価のばらつきも抑えられるし、評価にともなう負担も軽減されるはずだ」と考えているようです。つまり、「評価や基準は測定である」ことを前提に評価基準を作ろうと努力しているように映ります。しかし、そうした試みが、かえって評価者の判定力や判断力を磨くことの重要性を置きざりにする危険はないのでしょうか。ドラッカーは自著において定量化に潜む問題点を次のように述べています。

      ・ 「測定という行為は客観的でも中立的でもありえない。主観的な行為であり、何がしかの偏りを持たざるをえない。(中略)測定の対象は新たな意味と新たな価値を賦与される」(ダイヤモンド社『エッセンシャル版マネジメント』2001年p165-166)

      ・ 「測定と定量化に成功するほど、それら定量化したものに注目してしまう。したがって、よく管理されていると見えれば見えるほど、それだけ管理していない危険がある」(同p167)

      ・ 「人材の育成については、定量化することはもとより定義することさえ困難である。とはいえ、把握不能ということはない。把握することは可能である。いまデータ化できないにすぎない。(中略)データ化できないものを考えなければならない。データ化できないものについての配慮を忘れたデータ化は、組織を間違った方向へと導く」(ダイヤモンド社『マネジメント-課題・責任・実践(中)』2010年p161-164)

      評価基準は測定より判定基準として作りこむ

      定量化や数値化にこだわる人は、「評価に主観が入ることは悪いことであり排除すべきだ」と捉えているふしがあります。しかし、評価は人間のくだす判定、つまり主観的な判断であると捉えるほうが自然です。判定は、判断と意思決定の活動ですから人によって幅が生じます。一方、評価者は職場のマネジャーであり、部下や職場を預かる管理者ですから「定量化できる・できない」にかかわらず、マネジメントする責任を負っています。メンバー一人ひとりの持ち味を挙げてみれば、数値化できない要素のオンパレードです。人間としての相互交流がなければ、そうしたものは見えてきません。部下をシッカリと観て、寄り添いながら関わり続ける、つまり、職場における人材マネジメントの地道な努力が、当事者である上司・部下の基本的な信頼感を醸成していくはずです。


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